婚外恋愛に似たもの の商品レビュー
アイドルを愛する、貧富・美醜が様々な女性たちの話。 アイドルを子ども感覚で愛するっていうのが自分のなかになかったから、驚いた。ふぅん、そんな愛しかたもあるのか。
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いつもの宮木作品とは雰囲気ががらりと変わっている。女の僻みや妬み、それこそヒエラルキーを書き切っていて共感してしまうのは私も女だからか。あれほどの友情はないし、共通項がなければ出会うこともない女たちだけれど、出会って共に行動しているときはSTACに似たものがある気がした。
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アイドルを愛する人たちの気持ちはよくわかりませんし、恋愛小説は苦手な人間ですが、この作品は非常に楽しく読むことができました。 恋愛小説、と帯に書いてありましたが、これは恋愛小説ではないと思います。 とある少年アイドルグループのそれぞれに熱を上げる五人の女性ひとりひとりにスポットを...
アイドルを愛する人たちの気持ちはよくわかりませんし、恋愛小説は苦手な人間ですが、この作品は非常に楽しく読むことができました。 恋愛小説、と帯に書いてありましたが、これは恋愛小説ではないと思います。 とある少年アイドルグループのそれぞれに熱を上げる五人の女性ひとりひとりにスポットを当てた連作短編集です。 五人中四人は既婚。セレブあり、中流家庭あり、荒れた過程あり、落ち目のBL作家あり。 ほとんど共通点のない女性たちが、それぞれの生き方、生活に悩みながら、共通のアイドルを愛することで友情を築きます。 婚外恋愛、とタイトルにはありますが、アイドルを愛する気持ちは恋愛ではなく、それぞれにとって心の支え、癒しのようです。 五人の女性たちはそれぞれ日常に苦しみ悩み、劣等感を抱えていますが、それでも顔を伏せることなく顔を上げ、「自分」というものを見失わずに堂々と生きて行っている、そんな印象でした。 そんな女性たちの姿は清々しく、共感も理解も難しい彼女たちでしたが、読後感は心地よいものでした。
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生活レベルも容姿も全く違うけれど、女たちが、美少年グループが好きという趣味を通じて知り合い、なぜか一緒にコンサートに行き一緒にご飯を食べる。女たちの共通点は、それぞれに悩みがあり、友だちはいないことか。悩みの中身は、その生活レベルによって全く違う。けれども互いの様子を見ること...
生活レベルも容姿も全く違うけれど、女たちが、美少年グループが好きという趣味を通じて知り合い、なぜか一緒にコンサートに行き一緒にご飯を食べる。女たちの共通点は、それぞれに悩みがあり、友だちはいないことか。悩みの中身は、その生活レベルによって全く違う。けれども互いの様子を見ることで自分を客観視してもやもやが晴れていく様子がおもしろい。 変な話だなあと思って読んでいたけど、人と人がつながりだして次第に面白くなった。
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世界で上から三番目の女と、頂点の女と、下から三番目の女と、普通な女、そして最底辺の女の物語。ジャニオタのエッセンスを振り掛けて。 著者がジャニオタなだけあって、ファン心理や臨場感は抜群。 全編に、女の嫉妬や見栄やプライドや、上辺と本音と下心、ヒエラルキーに批判に見下しに。優越...
世界で上から三番目の女と、頂点の女と、下から三番目の女と、普通な女、そして最底辺の女の物語。ジャニオタのエッセンスを振り掛けて。 著者がジャニオタなだけあって、ファン心理や臨場感は抜群。 全編に、女の嫉妬や見栄やプライドや、上辺と本音と下心、ヒエラルキーに批判に見下しに。優越感に劣等感。 そういったものがごっちゃになっていて。 軽いタッチの小説やのにしんどい思いで何とか読み終えました。 どこにも救いのない毎日。だけどほんのちょっとの光ならどこかにあるのかもしれない。足りないものを埋めるように、光を追い求めるように、女たちは代替品に嵌っていく。・・・・・それはまさに、婚外恋愛に似て。 ・・・・・さて、私は一体何番目の女だろうか。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読みやすくて、最後まで一気に読んでしまいました。じゃーにーずではないですが、私も追っかけしてたことあるからわかる!今も2次元彼氏に夢中だからわかるわかると!(苦笑)
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アイドル好きとしては、かなり、あー分かる分かる、となるなあ笑 宮木さんの作品だと、もっとしっとりした作品のほう(白蝶花とか花宵道中)が好きだけれど、こういうのもいい。 どの話も結構ぐちぐちと連ねられているけど、最後にふっと笑える感じが好き。
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官能小説と下品なのがニガテなので迷いながら読み始めましたが、結果的には面白かったです。アイドルの追っかけをやる女性たちが、生活環境や生活レベルを超えて友達になる話は意外と清々しく、乱暴な言い回しの中に所々素敵なフレーズがあったりして楽しめました。妙齢の友達がやはりジャニーズの追っ...
官能小説と下品なのがニガテなので迷いながら読み始めましたが、結果的には面白かったです。アイドルの追っかけをやる女性たちが、生活環境や生活レベルを超えて友達になる話は意外と清々しく、乱暴な言い回しの中に所々素敵なフレーズがあったりして楽しめました。妙齢の友達がやはりジャニーズの追っかけをやっていて、理解できないと常々思っていましたが、リアルに描かれていました。読後も私の理解を超えていますが。
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◆アヒルは見た目が10割・・・”上から三番目”の女・桜井美佐代。神田みらいのファン。子無し、夫はKGB64のオタク。 ◆何故若者は35年生きると死にたくなるのか・・・ブスでバカ、”下から三番目”の女・益子昌子。八王子のファン。息子はグレて、夫は借金まみれの暴力男。 ◆ぬかみそっ!...
◆アヒルは見た目が10割・・・”上から三番目”の女・桜井美佐代。神田みらいのファン。子無し、夫はKGB64のオタク。 ◆何故若者は35年生きると死にたくなるのか・・・ブスでバカ、”下から三番目”の女・益子昌子。八王子のファン。息子はグレて、夫は借金まみれの暴力男。 ◆ぬかみそっ!・・・バリバリのキャリアウーマンで美貌も頭も1番、おまけに親も大富豪の隅谷雅。高柳主税のファン。現実の結婚には興味がなく、頭の中で主税と結婚してすでに11年。 ◆小料理屋の盛り塩を片付けない・・・絵に描いたように凡庸な女・山田真美。皐月ジルベールのファン。娘の撫子と共にスノーホワイツを応援し、ネットのBJ小説を読み漁る。 ◆その辺のフカフカ・・・物心ついた時からデブでブスな女・片岡真弓。大船眞秀のファン。”乙部しろまる”というペンネームでBL小説出版していたが、最近はスノーホワイツのメンバー同士の恋愛を妄想したBL小説をネットに掲載している。 ◆茄子のグリエ~愛して野良ルーム2・・・代々木第一体育館で「スノーホワイツ初めての雪祭り」と銘打った単独コンサート後、5人は代官山の焼肉屋に集っていた。 以上6編の連作短編集(?)。最初の5編は全て主人公が違うが、全員ディセンバーズのデビュー前アイドルグループ「スノーホワイツ」のメンバー誰かの熱狂的なファン。それぞれの現実を抱えつつ、自分のお目当てのアイドルに夢中な日々が描かれている。最後の「茄子のグリエ~愛して野良ルーム2」で5人が全員集合する。 扉ページに「この話はフィクションです。実在するいかなる組織、団体とも関係はありません」とあるが、この本を読んだら100人が100人共、某J事務所を思い浮かべて読むことは間違い無し。残念ながらJr.を応援した経験はないけれど、私もJ事務所所属のデビュー組2人のファン歴が長いので、思い当たるところや突かれて痛いところ、「そこまで書く!?」というようなディープな世界まで見事に描き切っていておもしろかった。同じ人を好きになっていなければ、決して知り合うことのなかった5人の交流。欲をいえば、もっと”普通”な独身女性が1人いてもよかったかも。結構特殊だと思うので、この5人(笑)。
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恋人間だけでなく親子間においても「愛されたいなら愛される努力をしろ」は有効な正論だ。世知辛くとも、人間対人間である限り。
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