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大阪アースダイバー の商品レビュー

3.8

40件のお客様レビュー

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2022/09/15

中沢新一が期待したように大阪は維新を遠ざけることはできなかった これがさらなる大阪の衰退を招いたことは疑いはないだろう 黒が避妊赤が穢多とは初めてしった 黒は壮麗や古墳に関する仕事 赤は比較製品に関すること

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2022/07/17

大阪の街の歴史を紐解く。古代海だった時代から考察が始まる。 近ごろ歴史博物館に行くことが多く、奈良の歴史にロマンを感じていましたが、なんの居住地大阪もすごい。笑いと死の関係性から発達したお笑い文化なんてどこの街にもない観点が面白かった。

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2021/10/01

アースダイバーと称して、地域ごとの地質・自然環境と時間軸に基づいた人間社会の変容を思想(主に宗教)をベースに紹介した書籍の大阪編。

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2021/03/15

中沢新一(人類学者、宗教学者ほか)著「大阪アースダイバー」を読みました。 かなり面白く、かつ、うさんくさい本。 大阪のまちの全てについて解明しているわけではなく、 上町台地、船場、ミナミ(難波~天王寺、西成)、そして渡辺村について古代、いや、それよりもっと前の時代から含めて読み...

中沢新一(人類学者、宗教学者ほか)著「大阪アースダイバー」を読みました。 かなり面白く、かつ、うさんくさい本。 大阪のまちの全てについて解明しているわけではなく、 上町台地、船場、ミナミ(難波~天王寺、西成)、そして渡辺村について古代、いや、それよりもっと前の時代から含めて読み解いています。 例えば、「お笑い」の始まりは上町台地「玉造」にあった、という話。 そこには初代の四天王寺が物部守屋の霊を鎮魂するために建てられ、 そこで密儀の参加者は一斉に「ワッハッハ」と笑った。 それは、生命力の一部が宿っている体の部分を安全に分離する作業であった、とのこと。 今日のヨシモトの笑いは、ミナミの焼き場や処刑場から生まれた。 近世になり、道頓堀には芝居小屋が並んだが、 その南、千日前には、広大な刑場、墓地、焼き場があった。 刑場は千日前通りのすぐ南、今のビックカメラ(旧千日デパートビル)の東あたり、 焼き場は今のNGKの少し北あたり。 道頓堀の小屋での見せ物興行より、本物の処刑を人々は楽しんだ。 そして、死者を扱い、この世とあの世の接点で仕事をする墓守は、多くの芸能を産み出したという。 そこに、吉本せいが漫才を持ってきた、というような話。 西成の釜ヶ崎がどのようにできていったかという話も、非常に勉強になりました。 もともと、今の日本橋電気屋街あたりに住んでいたドヤ街にいた人々が、 内国勧業博開催の影響で追い出されて移動したのが始まりだとのこと。 黒門市場は、そのドヤ街を狙った堺魚商人が始まり。 中沢氏の偉いところは、大阪の歴史をひもとくと当然ぶつかる差別の問題を避けて通っていない点。 墓守など人の死を扱う「黒不浄」と、動物を扱う「赤不浄」の大阪における歴史を、ちゃんと解説し、しかも、政治起源説をしっかり臭わせている点が評価できると思いました。 大阪の成り立ちを知る上で常に座右に置いておきたくなる本ですが、ただしバイブル的に、というわけにはいきません。 あまりに演繹的すぎて、それはこじつけだろ、なにを根拠に言ってるんだ、たんなる想像だな、という点もありました。 ああ、面白い本だった。今のところ、今年一番(出版は去年の秋)。

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2020/11/21

大阪の歴史が地名とともに解き明かされる。緩やかに動く人々の生活が時を経て確固たる幹へと受け継がれていく経緯に圧倒される。生と死、差別と笑い、縁と無縁を互いに牽制し迎合しながら生活を営む術を模索していく。処刑場から見世物小屋に変貌していく千日前の神秘に心地よさを感じる。

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2020/02/22

大阪は東京とはずいぶん違った発展の仕方をしたらしい。 大阪に行く前にこれを読んでおくと、景色がちがって見えるはず。(コアラ)

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2019/08/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大変興味深い本である。 大阪の多重的古層を探る。 例のごとく、人類学者(?)の確信めいた、断定的物言いだが、大阪の人はどう受け止めているのだろう。 ---- ☆大阪出張の折、再読したが、役立った。南北の通りを「筋」、東西の通りを「通り」。この区別は歩くと分かりやすい。

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2019/05/21

大阪の地理を知らずあまり具体的な実感が湧かないのが残念ですが、前著の東京編に劣らず面白かった。東京より人の歴史が重層的で大阪は深いんだなぁと。

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2019/03/10

昔の職場近辺の話が盛りだくさん。へーとかほーとか言いなが一気に読んでしまった。大阪のディープさは古代から脈々と受け継がれている。

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2018/12/22

大阪は南北を貫く軸に、太陽が通る「東西」の軸をメインにした場所であった。 ナニワでは信用に対する信仰に支えられた商人たちが活躍し、「有縁社会の中の無縁」を体現しており、ミトコンドリアのように大阪に活気を与えていた。 四天王寺には聖徳太子伝説が息づき、敗者をも退けない「和」とい...

大阪は南北を貫く軸に、太陽が通る「東西」の軸をメインにした場所であった。 ナニワでは信用に対する信仰に支えられた商人たちが活躍し、「有縁社会の中の無縁」を体現しており、ミトコンドリアのように大阪に活気を与えていた。 四天王寺には聖徳太子伝説が息づき、敗者をも退けない「和」という思想がみられた。 ミナミは胎蔵界曼荼羅を表している。 無産者のためのあいりん地区は「アンフラマンス(超薄い)」世界で、静の向こうの師が透けて見える。 そこでは風俗と共にお笑いが生み出された。

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