てのひらの記憶 の商品レビュー
江戸時代から続く質屋・結城屋で祖母と二人暮しの円は、少しおせっかい屋の美術学部の女子大生。結城屋の女性は代々不思議な力を持っており、円にも物に刻まれた記憶(メモリ)を感じることができる能力があった。ある日、質草から不穏な記憶を感じ取った円は、その持ち主の女性の住所へ駆けつけるが、...
江戸時代から続く質屋・結城屋で祖母と二人暮しの円は、少しおせっかい屋の美術学部の女子大生。結城屋の女性は代々不思議な力を持っており、円にも物に刻まれた記憶(メモリ)を感じることができる能力があった。ある日、質草から不穏な記憶を感じ取った円は、その持ち主の女性の住所へ駆けつけるが、その隣には大学の同級生、深見が住んでいて…。真珠のネックレスに残された母から娘への愛情。サイン色紙に込められた少年からのSOS…。「記憶」が語る事件の真相とは!?-。
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3月-11。3.0点。 質屋の娘が主人公。代々モノを触ると、モノの声が聞こえる女系。美術大学に通うが、同級生の隣室の女性が不審死。 連作短編の作り。だんだんと真相に近づいていく。 うーん。繋がりが濃くないのか、少し分かりにくい感じが。
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質屋を営む祖母と二人暮らしの大学生の円には、モノから人の記憶を読み取る力があった。その力を通して知る、いろんな人々の秘められた想いと真実を描いていくミステリー。 連作短編のかたちで描かれていますが、祖母と娘のやりとりは基本的にほんわかしているものの、事件そのものはけっこう重たく...
質屋を営む祖母と二人暮らしの大学生の円には、モノから人の記憶を読み取る力があった。その力を通して知る、いろんな人々の秘められた想いと真実を描いていくミステリー。 連作短編のかたちで描かれていますが、祖母と娘のやりとりは基本的にほんわかしているものの、事件そのものはけっこう重たくシリアス。そのバランスが私には少し馴染まない感じがあったり、終盤の展開もいきなりすぎる気もしましたが…、さくっと読みやすくまとまっているとは思いました。 やたらネットやコンピュータ技術に通じている祖母のシャキシャキとしたキャラは良かったです。素敵な(そして厄介な)お婆様でした。
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文庫化されたタイトルや装丁から予想した以上にシビアなお話だった。 モノの記憶(メモリー)が読める質屋の娘、円が、持ち込まれる質草から、日常の謎などちょっとした謎に関わっていくお話かと思ったのだけど。 バリバリ血なまぐさい話が展開されてびっくり。 文庫のレーベルからしても、もっと明...
文庫化されたタイトルや装丁から予想した以上にシビアなお話だった。 モノの記憶(メモリー)が読める質屋の娘、円が、持ち込まれる質草から、日常の謎などちょっとした謎に関わっていくお話かと思ったのだけど。 バリバリ血なまぐさい話が展開されてびっくり。 文庫のレーベルからしても、もっと明るい青春ものを期待していたのに。 円の能力も、ちょっと中途半端かなぁ。 一緒に住む祖母、おばばのキャラはかなり好き。
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代々続く質屋の娘が物に触ると思い出が見える能力で、少しの謎を解決していく。 2015.2.25
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江戸時代より代々続く質屋。なぜか女子しか生まれない家系で、さらには生まれてきた子どもの多くはモノの声が聞こえたり、持っていた人の思いが伝わってきたりといった能力を持っているという。 そんな質屋に持込まれた真珠のネックレス。さてさて、どんな思いが詰まっているのやら。
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代々、品物に残された記憶が見える能力を持つ娘が生まれる質屋『結城屋』。この店の娘『円(まどか)』は、メモリー(記憶)の見えない大学の同級生『深見』が気になっている。手首を切る女の絵ばかり描いている深見の隣の女性が、彼の絵同様の姿で死んだ。姉も手首を切った直後に疾走している深見は嫌...
代々、品物に残された記憶が見える能力を持つ娘が生まれる質屋『結城屋』。この店の娘『円(まどか)』は、メモリー(記憶)の見えない大学の同級生『深見』が気になっている。手首を切る女の絵ばかり描いている深見の隣の女性が、彼の絵同様の姿で死んだ。姉も手首を切った直後に疾走している深見は嫌疑をかけられる。円は彼の姉の残した記憶を頼りに、深見の無実の証拠を探そうとするが・・・。 特別な力と言うのは思うほど良いものではないのだろうな。勿論得することもあるだろうけど、苦しむことも多そうだ。何より他人に知られないようにしなくてはならない。分かってもらえてると思ってた人のことでさえ奥底は計り知れないものだ。人と接するのが怖くなってしまうんじゃないかな。 この本の主人公『円』は、その点ちょっと迂闊だなと思わずにはいられないが、それも彼女が導き出した方法なのだろう。彼女はそんな風に生きていってくれたらと思う。
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図書館より 質屋の娘で物に触れるとその持ち主の強い思いが分かる能力を持った円が、質屋に持ち込まれた商品の謎、そして同じ大学に通う男子学生の姉の失踪事件の謎に迫っていく連作。 どこが悪いというわけではありませんが、めちゃくちゃよかった、という印象も薄い…。よくも悪くもまと...
図書館より 質屋の娘で物に触れるとその持ち主の強い思いが分かる能力を持った円が、質屋に持ち込まれた商品の謎、そして同じ大学に通う男子学生の姉の失踪事件の謎に迫っていく連作。 どこが悪いというわけではありませんが、めちゃくちゃよかった、という印象も薄い…。よくも悪くもまとまった作品だな、とは思いました。 特殊能力をもった女性の葛藤を描こうとした雰囲気が感じられたのですが、そこを深く掘り下げないまま、ミステリ路線でいってしまったのが個人的にはちょっと残念でした。特殊能力を持った女性の葛藤、という作品では宮部みゆきさんの短編「燔祭」などを読んでいたので、それと比べてしまった、というのもあるのかもしれませんが。
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青春もの、ミステリー、人間ドラマ、ファンタジー、いろんな要素が詰め込まれたためどれも中途半端で印象に残らない。せっかく質屋という面白い場に目を付けているのにそれを利用し切れてなく、とてもありふれた作品となってしまっているのが残念。また、人の裏表をコントラスト強く描き出して最後にど...
青春もの、ミステリー、人間ドラマ、ファンタジー、いろんな要素が詰め込まれたためどれも中途半端で印象に残らない。せっかく質屋という面白い場に目を付けているのにそれを利用し切れてなく、とてもありふれた作品となってしまっているのが残念。また、人の裏表をコントラスト強く描き出して最後にどんでん返しするのが著者の作品の特徴だと思うし、それを期待して読んでいるという部分もあるので、他作家には書けないような作品を読ませて欲しいと願う。これはこれで面白いけどさ。
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円が勝気でちょっとドジでエスパー魔美みたい。深見が高畑さん? おばばやダダなど、主人公を取り巻く人たちも素敵。 ミステリとしてはちょっと弱いけど、キャラが良かったので楽しく読みました。また別の事件も書いて欲しい。
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