村人が技術を受け入れるとき の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
著者自身が携わったODAによる農業技術協力を通して、技術移転とはどういうものであるのかを、農業・農村分野から再考した本です。 第一部で農業発展の定義やその変遷、日本の技術協力がどのようなものであるかに触れ、第二部でインドネシアの農村の現場がどのようなものであったか説明しています。 第三部で農村が技術を受け入れる条件などを考察し、実際の現場における成果と今後の課題などが書かれています。 今まで技術移転とか開発協力などは、現地に行って技術を教えてくれば良いものだと考えていましたが、現地にそれが定着し発展していかないと意味がないものだと気がつきました。 特に、農業技術の移転は成果が出るまで時間がかかるものであり、しかも農村の食文化、風習、文明に関わる一大転換、まさしく「革命」と言ってもの差し支えないものをもたらす事業であり、それだけに技術に対する需要のみでなく、多方面からの調査やアフターケアが必要であり、それだけに技術が定着した時の意義も大きいものだと思いました。 ODAの意義について考えさせられる一冊でした。
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