ふしぎな絵本 十二の真珠 の商品レビュー
アンパンマンが報われなかった世界線こと、チリンの鈴。 少数派が虐げようとするのは人間の基本的構造と思い知らせてくれるキュラキュラの血。血は同じく赤いよ、中身は同じものだよという暗喩だったのか。
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12個の短編童話集。 優しさと厳しさ、醜さや美しさ、条理と不条理、希望と絶望…。やなせさんがその4枚の原稿に収めた全てが悲しくて温かい。 挿し絵も大好き。子供と大人も、人間も他の存在も含めた創造性と世界観が染み渡る。
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想像以上に、やさしさや平和の大切さを伝える作品群で、心が洗われた思い。 何年か前に気づいたが私はメルヘンが好きなのだ…。特に【バラの花とジョー】や【天使チオバラニ】、【星の絵】などのメルヘン世界はたまらない。 【チリンの鈴】 絵本を読んだばかりだったが、絵本以上に文章が多く、物...
想像以上に、やさしさや平和の大切さを伝える作品群で、心が洗われた思い。 何年か前に気づいたが私はメルヘンが好きなのだ…。特に【バラの花とジョー】や【天使チオバラニ】、【星の絵】などのメルヘン世界はたまらない。 【チリンの鈴】 絵本を読んだばかりだったが、絵本以上に文章が多く、物語についてより多くを理解することができた。 羊の群れにも拒絶されてひとりぼっちになってしまう展開は、特に絵本では語られなかった部分。 シルヴァスタインの「ライオンのラフカディオ」にちょっと似たところがある。 【天使チオバラニ】 みどりのゆびの雰囲気がある優しい童話。 人のために祈ることの美しさが、メルヘンの世界で表現されている。 【バラの花とジョー】 とてつもなく美しく優しい愛の物語だ。 オスカーワイルドの「幸福な王子」が近い。 ※「何かに似ている」ということが言いたいのではなくて…普遍的なテーマをやなせたかしさんがこれほど端的かつ情緒的に物語にするのが凄すぎる…と思ったので書き留めた。 【星の絵】 これぞメルヘン!ものすごく好きだった。 美しくしくてきらきらしていてたまらない。 幼い頃にしか見ることのできなかった眩しいほどの希望や創造の世界を私はちゃんと思い出せるだろうか。 【風の歌】 【キュラキュラの血】 戦争紛争について深く考えさせられる。 今の時代にこそ読むべき名作だった。 メルヘンを描いたと思えば掌の物語にこんな無骨なアンチテーゼを入れてくるやなせたかしの才能よ…。
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十二篇の話の中で最初の「バラの花とジョー」がとても素晴らしかった。 「チリンの鈴」と「ジャンボとバルー」も好き。
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ふしぎな絵本 復刊ドットコム 十二編の短編集 ずっと「詩とメルヘン」を愛読していました。 「1973年5月に創刊され、2003年8月に休刊した文芸誌。サンリオ社から発行されていた。編集長はやなせたかし]、通算で385号まで刊行された雑誌」 そこから素晴らしいイラストレーターや詩人が輩出しました。 「アンパンマン」はもちろんですが、詩人の「やなせたかし」が好きです。 上から目線ではないその人となりからうまれるお話しが好きでした。 読み返してみて やっぱりいいなあって思います。 ≪ まだあるよ 十二の真珠 愛の歌 ≫
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以前産経新聞のビブリオエッセーで紹介されていました。やなせたかしさんの別の作品をちょっと読んでみたいなと思ったので。出版情報では原稿用紙3枚で話を完結させるスタンスがあると紹介されていました。読みやすいです。ある意味、いろんな受け止め方のある作品ばかりです。短編ですので読みやすい...
以前産経新聞のビブリオエッセーで紹介されていました。やなせたかしさんの別の作品をちょっと読んでみたいなと思ったので。出版情報では原稿用紙3枚で話を完結させるスタンスがあると紹介されていました。読みやすいです。ある意味、いろんな受け止め方のある作品ばかりです。短編ですので読みやすいです。
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(自称)銀河系宇宙の片隅に生まれる、人間業を生業とするやなせたかしさんの 有名なアンパンマン以前の絵本。 昭和43年に雑誌PHPからの依頼で、1年間の短編の連載。 絶版になっていたのが、復刻。 売れない漫画家のころ、まだ名前も広く知られていなかった時代。 この本の中には、すでにアンパンマンが登場。 今のビジュアルとはだいぶ違いますが。 全編を通して流れる精神性は、平和を願い、 弱いものに添わせるこころ。 中のイラストは当時のもので、ロマンティック。 短編の長さは、あっという間に読めるものばかりですが ホロリと涙がこぼれてしまう、優しいヤナセワールドいっぱい! これは、見つけたら手に取り読んでみてください。
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優しい気持ちになれる、くすっと笑える、でもなんだかじんわりと思うところがある。そんな童話です。 私はやなせさんのこういう童話好きです。 自分でも童話を書きたいと思っていたなあ。中学生のころ。
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やさしくて切なくてくすっとして悲しくて幸せ。どのお話も好き。やさしい表現だからこそストレートにぐさっと刺さったり、つつみこんでくれる言葉があったり。イラストや詩も楽しめてうれしい。
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『チリンの鈴』の原作が読みたくなり図書館から借りた。 『アンパンマン』の原型の話もありよかったが、一番気に入ったのは『クシャラ姫』の中の次のセリフ (ハナの低いことを気にするクシャラ姫に対し)『ハナなんてなんだ。高いとか低いとか言っても5ミリ位しか違わない。大切なのは人の悲しみがわかる心をもっているかどうかだ。あなたは、僕の悲しみがわかってくれた、この世でたった一人の人だもの』 価値感や感性を共有・共感できる関係とは素晴らしいものなのだ。
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