「平穏死」という選択 の商品レビュー
医療の要否を判断出来るのは、医師。 しかし、日本では為さない事が悪という風土がまだまだ強く、その判断を口に出してくれる医師は少ない。そういう医師が増えることを願う。 人としての尊厳を大切にする平穏死という選択があり、平穏死へ向かう為の医療がある事をもっと世の中に広めたら、医療費等...
医療の要否を判断出来るのは、医師。 しかし、日本では為さない事が悪という風土がまだまだ強く、その判断を口に出してくれる医師は少ない。そういう医師が増えることを願う。 人としての尊厳を大切にする平穏死という選択があり、平穏死へ向かう為の医療がある事をもっと世の中に広めたら、医療費等の問題を含めて、色々解決するだろう。
Posted by
特養の常勤医であり元血管外科医である筆者が、今まさに国家的レベルで取り組むべき喫緊の課題を語る。医療者あるいは患者の家族の誰もが感じているが直視することを避け、思考停止に陥っている問題にメスを入れており、医療のあり方を根本から見直し新たな視点を提起する一冊。
Posted by
老衰(care)と病気(cure)は別物だ。 患者のことをいちばんに考える医療というのは、それを理解することであって、必ずしも命を長引かせるものではない。 看護の主な二つの役割、診療の補助と療養の世話のうち、看取りを行う施設では、後者の役割が大きい。これは病棟看護とは反対のもの。
Posted by
終末期の医療•介護の現実に鋭く切り込んだ本。時々感じる違和感の正体が少しわかった気がする。介護には、自立支援だけではなく看取りへの対応が求められている。今、自分に足りないものは何かを見極め、学んでいきたい。
Posted by
自然に任せるという三宅島の知恵 「食べられなくなればあとは水だけをあげます。そうすると二週間から三週間で最期を迎えます。」栄養を絞ることで、枯れるように亡くなられそうです。 今の日本は多くのしがらみ(法的な事を含め)で、平穏死や自然死が困難になっている。
Posted by
死ぬ時は生かされるんじゃなく穏やかに人生の最期の時を迎えたい。自分の死生感を考えるきっかけになった。
Posted by
医療保険の半分は、人生の最期の二ヶ月に使われる、といいます。胃ろうはベルトコンベアーのように処置して送り出され、処置した医師も、それが患者のためになるのか、ということを考えないようにしているという世界。食べなくていいから食べないのに、無理に食べさせれば誤嚥性肺炎を起こし、胃ろうコ...
医療保険の半分は、人生の最期の二ヶ月に使われる、といいます。胃ろうはベルトコンベアーのように処置して送り出され、処置した医師も、それが患者のためになるのか、ということを考えないようにしているという世界。食べなくていいから食べないのに、無理に食べさせれば誤嚥性肺炎を起こし、胃ろうコースへ。 生命を永らえさせる、という目的と、誇りを持って寿命を迎える、ということの、どちらが正しいのかは他人が口を出しにくいことです。この本は、そろそろお迎えが来るよ、食べられなくなったら寿命だよ、というスタンスと、それに立ちふさがる「責任」という言葉による逃避との戦い。 僕は回復の見込みのない胃ろうはやりたくないと思うけれど、たとえば自分の親や子は、必ずしもそう思っていないかもしれません。元気なうちに、身内に読んでおいてほしい本です。
Posted by
書店にて目に留まり購入 勤務先にて胃ろうの方がおり、口から食べられなくなること、死の迎え方について疑問を抱いていた 本書を拝見し、「平穏死」という言葉を受け入れることができたのは、わたしの問いが解決されたということなのだろうか
Posted by
前著「平穏死」のすすめを書いてから2年。この間石飛先生はNHKをはじめマスコミにとりあげられ一躍時の人となった。各地に講演会へいきお忙しかったようだ。そしてこの本を上梓。さらに老衰時に無駄な延命治療をしない平穏死を勧める本となっている。すでに胃ロウ問題など、高齢者にしないほうがよ...
前著「平穏死」のすすめを書いてから2年。この間石飛先生はNHKをはじめマスコミにとりあげられ一躍時の人となった。各地に講演会へいきお忙しかったようだ。そしてこの本を上梓。さらに老衰時に無駄な延命治療をしない平穏死を勧める本となっている。すでに胃ロウ問題など、高齢者にしないほうがよいという石飛氏の意見は世間の意見にまでなっている。
Posted by
「平穏死」というのは著者と弁護士の黒田和夫さんの造語である。 「平穏死」というのは「老境」の最期、もはや、「無理に生かす」医療措置など必要としていない方に、苦しまず、自然に、穏やかに最後の時を過ごしてほしいということを表した言葉。 生まれて、成長して、子孫を残して、老いて最後を...
「平穏死」というのは著者と弁護士の黒田和夫さんの造語である。 「平穏死」というのは「老境」の最期、もはや、「無理に生かす」医療措置など必要としていない方に、苦しまず、自然に、穏やかに最後の時を過ごしてほしいということを表した言葉。 生まれて、成長して、子孫を残して、老いて最後を迎える、一人の人間の誇り高い命を守ることが必要であるとの記述。 「口から食べる」ことの重要性、終末期医療で「胃ろうを増設する」ことが必要であるか否か、「平穏死」は殺人か、「看取り」と向き合うことについてなど、超高齢化社会が進む中、考えるべき問題についての見解が、実例に基づいてわかりやすく書いてある。 特別養護老人ホームの常勤医である著者だからこを書けた一冊ではないかと思う。
Posted by
- 1
- 2