イタリア人と日本人、どっちがバカ? の商品レビュー
笑える話かと思ったらマジだった。 で、笑える話より面白かった。遊んでばかり、いいかげん、おしゃれで女好き、陽気で楽天的・・・ぼくらがイタリア人について持っているステレオタイプは、かなりの部分が作られたものらしい。どこの国もそうだけれど、実情はずっと複雑で、時として深刻だ。南北格差...
笑える話かと思ったらマジだった。 で、笑える話より面白かった。遊んでばかり、いいかげん、おしゃれで女好き、陽気で楽天的・・・ぼくらがイタリア人について持っているステレオタイプは、かなりの部分が作られたものらしい。どこの国もそうだけれど、実情はずっと複雑で、時として深刻だ。南北格差やマフィアによる侵食、汚職とコネ、イタリアも大変なんだなあ、と人ごとではないと思わせる返す刀。 イタリア旅行の前に読んでおきたかった。
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著者はグラッセッリ・ファブリツィオ。 在日歴20年以上のイタリア人建築家である。 慶應義塾大学で教鞭も執っている。 友達の友達がイタリアに嫁いだみたいで, 友達からイタリアのことをちょくちょく耳にしていた。 イタリアと日本はよく似ているらしい。 イタリアに興味を持ち,本書を借...
著者はグラッセッリ・ファブリツィオ。 在日歴20年以上のイタリア人建築家である。 慶應義塾大学で教鞭も執っている。 友達の友達がイタリアに嫁いだみたいで, 友達からイタリアのことをちょくちょく耳にしていた。 イタリアと日本はよく似ているらしい。 イタリアに興味を持ち,本書を借りてみた。 出版社が奇をてらってか,はたまたイタリア人のユーモアなのか, タイトルで損をしている感じはする。 内容の本旨は至って真面目。 現在のイタリアの政治・経済・社会状況を, 架空のイタリア人一家の挿話を交えながら,解説している。 最後の章で,イタリアの現在を踏まえ, 日本の現状を憂い,提言をしている。 その提言自体は,私の思うところと同じです。 本書に通底しているのは,(アメリカ的)資本主義批判, グローバリゼーション批判等です。 日本が,(アメリカ的)資本主義, グローバリゼーションに乗るのか,乗らないのか。 結局は,乗ることになるのだと思うけど, どちらに進むにしても茨の道が待っていることは必至。
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著者は日本に長く住んでらっしゃるイタリアの方、なので非常に中立的かつリアルな内容だったと思います。 日本人による自虐的な表現を聞き飽きたら、読んでみると新鮮かも。 途中ちょっと物語っぽくなったりもしてイメージしやすい。 私の知り合うイタリア人は案外(というと失礼)真面目な働き者...
著者は日本に長く住んでらっしゃるイタリアの方、なので非常に中立的かつリアルな内容だったと思います。 日本人による自虐的な表現を聞き飽きたら、読んでみると新鮮かも。 途中ちょっと物語っぽくなったりもしてイメージしやすい。 私の知り合うイタリア人は案外(というと失礼)真面目な働き者で時間にも正確な人が多かったので、南北格差などイタリアに興味が湧いていました。この本を読んで納得。
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タイトルだけ見たら、皮肉や自虐だらけのギャグ本、かとも思ったのですが、とあるイタリアの一家を軸にした、イタリアの経済や南北問題、そして明日は明日の風が吹く、と考えるけど、明日はまたどんより、というストーリー。そして日本のネタが最後に登場します。イタリアのバカっぷりに日本がぐんぐん...
タイトルだけ見たら、皮肉や自虐だらけのギャグ本、かとも思ったのですが、とあるイタリアの一家を軸にした、イタリアの経済や南北問題、そして明日は明日の風が吹く、と考えるけど、明日はまたどんより、というストーリー。そして日本のネタが最後に登場します。イタリアのバカっぷりに日本がぐんぐん追い上げて、ほぼ互角になったのでは、というのが著者の見方。しかしバカの種類が違うのだと。「空回り型バカ」と「思考停止型バカ」。どっちがどの国かは、いわずもがなですね。 追い上げた数十年というのは、日本にアメリカ的思考が色濃くなった期間でもあり、そう考えると一番バカはやっぱりアメリカだ!と人のせいにしてみたいけど、それはどういう種類のバカかな。暗いけどなぜか少し元気が出る本。
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巷に溢れている、日本在住の外国人から見た日本批判本、もしくは礼賛本とは一線を介している日本批評本。 祖国イタリアをひとつの物差しとして登場させており、その部分だけ取っても読む価値のある本だと思う。 イタリアの生い立ち、その過程で産まれた歪、現代イタリアが抱える社会・政治問題を一般...
巷に溢れている、日本在住の外国人から見た日本批判本、もしくは礼賛本とは一線を介している日本批評本。 祖国イタリアをひとつの物差しとして登場させており、その部分だけ取っても読む価値のある本だと思う。 イタリアの生い立ち、その過程で産まれた歪、現代イタリアが抱える社会・政治問題を一般市民の視点から非常にリアルに描写している。そしてその描写された内容と著者が思う現代日本社会の問題を対比させている。 日本人の私から見ても客観的に書かれており、また日本に対する警句についても決して穿った内容にはなっていない。 警句の中にも著者の日本への愛情がひしひしと感じられる。 日本人からすると耳の痛い話も含まれるが、是非ご一読を。
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■一般にイタリア人が、のんきに働かず人生を謳歌しているというイメージは間違いで、北イタリアの工業生産性はドイツよりも高い。 ■南北格差は大きいが、これはイタリアが個性溢れる独立した小国家が多かった北イタリアと大国に隷属した歴史が長い南イタリアの問題も大きい。 などなど、普段は知る...
■一般にイタリア人が、のんきに働かず人生を謳歌しているというイメージは間違いで、北イタリアの工業生産性はドイツよりも高い。 ■南北格差は大きいが、これはイタリアが個性溢れる独立した小国家が多かった北イタリアと大国に隷属した歴史が長い南イタリアの問題も大きい。 などなど、普段は知る機会の少ないイタリアの政治経済、人々のくらしについて、在日経験の長いイタリア人エンジニアがストーリー仕立てで解説する良書。 それにしてもイタリアと日本は良く似ている。 政治のリーダーがコロコロ変わる、外交はじめ何となく腰が引けてる。でも女性はキレイだし、食べ物も美味しくて、世界から愛されている。
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日本で活躍するイタリア人建築家による現代イタリア解説書。 イタリアの家庭を題材にして、イタリアの政治経済の解説をしつつ、アメリカ型の新自由主義に対して警鐘を鳴らす。
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イタリアについての記述は,そーなんだったんだ,となんとなく有益とおもわれるのだが,日本の記述になったとたん,その辺にいる単なるおっさんの論説になってしまう。ということは,イタリアの記述もそのレベルなのかもしれない。 イタリアの悪い面が良く分かった。 2012/10/20図書館から借用; 10/20午後から読み始め;10/22夕方読了
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在日イタリア人による比較論。というか日本人はあまり知らない現代イタリアの政治状況。政治の腐敗、グローバリゼーションによる富の偏在、若者の失業など、状況は日本と同様である。右派、左派、どこが政権を取っても関係なくそのバックには財界や官僚、マスコミがのさばっている。再生の方法は、われわれがいかに情報の真贋を見抜き、操作されない賢い大衆になれるかにかかっている。そして少しでも声を上げ、変革を信じること。それしかないのだろう。
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