ディミター の商品レビュー
社会現象ともなった映画エクソシストの原作者による作品。ミステリーと宗教的奇跡体験をミックスしたサスペンスに仕上げようとしたと思われるが、思わせぶり仄めかし表現が多くてなんだかよくわからない。キリスト教が日常的に染みている人だったら理解できるのだろうか?いやエクソシストは超絶面白か...
社会現象ともなった映画エクソシストの原作者による作品。ミステリーと宗教的奇跡体験をミックスしたサスペンスに仕上げようとしたと思われるが、思わせぶり仄めかし表現が多くてなんだかよくわからない。キリスト教が日常的に染みている人だったら理解できるのだろうか?いやエクソシストは超絶面白かったのに。振れ幅の大きい作者なのだろうか?掘り出しものと思われた翻訳作品が立て続けにハズレて残念な感じ。面白い物を長く続けて出すってことは難しいんだね。それを考えるとキングとか本当にすごいと思う。
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真っ赤な表紙と作者がブラッティであることだけでホラーと思って読み始めた。第一部。宗教弾圧するアルバニアで死者の名を名乗っていた男が逮捕された。男はどんな拷問を受けても一言も話さない。そして隙を見つけて逃亡した。第二部。エルサレムの病院に奇跡を起こして去っていくピエロが現れる。 い...
真っ赤な表紙と作者がブラッティであることだけでホラーと思って読み始めた。第一部。宗教弾圧するアルバニアで死者の名を名乗っていた男が逮捕された。男はどんな拷問を受けても一言も話さない。そして隙を見つけて逃亡した。第二部。エルサレムの病院に奇跡を起こして去っていくピエロが現れる。 いや待て、ホラーではなく神の奇跡、鞭打ち苦行団かオプスデイのシリスのような話か。更に炎上した車から運転手が消え、キリストの墓の脇で死体が見つかる。謎に次ぐ謎。ディミターは伝説的スパイの名前だったか!どうもスパイ小説らしいぞ。そして第三部で、全てが一気に明かされる。誰が誰だったのか!これはミステリ、いやスリラーだったのか!話は意外な結末へ収束される。
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200ページまでは話が実を結ばない感じで焦る。 気軽に山登りに行ったつもりが、どこに向かっても行き止まりの中で、いきなり山菜が見つかり、狸と出会い、桑の実を食べ、鹿に逢い、山の神様に土産を貰い、小さいつづらを選んで、神社入ったら、日本酒の振る舞いやってて、玉蒟蒻煮たやつ売ってたか...
200ページまでは話が実を結ばない感じで焦る。 気軽に山登りに行ったつもりが、どこに向かっても行き止まりの中で、いきなり山菜が見つかり、狸と出会い、桑の実を食べ、鹿に逢い、山の神様に土産を貰い、小さいつづらを選んで、神社入ったら、日本酒の振る舞いやってて、玉蒟蒻煮たやつ売ってたから買って更に呑んで泥酔して、帰り道転げ落ち、血だらけで倒れてたら民家の人に拾われ、泊まっていきんさしゃい、ヤッターって感じ。これは面白い、皆読め。
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『センター18』が面白かったのでこちらも購入。著者のウィリアム・ピーター・ブラッティといえば『エクソシスト』……なのだが、こちらは文庫が見つからない。品切れなのか? 本書は神秘体験やオカルトっぽいモチーフが随所に顔を出す、いっぷう変わったミステリ。ホラー要素が強いのは矢張り『エク...
『センター18』が面白かったのでこちらも購入。著者のウィリアム・ピーター・ブラッティといえば『エクソシスト』……なのだが、こちらは文庫が見つからない。品切れなのか? 本書は神秘体験やオカルトっぽいモチーフが随所に顔を出す、いっぷう変わったミステリ。ホラー要素が強いのは矢張り『エクソシスト』の著者故か。スパイや陰謀も絡んで来るが、そちらの印象はやや薄めだった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
宗教弾圧の続く1973年のアルバニアで捕まった男。男の名乗る名は死んだ人間の名前だった。ヴロワ大佐による拷問にも何も答えない男。ヴロワ大佐の息子を含む拷問隊を殺し逃亡した男。1974年のエルサレムでメイヨーが勤める病院で奇跡を起こすピエロが話題に。燃え上がる車から救出された男。聖墳墓教会で発見された男の遺体。事件を捜査するメラル警部補。事件の捜査中にあらわれる伝説的なスパイ・ディミターと妻の行動。
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まさかの一晩読み。力強い、宗教からめたミステリだなあと思ったらエクソシストの原作者80歳越えての新作。滅多にないことだが感情移入しまくってしまい、ラストで涙ぐんだ。華やかさもないし、少々かったるいところもあるが、その実直なほどの丁寧な書き込みがあればこその余韻。
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これはすごい。 かの『エクソシスト』原作者ウィリアム・ピーター・ブラッティによる 異色のミステリです。舞台は1973年の無神国家アルバニア、そして1974年のエルサレム。 アルバニアとエルサレムという舞台設定の対比の妙からして魅惑的なのですが、一癖も二癖もある登場人物たちもま...
これはすごい。 かの『エクソシスト』原作者ウィリアム・ピーター・ブラッティによる 異色のミステリです。舞台は1973年の無神国家アルバニア、そして1974年のエルサレム。 アルバニアとエルサレムという舞台設定の対比の妙からして魅惑的なのですが、一癖も二癖もある登場人物たちもまた素敵です。 アルバニアで拘留された正体不明の男〈虜囚〉。故人でありながらその影が見え隠れする商人、セルカ・デカニ。敬虔にして空虚な警部補メラル、そして伝説的スパイ「ディミター」・・・・・・ 彼らはいずれも陰鬱な影をまとい、奇怪な失踪事件・殺人事件に立ち向かっていきます。そこから生み出される重厚な気配は圧巻の一言。読んでいて圧力を感じるほどです。 密度の高い文体も緊張感を高めるのに一役買っています。最初から最後まで息詰まるような緊迫感があり、お好きな方にはたまらないでしょう。 独特の設定を存分に活用したミステリと言えます。是非どうぞ。
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「空前絶後の傑作ミステリ」なの?帯にはそう書いてある。が、訳が不味い。「まもなくこうした声がさらに高まって、最終的には自走する生命を備えた狂乱へと集約されていくのだろう、と感じた。」ってどんな感じ?直訳しちゃ駄目でしょう、さっぱり判らん、何が言いたいの?全編こんな感じ、話の筋は面...
「空前絶後の傑作ミステリ」なの?帯にはそう書いてある。が、訳が不味い。「まもなくこうした声がさらに高まって、最終的には自走する生命を備えた狂乱へと集約されていくのだろう、と感じた。」ってどんな感じ?直訳しちゃ駄目でしょう、さっぱり判らん、何が言いたいの?全編こんな感じ、話の筋は面白そう、それだけに残念。
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