まいなす の商品レビュー
那須舞。英語読みするとマイ・ナスは、飛魚中学の中学生である。ある日、特に仲の良いでもない茅香に、近くの「時渡りの祠」へ連れて行ってほしいと頼まれる。過去から未来へタイムスリップした人がいるという言い伝えの祠跡には、男子中学生が倒れていた…。 標的とする年齢層が中学から高校生くら...
那須舞。英語読みするとマイ・ナスは、飛魚中学の中学生である。ある日、特に仲の良いでもない茅香に、近くの「時渡りの祠」へ連れて行ってほしいと頼まれる。過去から未来へタイムスリップした人がいるという言い伝えの祠跡には、男子中学生が倒れていた…。 標的とする年齢層が中学から高校生くらいだろうか。言葉遣いも易しめで、あまり引っかかることもなく読める作品である。 厄介事に巻き込まれやすい舞、変な友人に頼み事をされたり、事件に巻き込まれたりと、偶然の部分は多いものの、主人公の気持ちは作中ずっとほとんど晴れない。だからといって、ウジウジと自問自答を続けるわけではなく、どんどん前に進んでいくスタイルは、中高生の読者にとっても、共感を得やすいであろう。 ただ、後半に舞が探偵のようなことをしはじめ、危険そうな方向にどんどん突き進んでいくのは、かなり不自然に感じた。息切れしてきたのだろうか。 話を文章に戻すが、あまりト書きや心情を描く部分は多くなく、会話で進んでいくため、非常に読みやすいと感じる。その辺りは自分で創作をしていても感じているところで、自然にストーリーが流れていく感触が良い。 終盤に、作者がこれ言いたかったのかな?という茅香のセリフが出てくるが、その辺りはちょっとやりすぎだったかとも思わなくもない。 同じ主人公で、別の作品を書いても面白いと思うが、伯父さんがいなくなると無理なんだろうかね。 若い人向け。読書感想文なんかにどう?
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取り敢えず、主人公の周囲が無神経な人間だらけで、読んでてイヤになってしまう。こんな失礼なヤツばかりちゃうぞ、中学生。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
太田忠司のジュブナイル系。 と言うか、今回はヤングアダルトとした方が良いか。 そう言えば、太田忠司ってこう言うの上手かったんだよなあと思い出させてくれる作品でした。 綺麗事やむず痒くなるような話も見え隠れすれど、それをさらりとかわしつつ、ちゃんと着地点に持っていくあたりは上手いなあと思いました。 もう少し擦れてない時期に出会いたかった作品でもありました。
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悪天候で電車が止まりそう、と思ったので、時間つぶしを入手しなければ! と、仕事帰りに本屋に行って出会った本です。 個人的には、当たり外れの大きい作家さんです。 今回は当たりでした。結局電車は止まらなかったけれど、その日のうちに一気読みしてしまいました。 俊介くんや志郎さんのシリ...
悪天候で電車が止まりそう、と思ったので、時間つぶしを入手しなければ! と、仕事帰りに本屋に行って出会った本です。 個人的には、当たり外れの大きい作家さんです。 今回は当たりでした。結局電車は止まらなかったけれど、その日のうちに一気読みしてしまいました。 俊介くんや志郎さんのシリーズのようなどっしりしたミステリーではないのですが、謎が気になってどんどん読めちゃいます。 主人公のために勇気を出してくれた先生が好きです。
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表紙にたたずむ少女に目がとまり、本を手に取りました。 設定も「未来を見た」という少年が告げた予言をきっかけに繰り広げられるというミステリー。 楽しんで読めそうです。
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あっとおどろく謎解きがあるわけではないが、過去を変える方法とは?周りのちょっとイラっとする人たちとの関係も変えてしまえる?面白く一気に読んでしまった。
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かなり久しぶりに読んだ本です。 主人公の年齢設定が中学生なんで、中学生にも読めるような読みやすい内容だったと思います。 タイトルのまいなすは主人公のあだ名で本人は嫌っているがそれを周りには言えない(たとえ友達であっても)その描写が昔の自分に重なるように思えました。 このお話が言い...
かなり久しぶりに読んだ本です。 主人公の年齢設定が中学生なんで、中学生にも読めるような読みやすい内容だったと思います。 タイトルのまいなすは主人公のあだ名で本人は嫌っているがそれを周りには言えない(たとえ友達であっても)その描写が昔の自分に重なるように思えました。 このお話が言いたいのは、まいなすはマイナスではない
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太田 忠司 『まいなす』 (2008年11月 理論社 / 2012年 9月 PHP文芸文庫) タイムマシンもタイムトリップも使わず、過去を変える方法とは何か?―― 那須舞は明るくしっかり者の十四歳。英語読みすると名前がMai Nasu=マイナスとなるのが密かな悩みだ。困っている...
太田 忠司 『まいなす』 (2008年11月 理論社 / 2012年 9月 PHP文芸文庫) タイムマシンもタイムトリップも使わず、過去を変える方法とは何か?―― 那須舞は明るくしっかり者の十四歳。英語読みすると名前がMai Nasu=マイナスとなるのが密かな悩みだ。困っている人を見ると放っておけない舞は、不思議な伝説がある山で、倒れていた少年を助けるはめになる。だが「未来を見た」という少年が告げた予言をきっかけに、平穏な町に悪意に満ちた事件が連続する。予言は本当なのか? 不可思議な謎に果敢に立ち向かう舞の姿を描く、爽やかな青春ミステリー。 主人公は特に際立った特殊能力もないごく普通の女子中学生。頼みごとを断れない性格が災いし、ひょんなことから時間の流れに逆らった不思議な事件に巻き込まれてしまいます。規則は必ず守るんだという少々お堅い感じの女の子ですが、ユーモアたっぷりな伯父さんとの交流を通し、徐々に成長していく姿が描かれています。 タイムマシンもタイムトリップも使わず、過去を変える方法?書店で見かけた表紙の疑問が気になり、思わず手に取った一冊。読み終えてみると、なるほどと思わず納得しました。確かに誰もが、しかもごく簡単に、過去を変えることは可能なんだ、と。 筆者はあとがきでこのお話はフィクションで創作であると書いていますが、おそらくこの本を読んだ読者一人一人が表紙の疑問の答えを突き付けられ、ハッとするのではないでしょうか?「あんなことしなければよかった・・」「あんな過去は変えて忘れたい!」と思うことは誰だってあるはずでしょうから。若者向けに書かれた本ですが、大人でも得られるものが必ずあるはずです。 ファンタジーなお話を想定していた自分は、いい意味で想定を裏切られ(そもそもミステリーって銘打ってるのに気付かない自分が悪いのだが)、最後まで推理を楽しめたので★4つで。もしコテコテなSFを期待して読んだとしたら肩すかしをくらうかも。
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