同期生 の商品レビュー
三人へのインタビューをまとめた作品。「りぼん」の新人賞の同期、というのがタイトルの由来。三人とも、もう60代とはね。
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それぞれの漫画家の子ども時代から、今までのことを自身で語っている。 どの漫画家の作品も読んだことがあるが、その作者の背景、また時代の背景を知ることができておもしろかった。 3人の歴史が、少女漫画の歴史だなぁと感じた。
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ど真ん中の世代ではないが、懐かしい! とくに一条ゆかりは「デザイナー」「5愛のルール」で都会の暮らしを教えてもらった。
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りぼんの第一回新人漫画賞で準入選、佳作を受賞してデビューした三人の漫画家が、これまでの漫画人生を振り返る。 三人ともよく見知った名前で、その作品を一番読んでないのが一条ゆかりさんだというちょっと変わった漫画読者な自分w それぞれの漫画に対する思いがビシバシ伝わってきて、非常に面...
りぼんの第一回新人漫画賞で準入選、佳作を受賞してデビューした三人の漫画家が、これまでの漫画人生を振り返る。 三人ともよく見知った名前で、その作品を一番読んでないのが一条ゆかりさんだというちょっと変わった漫画読者な自分w それぞれの漫画に対する思いがビシバシ伝わってきて、非常に面白かった。 漫画家になりたい奴じゃなくて、漫画を書きたい奴が漫画家になれるという弓月光さんの言葉は重いな。 あと、やっぱり漫画界は狭いよね。
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激闘の時代をサバイバルしてきた3人の話.弓月光は従姉妹が持っていた「エリート狂走曲」や「ボクの初体験」を読んだことがあるくらいだけど,面白かった記憶が残っている.実力だけではなく運も必要な厳しい世界をどうやってサバイブしてきたか.マネはできないけど,外から読む分には面白い.
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少女まんが雑誌「りぼん」から生まれ「りぼん」で育った漫画家3人の随筆集。各々が個人史や漫画家になった頃の様子、その後の少女マンガの推移などを語っておられます。 女王様一条ゆかりさんはまさに女王。全編自分、自分、自分。他の漫画家の名前が出てくることもあったが、間違っても作品を賞賛...
少女まんが雑誌「りぼん」から生まれ「りぼん」で育った漫画家3人の随筆集。各々が個人史や漫画家になった頃の様子、その後の少女マンガの推移などを語っておられます。 女王様一条ゆかりさんはまさに女王。全編自分、自分、自分。他の漫画家の名前が出てくることもあったが、間違っても作品を賞賛することはない。だからといって自分の作品を持ち上げるわけでもない。やはり正直な人なんだろうと思う。またプライドも高い。作品に関してもだが、女としてのプライド、職業人としてのプライド。こうでなくては一条ゆかりじゃないだろう。 対照的なのはもりたじゅんさん。さっと自分史を語るも、当時(60年代終わり頃)の大学生というもの、漫画の技法、自分らに続いてりぼんから生まれた才能、旦那様の本宮ひろ志氏とのなれそめ、数多くの才能あるアシスタントのことなどなど、幾多の角度から漫画とその育まれた時代の流れを語ってくれている。 実は、この3人の中では読んだ漫画が一番少ない漫画家さんで、レディスコミックへ発表の場を移してからはその著作はほとんど読んだことがないのだが、この本の中では一番面白く読めた章です。当時のりぼんと週刊マーガレットの確執なども興味深い。 また、同じ年ながらりぼんでは後輩に当たる山岸凉子さんをなんのてらいもなく褒め上げているのには好感が持てる。嫉妬や競争意識というものを越えて、同業者としてその才能をかなりの早い時期から見抜いていたのがこの文から推察される。また、人気商売でもある漫画はその人気で待遇が変わってしまうことなどの苦悩も正直に吐露している。その上、もりたさん自身理解できなかったと告白している「乙女チックまんが」の席巻。巻末の作品リストでは昭和49年をもってリボン誌への発表は最後となっている。この「乙女ちっく」には一条さんも弓月さんも苦労したみたい。しかし、この「乙女ちっく」十代の女の子には身近で最大の関心事であったのは否めないな。 最後の弓月ひかる氏。この人は絵がうまかった。文中りぼんの中では浮いていたという表現が何度も見られたが、少女マンガ特有のお目目きらきらバックに花が咲いているという画風ではなかっただけで、デビュー当時から画力は素晴らしかったと思う。普通、漫画家さんはデビューを果たすと同時に刻一刻と絵が変化、いや成長していくものだが、弓月氏の場合は最初から完成されていたので、あまり絵の変化を感じないのが特徴だった。これはパタリロの魔夜峰央さんにも感じる。絵の変化が極めて少ない。 弓月さんの章も自分のことを訥々と語っておられるのだが、一条さんほどに「自分」を前面に押し出している感はない。それは漫画のことだけを語っておられるからだろう。氏いわく、漫画家になりたいじゃなくて、漫画が書きたいだろう。なるほど。これほどまでに漫画を愛してこそ、初めて漫画家になれるのだな。 表紙のカバーイラストがすばらしい。女性3人のデコルテ、鎖骨の表現や皮膚の感じがそれぞれ違ってます。みんな違ってみんないい。
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三人姉弟の我が家は上も下も女だったので、物心がついたときから少女漫画が家にあったので、「マーガレット」「スカーレット」に始まり「りぼん」も手当たり次第に読んでいた。何と言ってもインパクトの強かったのが今では「まことちゃん」キャラの楳図かずおの「へび女」だな。兎に角怖かった。 そ...
三人姉弟の我が家は上も下も女だったので、物心がついたときから少女漫画が家にあったので、「マーガレット」「スカーレット」に始まり「りぼん」も手当たり次第に読んでいた。何と言ってもインパクトの強かったのが今では「まことちゃん」キャラの楳図かずおの「へび女」だな。兎に角怖かった。 その後、中学に入る頃から特に面白く読んでいたのが後発雑誌の「りぼん」で、丁度勢いのある面白い漫画がたくさん掲載されてきたので中学校はおろか家を出て男子校に入学し下宿していた高校生になっても読んでいた。土田よしこ、陸奥A子、田渕由美子などというのも好きだったな。 今回、その「りぼん」で連載していた漫画家であった一条ゆかり・もりたじゅん・弓月光の「漫画家三人が語る45年 同期生」というタイトルを見て思わず懐かしくなりつい手にしたのが本書。 個人的にはこの中で一番好きだったのが弓月光で独特のコメディー路線は最高だった。一条ゆかりは一言で言えばベルバラ系の画風というか少女漫画の典型的な絵であり、あまりにも少女漫画の王道を行っていたので流石に趣味には合わなかった。そして、もりたじゅんと言えば今では本宮ひろしの奥さんで有名だが、余り少女漫画っぽくなく弓月光とまでは言わないが多少コメディーの色もあり好みの漫画家の一人だった。 本書はその三人にそれぞれ一章を割り当て、漫画家になった経緯、三人の関係そして「りぼん」の中で漫画家として成功していく経緯などを語らせているという構成だ。意外だったんのが最も少女漫画家らしいと思っていた一条ゆかりが最も姉御肌のような性格で自分の漫画というものを一番真摯に追求していたようなところだ。また一条と弓月が意外と一番中が良かったという辺りだ。漫画の絵だけでは判らないものだ。出来れば本書のなかで三人の対談が入って当時のエピソードなどを語ってくれれば更に懐かしかったのになあ、とちょっと残念な気分。とは言え、改てもう一度当時の漫画を読みたいかと言われると微妙な気分ではあるのだが。
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どのような職業にでも言えることなのだろうけど、”一流のプロ”には共通する姿勢があるように思う。 自分の強み・弱みを客観視できること、その上で自分の立ち位置(ポジション)をどこに置くのか、さらにそれを自分の年齢と時代の変化に応じて自己変革できること、などなど。 とくに一条ゆかりの話...
どのような職業にでも言えることなのだろうけど、”一流のプロ”には共通する姿勢があるように思う。 自分の強み・弱みを客観視できること、その上で自分の立ち位置(ポジション)をどこに置くのか、さらにそれを自分の年齢と時代の変化に応じて自己変革できること、などなど。 とくに一条ゆかりの話は非常に示唆に富んでいる。凡庸な自己啓発本を何冊も読むより、この本を読む方が得るものは多いはずである。
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三氏がそれぞれに自分の作家史を他の二人との事を絡めながら話している。良くも悪くもそれだけ。三氏とも自分の言葉で真っ直ぐに語っているのは伝わるし、興味深い所もある。でもなあ、三人並べただけだとは思わなかった。殊に一条氏の部分は「プライド」終了時に語られた事の焼き直しで、新鮮味にかけ...
三氏がそれぞれに自分の作家史を他の二人との事を絡めながら話している。良くも悪くもそれだけ。三氏とも自分の言葉で真っ直ぐに語っているのは伝わるし、興味深い所もある。でもなあ、三人並べただけだとは思わなかった。殊に一条氏の部分は「プライド」終了時に語られた事の焼き直しで、新鮮味にかける。もう少し少女漫画史に正面から切り込んで欲しかった。辛うじてもりた氏が触れているのが救い。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
一条ゆかりともりたじゅんと弓月光が、それぞれのデビュー以来の45年について語る。 そう言えば、高校生くらいまでは少女マンガも読んでたなぁ。 『りぼん』と『週刊マーガレット』『週刊少女コミック』。 この三人の作品も読んでましたね。 一条ゆかり『有閑倶楽部』はまだ実家にあるな。 でも、やっぱり一番好きなのは弓月光か。 『ボクの初体験』『エリート狂走曲』『みんなあげちゃう』全部面白かった。 『甘い生活』は途中で読まなくなっちゃったけど、先日まだ連載しているのを知ってビックリしました。 久しぶりに、また読み返してみようかなぁ? 本書については、3人の対談とかあるともっとよかったのになぁ。
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