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同期生 の商品レビュー

3.7

21件のお客様レビュー

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2018/01/30

 自分の中で、読んでみてまずハズレの無いジャンルがある。獄中記、漂流記、そしてマンガ家の自伝。  5年前に読んだ本だが、久々にひもといたら三者三様おもしろいことこの上ない。  もりたじゅん担当パートは、本宮ひろ志の仕事ぶりもうかがえていっそう興味深い。

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2017/07/02

読み始めるまで、三人の対談かと思っていたのだけれど、それぞれがそれぞれに語ってるんですね。これはこれで興味深いけれど、今(本書が出た当時)の三人が顔を合わせて当時をどう語るのかを見たかったような気もする。

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2015/10/07

面白かったー! 1963年小学館の少女児童雑誌『りぼん』の第一回新人大賞で受賞したという出自をもつ"同期生"三人。 現代とは作家の生まれ方もその評価もまったく違う時代。 私は一条ゆかり、もりたじゅんの単行本を親戚のお姉さんからもらって読んだことがある。もりた...

面白かったー! 1963年小学館の少女児童雑誌『りぼん』の第一回新人大賞で受賞したという出自をもつ"同期生"三人。 現代とは作家の生まれ方もその評価もまったく違う時代。 私は一条ゆかり、もりたじゅんの単行本を親戚のお姉さんからもらって読んだことがある。もりたじゅんの『うみどり』も…! 時の流れのなかで処分してしまったのだけれど、とても勿体無かったなあ。 一条ゆかりは当時(発行から15年くらい経っていたと思う)とにかくカッコイイもの、新しくておしゃれなものを描いている意気込みが伝わってきました。欄外のおまけイラストでも、作家の自分もおしゃれに彼氏と仲良くやってますよといういわゆるリア充アピールが痛々しいくらいでした。作家の社会的評価を上げ読者の意識を牽引しようという意識があったのだと思います。 時を経てもりたじゅんは夫であり共同制作者である本宮ひろ志との"おまえもうダメだな""うん、本当にダメ"というやりとりを機に完全引退。 一条ゆかりと弓月光は50年以上経つ今もなお現役! すごすぎる。

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2015/03/07

「りぼん」で同時期にデビューした3人の漫画家による自分史。 3人のデビューはわたしが生まれる以前。3人の話を合わせて読むと、そのころの漫画家同士のつながりや、漫画界の空気がわかる。 同時期にデビューした3人だが、それぞれに漫画に対する考え方や、向き合い方が違う。 それぞれに違...

「りぼん」で同時期にデビューした3人の漫画家による自分史。 3人のデビューはわたしが生まれる以前。3人の話を合わせて読むと、そのころの漫画家同士のつながりや、漫画界の空気がわかる。 同時期にデビューした3人だが、それぞれに漫画に対する考え方や、向き合い方が違う。 それぞれに違っていても、それぞれのスタイルを作り上げて45年間第一線で描き続けてきたというのはすごいことだ。(もりたさんは現在は引退されているが)

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2014/10/26

[ 内容 ] 最強の「同期生」が語る知られざる日本漫画史。 [ 目次 ] 第1章 一条ゆかり「わたしは“一条ゆかり”の奴隷だった」(マリー・アントワネットのような父と大家族;路面に描いたローセキ絵;なんで貴族じゃなかったの? ほか) 第2章 もりたじゅん「やめたことに何の悔いも...

[ 内容 ] 最強の「同期生」が語る知られざる日本漫画史。 [ 目次 ] 第1章 一条ゆかり「わたしは“一条ゆかり”の奴隷だった」(マリー・アントワネットのような父と大家族;路面に描いたローセキ絵;なんで貴族じゃなかったの? ほか) 第2章 もりたじゅん「やめたことに何の悔いもありません」(マンガなんてとんでもない;賞金二〇万円に目がくらむ;一年間温めていたデビュー作 ほか) 第3章 弓月光「僕は一生マンガを描いていく」(本は何でも買ってもらえた;ノートに描いた連載マンガ;受賞とデビューと受験と ほか) [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]

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2014/09/05

一条ゆかりさんが、有閑倶楽部を書いたのは、幼少期の貧しさがあったからではないだろうか。ああいう金持ち高校生への憧れがあったのだろう。環境が悲惨だったから、どうすれば自分の欲しいものを手に入れるかという研究を結構マジでしていたそうだ。

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2013/12/03

コミック雑誌「りぼん」を支えた一条ゆかり、もりたじゅん、弓月光の漫画家人生を振り返る中で作品の裏話や色んな漫画家さんとの交流等が興味深かった。一条ゆかりさんが全盛の頃に「りぼん」にハマったのでもりたさんや弓月さんの作品はあまり知らないが一条さんが1つ年上の里中満智子さんのアシスタ...

コミック雑誌「りぼん」を支えた一条ゆかり、もりたじゅん、弓月光の漫画家人生を振り返る中で作品の裏話や色んな漫画家さんとの交流等が興味深かった。一条ゆかりさんが全盛の頃に「りぼん」にハマったのでもりたさんや弓月さんの作品はあまり知らないが一条さんが1つ年上の里中満智子さんのアシスタントをする予定になっていたが叶わなかったこと、もりたさんが本宮ひろ志さんと夫婦二人三脚で頑張っておられたこと(夫婦という事も知らなかった)山岸涼子さんの『アラベスク』が連載開始は「りぼん」だったことなどプチトリビアがたくさんだった

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2013/06/09

 マンガ家という職業を45年前に始めた3人。そのうちの2人は今はマンガを描いておらず、1人は一生描くと言う。なんという身を削って生きている人生か。  それにしても一条ゆかり氏が、藤本典子として生きることを選んだことにほっとする。  それでもいつか、一条ゆかり氏のマンガを読んでみ...

 マンガ家という職業を45年前に始めた3人。そのうちの2人は今はマンガを描いておらず、1人は一生描くと言う。なんという身を削って生きている人生か。  それにしても一条ゆかり氏が、藤本典子として生きることを選んだことにほっとする。  それでもいつか、一条ゆかり氏のマンガを読んでみたいな、とも少し思う。

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2013/04/13

私は、この本で言うところの「おとめちっく路線」真っただ中のときに「りぼん」の愛読者だった。当時は私は太刀掛秀子さんが大好きだったのだが、一条ゆかりさんの漫画に登場する女性のカッコよさは大好きで、「デザイナー」は、「りぼん」連載時には読んでいなかったものの、単行本化の広告をきっとど...

私は、この本で言うところの「おとめちっく路線」真っただ中のときに「りぼん」の愛読者だった。当時は私は太刀掛秀子さんが大好きだったのだが、一条ゆかりさんの漫画に登場する女性のカッコよさは大好きで、「デザイナー」は、「りぼん」連載時には読んでいなかったものの、単行本化の広告をきっとどこかで見たのだと思うけど、本屋で立ち読みしたらとまらなくなってしまい最後まで読破してから買って帰ったのを今でも覚えている。 今回本屋でこの本を偶然見つけ、思わず買ってしまったのだが、読み始めたら、「デザイナー」を読み始めてとまらなくなってしまった時と同じように、夢中になって読んでしまった。やっぱり、特に一条ゆかりさんの章は一気に読んでしまった。一条ゆかりさんの仕事に対する意識の高さには本当に感服するばかりで、だから登場人物の女性たちも、あんなにカッコイイ女性ばかりだったのだと、今さらながら大いに納得した。一条さんのこのプロ意識の高さは、一条さんが漫画家を目指さずに他の職業についていたとしても、きっと成功していたに違いないと確信させるものだ。 小学校高学年の、大人の女性に憧れを持ち始めたあのころ、目指したいと思ったのは、まさに一条ゆかりさんのような女性だったのだ。あのころまで一気に引き戻され、忘れていた熱い思いがよみがえってきた感じがした。今からでも、あの時の気持ちで取り組むことができるものに対しては、意識を高くして取り組んでいくようにしたい。 弓月光さんの章も、「にくいあんちきしょう」が大好きだったので、とても面白かった。もりたじゅんさんは、絵には覚えがあったものの、私が「りぼん」を読んでいたころには、週マに描くことのほうが多くなったようで、正直あまりなじみがなかったのだが、お話は大変興味深かった。私自身は、一条ゆかりさんにあこがれているものの、実際はもりたじゅんさんのほうが近いかもしれない。そんなわけで、等身大のもりたさんを垣間見せていただけたような気になった。

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2013/03/20

1967年の「第一回りぼん新人漫画章」(集英社)の入賞者3人、一条ゆかり、もりたじゅん、弓月光の3人の自伝。聞き書き。 内容で圧倒的に面白いのは一条ゆかり。岡山県玉野市の極貧家族の6人兄弟の末っ子。「自分が描きたいものを自由に描く」という姿勢と、極端な自己管理能力が同居する。そ...

1967年の「第一回りぼん新人漫画章」(集英社)の入賞者3人、一条ゆかり、もりたじゅん、弓月光の3人の自伝。聞き書き。 内容で圧倒的に面白いのは一条ゆかり。岡山県玉野市の極貧家族の6人兄弟の末っ子。「自分が描きたいものを自由に描く」という姿勢と、極端な自己管理能力が同居する。そのまま突っ走った45年間、テーマはずっと「女の自立」だった。なので『砂の城』のヒロインは自分でも嫌い。そりゃそうだよなあ。有名な「メカ三兄弟:弓月光、新谷かおる、聖悠紀」をこき使ってた話もたくさん出てきます。 もりたじゅんはある作品の後半が書けなくて、夫の本宮ひろ志に見せたら「お前、終わったな。もうやめろ」と言われ、本人もそう思っていたので引退した。ここはけっこう怖い。 弓月光は少女誌でも青年誌でもつねに自分は「離れ小島」だというのも、そのとおりだなあ、と。 3人共通しているのは陸奥A子の衝撃。たとえば、もりた「一条、弓月、私の三人が、わが世の春とキャーキャーやっていると、ある日突然舞い降りた、陸奥A子さんという才能に、ごっそりとやられてしまうのです」「でも、私には、陸奥さんのマンガがどうしても理解できなかった」(p.131)。これもまた「そりゃそうでしょう」と思う。 ほかにも共通しているのは3人とも「『りぼん』でデビューしてよかった」。石原富夫という有能な編集者がいたためだろうが、その石原を含めて皆が「戦友」という言葉をくりかえす。いったいあなたたちは何と戦っていたのか。戦後史の証言集みたいでもあって一気に読めます。

Posted byブクログ