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谷崎潤一郎フェティシズム小説集 の商品レビュー

3.8

33件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    16

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2023/08/28

フェチって何かよくわからなくなった。 一つだけわかるのはあるけどさすがにここまでではない。まだまだです。 こんないろいろな嗜好のことをここまで書ける筆者って…

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2023/06/27

人間っておもしろい が率直な感想 明治から大正にかけて書かれた作品なのに、こんなにも鮮やかですっと入ってくる 人間の本質的な部分ってずっと変わらないしそこもおもしろい 「フェチ」なんてかわいいもんだなと思う この作品全て強烈なのにほんとにすがすがしく書かれているので恥ずかしく...

人間っておもしろい が率直な感想 明治から大正にかけて書かれた作品なのに、こんなにも鮮やかですっと入ってくる 人間の本質的な部分ってずっと変わらないしそこもおもしろい 「フェチ」なんてかわいいもんだなと思う この作品全て強烈なのにほんとにすがすがしく書かれているので恥ずかしくならない 「それでなに?」感があって読んでて楽しい サドマドも同時に感じられてとてもおもしろかったです

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2022/12/25

「刺青」「富美子の足」は、描写も美しく文学的・耽美的でフェティシズムの世界がすんなり心に落ちてきた。それに比べ「悪魔」「憎念」は写実的で、当時穢いといって攻撃されたというのに頷ける。人にはそれぞれに癖と言うものがあるけど、この2話に出てくる癖はいただけないなぁと。でも、この短編集...

「刺青」「富美子の足」は、描写も美しく文学的・耽美的でフェティシズムの世界がすんなり心に落ちてきた。それに比べ「悪魔」「憎念」は写実的で、当時穢いといって攻撃されたというのに頷ける。人にはそれぞれに癖と言うものがあるけど、この2話に出てくる癖はいただけないなぁと。でも、この短編集全てを読み終えた今、全ての主人公に共感している私がいます。「フェティシズムの快楽は、現実的な肉体の満足以上に想像力によるところが大きい。」私は手(指)フェチだと言ってきたけど、まだまだフェチなどと公言できるレベルではないですね。

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2022/07/11

谷崎潤一郎の小説を読んでいると、最近の「私、○○フェチなんだー」というのがとても軽々しく感じます。 フェティシズムとは元来こういう物だったのだとおもいしるというか。 しっとりとした女性の色気、質感、姿形をパーツひとつひとつに着目しつつしつこい程に語っていますが、描かれる欲望と反...

谷崎潤一郎の小説を読んでいると、最近の「私、○○フェチなんだー」というのがとても軽々しく感じます。 フェティシズムとは元来こういう物だったのだとおもいしるというか。 しっとりとした女性の色気、質感、姿形をパーツひとつひとつに着目しつつしつこい程に語っていますが、描かれる欲望と反して描写はなんとも上品で美しい。 谷崎潤一郎の話はどれも好きですが、この本の中なら『富美子の足』が特に好きです。

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2022/05/29

5年以上前に買った本を再読したので、この度感想を書くことにしました。 これだけ「〇〇フェチ」という言葉が浸透した現代の日本ですが、谷崎潤一郎がいなければこうじゃなかったのかもしれないと思いました。(というか、きっとそうですよね。) まさにフェチ界のレジェンド。 『富美子の足』では...

5年以上前に買った本を再読したので、この度感想を書くことにしました。 これだけ「〇〇フェチ」という言葉が浸透した現代の日本ですが、谷崎潤一郎がいなければこうじゃなかったのかもしれないと思いました。(というか、きっとそうですよね。) まさにフェチ界のレジェンド。 『富美子の足』では、足の描写に5ページ余りも使っています。そして、その描写のなんと艶かしいこと…。 とても面白く、楽しい読書体験になりました。

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2021/07/18

「フェチ」こと「フェティシズム」を全面に出した、いっそ清々しい程の性癖で知られる谷川潤一郎先生の作品集。現文の授業で名前だけ聞いた『刺青』が、こんなに艶めかしくも美しい作品だと、誰が思っただろうか(笑) 特に印象深かったのはやはりこの2作。 『刺青』 谷川潤一郎先生の作家デビ...

「フェチ」こと「フェティシズム」を全面に出した、いっそ清々しい程の性癖で知られる谷川潤一郎先生の作品集。現文の授業で名前だけ聞いた『刺青』が、こんなに艶めかしくも美しい作品だと、誰が思っただろうか(笑) 特に印象深かったのはやはりこの2作。 『刺青』 谷川潤一郎先生の作家デビュー作にして、フェティシズムの神髄とも形容できる本作品は、初読の私に大きすぎる衝撃を与え、同時にその世界へと私を引き摺り込んで行きました。足への描写がすごい(笑)これが耽美派かと圧倒。そしてその美しさにやはり心酔するばかり。燦燦と輝く蜘蛛の刺青と、それを崇拝する三吉の関係性……ここだけ見ればマゾヒスティックな趣を感じますが、三吉は彼女に刺青を、魂を彫っている面からは、サディスティックなものも感じられる……。この複雑な人間のフェティシズムを見事に書き切っている点は、本当にすごいと思った。谷川潤一郎文学の嚆矢にして至高の作品だと思います。 『悪魔』 最後のシーンに驚きを隠せない、まぁ忘れない、かなり癖強めだと思う作品。(当時も様々な批判かあったらしい!)女に翻弄されていると分かっていながら、その女の悪魔的な一面を知っていながらも、そこに甘美な誘惑と、蠱惑的や興奮を抱かずにいられないという、愚かな男性の心理(まさしくマゾヒズム!!)にどこか共感せずにはいられない。それがこの作品が受け入れられたひとつの証左であると思うのです……。 他にも、『青い花』とかは妄想癖が凄まじくて読んでて笑いそうになったり、意外と外国への憧れがあったんだなぁと思ったり。『富美子の足』での富美子の描写の細かいこと! 耽美派をこれでもか、と詰め込んだようなこのお話は、圧巻としか言いようがなかった……。 まとめると、やはり谷川潤一郎先生、素晴らしい作品ばかり!! ぜひ他の作品にも出会ってみたいです。

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2021/05/01

もし谷崎潤一郎氏が生きていたら、現代の女性の美はどのように礼賛されるのでしょうか。綺麗なことな綺麗なのだが、安っぽいと言われてしまうのか。 そしてやはり、どのように現代女性に屈服してみたいか、どんな作品を書いてみたいかをお伺いしてみたいです。 しょっちゅう理解不能かもしれません...

もし谷崎潤一郎氏が生きていたら、現代の女性の美はどのように礼賛されるのでしょうか。綺麗なことな綺麗なのだが、安っぽいと言われてしまうのか。 そしてやはり、どのように現代女性に屈服してみたいか、どんな作品を書いてみたいかをお伺いしてみたいです。 しょっちゅう理解不能かもしれませんが。

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2020/11/05

私の想像してたフェティシズムはフェティシズムじゃなかったかも?と思うほど強烈な6編。「刺青」は既読だったがラストシーンの神々しさがとても好きだ。「富美子の足」を書いている谷崎先生はさぞ楽しかっただろう。「青い花」であぐりの方に自分を寄せて読んでいることに気づき苦笑する。ああ、そう...

私の想像してたフェティシズムはフェティシズムじゃなかったかも?と思うほど強烈な6編。「刺青」は既読だったがラストシーンの神々しさがとても好きだ。「富美子の足」を書いている谷崎先生はさぞ楽しかっただろう。「青い花」であぐりの方に自分を寄せて読んでいることに気づき苦笑する。ああ、そうか。フェティシズムには共感できなくても、富美子のように変態おじさんのために足を美しく保ち、最期の望みを叶えてあげようとか、あぐりのように高いものをねだって着飾って、さあ、私を見て!ご満足?と思うのは、わかる気がする…かもしれない。

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2020/08/11

読書中から読了後まで、ずっと「うわぁ……」と思いながら読んでいた笑 強烈なまでのフェティシズム。谷崎気持ち悪いな……というのが率直な感想。 谷崎作品は本書とマゾヒズム小説集しか読んだことがない。ねっとり陰鬱としたイメージが常にある。 「富美子の足」がすごかった。足フェチを名乗る...

読書中から読了後まで、ずっと「うわぁ……」と思いながら読んでいた笑 強烈なまでのフェティシズム。谷崎気持ち悪いな……というのが率直な感想。 谷崎作品は本書とマゾヒズム小説集しか読んだことがない。ねっとり陰鬱としたイメージが常にある。 「富美子の足」がすごかった。足フェチを名乗る人に是非読んでいただいて、是非ともその人の思う足の素晴らしさを語ってほしい。生半可な気持ちのフェティシズムじゃないなと思った。 個人的には「憎念」が好き。フェティシズムと認識されず憎しみとしてフェティシズムに目覚める。。自覚のないフェティシズムを追い求め、快感のために極めていく姿は興奮する。

Posted byブクログ

2020/07/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いわゆる、フェチのお話。短編集ですが、オチはなし。明治大正時代に書かれたのでちょっと読みにくい。 そして鼻水を…ってシーンがめちゃくちゃ気持ち悪く、そこからは斜め読み。 残念ながらわたしには合いませんでした。

Posted byブクログ