暴力の教義 の商品レビュー
2010年に発表され、日本では2012年に翻訳刊行されたテランの6作目。犯罪者の父親と連邦捜査官の息子の確執(父親はとうの昔に家族を捨てているため、息子だと気づいていない)をメキシコ革命間近に配置し、緊迫した展開のサスペンス……のはずだが、なんだこのつまらなさは? 自分の状態の問...
2010年に発表され、日本では2012年に翻訳刊行されたテランの6作目。犯罪者の父親と連邦捜査官の息子の確執(父親はとうの昔に家族を捨てているため、息子だと気づいていない)をメキシコ革命間近に配置し、緊迫した展開のサスペンス……のはずだが、なんだこのつまらなさは? 自分の状態の問題かとも思ったが、ネットで検索すると評判もあまりかんばしくないので、やはり本書に問題があるのだろう。本編終了後に映画化についての言及があるが、もしやそのせいか? 結局、紆余曲折を経た挙げ句、未だに映画はクランクインすらしていないようだが……。
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メキシコ革命前夜、犯罪常習者であるローボーンは捕縛される。彼は、合衆国と取引し、捜査官ルルドと共にメキシコ情勢の内定に同行することになる。 滅茶苦茶面白いのに、翻訳が途絶えそうなテラン。 これは、映画化が決まっているそうな。が、ググってみたら<西部劇>になってたよ<汗...
メキシコ革命前夜、犯罪常習者であるローボーンは捕縛される。彼は、合衆国と取引し、捜査官ルルドと共にメキシコ情勢の内定に同行することになる。 滅茶苦茶面白いのに、翻訳が途絶えそうなテラン。 これは、映画化が決まっているそうな。が、ググってみたら<西部劇>になってたよ<汗 ついでに、ルルドの名前が変わっていた。 もーーーーー!! ルルドの名前変えたら、意味ないじゃないかあ。 ローボーンとルルドとの因縁の意味が消えちゃうじゃないのぉ。と、ちょい、憤慨なのである。 うむ。 で、生まれついての犯罪者で、小狡く生きることしか考えない、できないローボーンが、道行の中でゆっくり変わっていくさまが上手い。 ルルドも、任務一辺倒だったのが、ローボーンや、聾唖の少女とのやり取りの中で変わっていくのが切ない。 人が許されるのは、人によってだけだ。 許されるためにも、許すためにも、痛みが存在する。それを乗り越えるのも、また自分自身なのである。 相変わらず、美しい文だった。 英語力があるなら、言語で読んでみたい。きっと、音にしたら口が幸せになる響きがするんだろうな。
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1910年メキシコ国境付近が舞台。連邦捜査官と犯罪人が協力して、腐敗したメキシコ国家の裏に存在する組織を探る旅に出る話。お互いが親子だということに捜査官の息子が先に気づき、後半父親が気づくところが絶妙で、効果的に作品を盛り上げていると思った。ボストン・テランの前二作より描写が激し...
1910年メキシコ国境付近が舞台。連邦捜査官と犯罪人が協力して、腐敗したメキシコ国家の裏に存在する組織を探る旅に出る話。お互いが親子だということに捜査官の息子が先に気づき、後半父親が気づくところが絶妙で、効果的に作品を盛り上げていると思った。ボストン・テランの前二作より描写が激しくなくて読みやすい。結末は短いためかあっさりしすぎてよくわからない。
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私にはストーリーが理解できませんでした。 翻訳の問題ではなく、文章構成・ロジックが理解できない。そこに、白人作家特有の、比喩や回りくどい言い回しが輪をかけ、読み進めることがストレスに。。。
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運命の再会を果たした親子が、革命前夜のメキシコで危険な武器の密輸に取り組む話。といえばハラハラドキドキの冒険譚を想像しますが、そうはならないのは、この親子の複雑な関係故。 理解しきれなかったのでもう一度読みたい。
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テランの作品はほとんど読んだけど、一番入り込めなかった。訳が悪いのか?ストーリーと情景が頭に入らない。残念。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
文学としてもありえる小説だ。だが、いまいち入り込めないんだな。それは、前作『音もなく少女は』もそうだったんだけど。一気に読めるんだけど、いまひとつのめり込めない。震えがないんだ。 でも★は2つ半位の3です。
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父子の愛憎劇、主人公の純愛、ド迫力の戦闘シーン、何もかも引き込まれます。 無駄に長~い長編を書く作家さんに見習ってもらいたい。ボストン・テラン今まで苦手でしたが、この作品で一気に評価あがりました。
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