シップブレイカー の商品レビュー
作者らしい世界観を根底に持ちつつシンプルに資源不足と温暖化と貧富の格差がある世界観での少年少女の冒険譚。 主人公の境遇や展開にはままらない部分が多いがそこがラストの良さなのだろう。
Posted by
初のバチガルピ。YA(ヤングアダルト)てジュブナイルよりもうちょっと年長向けのイメージなのかな?もうちょっと明るい感じにはならんかったのかなぁ。 あと、表紙とイメージ違いすぎ。ちょっと生頼範義風で懐かしい感じはいいけど、登場人物たちはもっと幼いんじゃないかな。 ほかの作品も読んで...
初のバチガルピ。YA(ヤングアダルト)てジュブナイルよりもうちょっと年長向けのイメージなのかな?もうちょっと明るい感じにはならんかったのかなぁ。 あと、表紙とイメージ違いすぎ。ちょっと生頼範義風で懐かしい感じはいいけど、登場人物たちはもっと幼いんじゃないかな。 ほかの作品も読んでみよう。
Posted by
説教じみたところもあるが一気に読めるのがいい 表紙 7点鈴木 康士 田中 一江訳 展開 7点2010年著作 文章 7点 内容 698点 合計 719点
Posted by
ん?ハヤカワSFどうした??まるで小学校高学年向けの外国小説やないか~い! ・・・・って思いながら読んでたら、 あとがき見たら、海外のジュブナイル小説の賞を取った作品だったようで、納得。 出すレーベル違うくない??
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ねじ巻き少女で有名になったパチガルピ氏のYA向け小説。世界観はねじ巻き少女とよく似ていて、石油が枯渇し、温暖化で海沿いの都市があらかた水没してしまった世界。難破船から資材を回収して稼ぎにするという社会の最底辺で暮らす少年少女たちが主役。 世界設定と描写のリアル感は相変わらず半端ない。 筋書きとしては、少年のところに大金持ちの少女が漂着する→彼女を助けるがそのことで飲んだくれの父親と対立→彼女を連れて逃走→少女もまた追われる身であり、敵対者の手に落ちる→少年は彼女を取り戻し、父と対決し、倒す。というふうにジュヴナイルの王道をゆく。ラピュタとスターウォーズを足して割ったような感じ? ただし、ひとつ特徴があるとするなら、それは「命の秤」だと思う。自分の命と他人の命を天秤にかけざるを得ない状況が何度も少年を見舞う。それこそ「殺らなければ殺られる」という究極の選択肢だ。もし理性だけを働かせれば、彼は漂着した少女を救うなんて馬鹿げたことはせず、大きな幸運をつかむこともなかったし、かといって良心の声だけに従っていれば父親に殺されていただろう。そもそもどんな時に誰の命を奪ってよいかなど、人間に判断などできようか。 だから少年は相手がどんなに悪人であろうと人の命を奪うたびに落ち込む。そのことを肯定し、「奴は殺されても仕方なかった。でも命を奪うと、奪った者の魂も一緒に削れるんだよ」と語りかける大人がいるところがYAらしいフォローだなと感じた。
Posted by
ボーイミーツガール。 冒頭、少年たちの酷い状況が克明に描かれていて、映画を見るかのようだった。暗い船底と明るい海、嵐と白い船、ひどい親父と優しい人達の対比がさらにそう感じさせたのかな。 犬のおっちゃんがかっこよくて、彼を中心とした別のストーリーとやらに期待。
Posted by
お約束なので安心して読める。はらはらドキドキはしないけど、小心者の私には世界観をじっくり眺める余裕ができた。 クリッパー船がとても素敵。船の形態の描写だけで機能美だけでなく、それが海を渡る爽快感も感じられた。
Posted by
石油資源が枯渇し、経済社会体制が激変、地球温暖化により気候変動が深刻化した近未来アメリカ。少年ネイラーは廃船から貴重な金属を回収するシップブレイカーとして日々の糧を得ていた。ある日ネイラーは、超弩級のハリケーンに蹂躙された後のビーチに、高速船が打ち上げられているのを発見する。船内...
石油資源が枯渇し、経済社会体制が激変、地球温暖化により気候変動が深刻化した近未来アメリカ。少年ネイラーは廃船から貴重な金属を回収するシップブレイカーとして日々の糧を得ていた。ある日ネイラーは、超弩級のハリケーンに蹂躙された後のビーチに、高速船が打ち上げられているのを発見する。船内には美しい黒髪と黒い目をした少女が横たわっていた……
Posted by
バチカルビ版ジュブナイル小説。かなり正統派な物語構成です。 少年は少女と出会い、様々な困難を乗り越え成長し、故郷を旅立つ。 読後感は悪くないのですが、都合のいい展開で万事丸く治まってしまったなという感想です。 前半部分、少年の過酷過ぎる生活環境。 その生理的感覚に訴えるリアリティ...
バチカルビ版ジュブナイル小説。かなり正統派な物語構成です。 少年は少女と出会い、様々な困難を乗り越え成長し、故郷を旅立つ。 読後感は悪くないのですが、都合のいい展開で万事丸く治まってしまったなという感想です。 前半部分、少年の過酷過ぎる生活環境。 その生理的感覚に訴えるリアリティ。先の見えないジリ貧感。 これはバチカルビの特徴で好きな部分でもあるのですが、後半の夢物語と釣り合いが取れてないような気がします。 前半の過酷さと比べると上手く行き過ぎているように感じてしまうのです。 少年少女向けだからかな?
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
少年少女のSF冒険ファンタジー。天空の城ラピュタを思い出しました。 ネイラーは生まれてからの境遇のせいでひねくれてはいるけど素直な 良い子で応援したくなります。ネイラーなら九死に一生の体験したあとじゃなくてもニタを助けはせずとも殺しはしなかっただろうなと思います。 あんな父親でも助けてるし。 貧困の最下部での生活から金持ちの少女を助けたことで父親に追われる身になり…と展開はよくある冒険物という印象でしたが小物や登場人物(悪役含め)が魅力的で面白かったです。 特に半人のトゥールが好きです。半人は主人の命令に絶対従うはずなのに、トゥールは主人を打算で次々と変えることになんとも思わず、性格も実にドライ。途中までネイラーとニタについてきてくれるけど危ない段階までくるとさっさとどっかに行ってしまう。その淡白さがかっこよかったです。バチガルピの次の新刊にもトゥールがでてくるそうなので、トゥールが何故半人の遺伝子に逆らって主人を次々と変えられるのかの話がでてきて欲しいです。 ネイラーがこの後クリッパー船の船員として生きるのかニタと結ばれるのかは分かりませんが未来を予感させる爽やかな終わり方でよかったです。
Posted by