狼は魔法を の商品レビュー

懐十歩(著者)

2017/02/27

コミックスのタイトルにもなっている「狼は魔法を」が切なさとちょっとの希望を残す作品で個人的にどストライクでした。
表題作は主人公の高校時代→大学時代と話が進んでいく。高校生時代の話が痛くて悲しい、寂しいのがただのBLより深みというか味を出している。「人間」が描かれていて、誰が悪いとか良いとかじゃなくて、そういう事あるな。という切なさがあるのがとっても素敵。
あとがきにあるようにまた彼らの物語が描かれるならぜひ読みたいと思わせる作品だった。

2016/05/25

「枯れた花に恋の水」と「狼は魔法を」の２カップル。前者は正直ちょっと入り込めなかったのでノーコメント。もともと「狼は魔法を」目的で購入。サンプル見て読みたくなったんだっけかな。こちらの方はカプ成立前「これからどうなるの？！」てなところで終わり、気になって仕方がなかったけど、やっと続編が出たみたいねー！雑誌に掲載・単行本に収録分が描きおろし付きで電子配信されてるようです。買わなきゃ！アマゾンの説明には重複注意ってあるね。「狼は魔法を」完全版てのもあるらしい。これとどう違うんだろう。全部読むにはどうしたらいいのだ。まあ、続編の電子本は買おうか。
ってこっちの本の話。ゲイの長瀬とぼーっとしたノンケの先輩樋口。なかなか見ないキャラで新鮮。長瀬が樋口先輩に恋愛相談したり一緒に過ごしてるうちに惹かれてゆく。
長瀬のセリフ「俺のこと好きになってくれる人が一人いればそれでいいんですけど、それだけがずっと叶わなくて」。それは果たして叶うのか…？！それは続編へ、なのか…？拒否されないけど、そういう関係になるわけでもなく。気持ちが追い付くまで待っていてくれ、と。淡々としたいい作品だと思います。でも長瀬がこのままあと可愛そうだよー。

2014/02/02

女の子の様に愛されたいという思いが切なくて良かった。それを、叶えてあげられるのが、常識にとらわれない人だというのもいい設定だった。

2014/01/03

裏表紙の絵柄が見覚えのある感じだったので、手に取ったんですが中身みてがっかり。この絵柄は地なんだろうか…違うだろう？ヤマシタトコモさん読んでたら、この低クオリティの漫画には興味無い。そもそも自分がゲイというコンプレックスに対してのキャラクターの感情の掘り下げ方が甘すぎる。レベルが違いすぎるのにも関わらずそのフィールドに入り込んでくるメリットが分からない。似た作家なんていらないんだよ、作者には作者の良さがあるだろ。あー…他の本読んでこの最悪な評価を覆したい…この作家は私、きっと好きだ。

2013/02/03

初コミックスの作家さん。 タイトルと雰囲気で手にしたけど、当たりだったなぁ。 特に表題作が好みだった！
ゲイで恋に夢みる永瀬の現実は厳しい。 男女だから恋愛が上手くいくとは思わないけど、やっぱり障害物は多いと思う…その葛藤が、樋口先輩に対してポツポツ言葉になる様が凄く切なかった(´・ω・`)
そんでもってその樋口先輩、新しいよね！ ＢＬでこういうキャラ出して良いんだ(笑) 色っぽさは皆無だけど、その分永瀬がダダ漏れてるからお似合いかも。
これは是非続編が読みたい…良作！

収録作の花屋さんの話は、受けがグルグルし過ぎて気持ちがブルーに引きずられた。
表題作もテイスト（ネガティブ受け）としては同じ感じだけど、外見コンプレックスこじらせ過ぎてたな〜。

2013/01/25

『枯れた花に恋の水』タイトルの付け方からしてヤマシタさんリスペクトが透けて見える。曹介が「牧さんが男に言い寄られたらこんな感じじゃね？」って感じなんだ。くいもの処～がとてもお好きなんだろうな、って事はよ～く解る。ぶつかって来る好きと言う感情を持った年下の男の子に対して、躊躇する理由を持っている男、と言う構図はそっくりおんなじだよな…強面の顔と性格が暗い、と言う躊躇する理由と、元々女の子が好きだし年食ってるから今更新しい事知りたくない、と言う躊躇いと、そう言うの。構図が似ててもいいけど、絵柄まで似てて、リスペクトしてんだろうなー、てのが解っちゃうのはどうもなぁ…結構な数のBL読んでるけど、嗅覚が働くのか「真似されている方」しか読まずに済んでたんだよね、今までは。と言うより、現在活躍中の人気作家さんの亜流が出てくるほどになってる、って事か。いや、面白いんだけども、なんつーのか、濡れ場のなだれ込み方も酷似してる、と言う、ね。女の子の下睫毛の描き方もおんなじなんだよねー。似てるから本屋で目について手に取ったんだろうなぁ、って思った。
『狼に魔法を』と『狼は魔法を』も、ヤマシタさん好きでああ言う世界観で描きたいんだ、ってのが解る。分かるが、永瀬の泣き崩れを描いてくれたとこですとんとハマる。この永瀬って子、自分がゲイなのに、男見てゲイかバイかノンケか速攻で判断できないなんてなぁ、不憫なのはそこじゃないかな、ゲイである云々の前に。女の子のように無条件に男に愛されたい、と願っていながら「女の子みたいな外見になろう」と言う発想がわかなかったりする辺りが、何と言うか、いい意味で恋愛能力が低い、低いから、樋口に出会えたんだよー。樋口の無表情キャラが物凄い好きだ。

2012/11/04

2本立て！さいしょのお話いらないかな..その分最後のお話のつづき読みたい！はじめて買った作家さんだけどまた買ってみる価値はあるかも＾＾

2012/10/07

表題作がとてもよかったなあ
甘い気持ちと痛い気持ち両方が入っていて、永瀬くんの想いや性格描写が深まっていたとおもいます
おもしろかった分、物足りなさを感じました
あの二人のこれから先、要するにエロがみたかったです
そういう意味ではつづきがとてもよみたくなった作品でした

絵もすごくすきです
ヤマシタトモコさんと秀良子さんの間のような感じかな……？

それにしてもマーブルコミックスさんは目をつける作家さんがほんとうにさすがだなあと感じます
懐十歩さん、チェックしておきます

2012/09/21

高校生のときにカップルになると思ってた!!悲しすぎる。けど、大学でなぞな？無表情な？変わった先輩と…このお話しのほうが好きになりました。

2012/09/17

表紙買いというか雰囲気買い？直感で買いました。２組とも好きだったー。
前半は、否定的な言葉ばっか言われてきて肯定的な言葉などを信じられなくなってる受けに、攻めのまっすぐな言葉と態度がどーん！といく感じ。かたくなになってる心がじんわりとあったかくなって崩れて行くのを見るのは本当に好き。
後半は、肉欲を満たす術は手に入れたけど自分を愛してくれる人がほしくて…っていう。プロローグ的な、受けの高校時代の話で、女の子が「彼氏に●●をしてもらうのは当たり前」的なこと言ってて、それは「女だから」みたいな、「当たり前のことが俺には用意されてない」的なことを思ってる受けが切なくてつらかった…。先輩とらぶくなるといいね…！

２組とも、受けが自分を愛してくれる人を求めてるのが個人的にすごい好きだった。いい話に出会った。