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痺れる の商品レビュー

3.5

107件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

    42

  3. 3つ

    43

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

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2024/02/19

幼い頃、近所の公園によく遊びに行った。 わたしにとって公園の3大遊具とは、向かい合って漕ぐ4人乗りのブランコと大きな土管、そして今はほとんど見かけることがなくなってしまった砂場だった。 一緒に遊ぶ友だちがいない日は、砂場でひとり、遊んだ。大きな山を作って、左右から少しずつ掘り進め...

幼い頃、近所の公園によく遊びに行った。 わたしにとって公園の3大遊具とは、向かい合って漕ぐ4人乗りのブランコと大きな土管、そして今はほとんど見かけることがなくなってしまった砂場だった。 一緒に遊ぶ友だちがいない日は、砂場でひとり、遊んだ。大きな山を作って、左右から少しずつ掘り進めると、真ん中で右手と左手が触れ合う。それは両方とも自分の手であるにも関わらず、まるで他人の指に触れているような、妙なむず痒さを伴った不思議な感覚だった。誰にもその感触について話すことができない、幼少の頃には分からなかった、少し隠微なものだったのかもしれないと今になって思う。 この9つの短編は、どれもわたしをそれによく似た気持ちにした。 他人には絶対に知られたくない、自分の中にある可笑しみを含んだ劣情が浮かび上がってくるような。 それを再び沈めようと焦り、まるで浴槽で泥酔した愛人を殺すかのように、 何度も 何度も 何度も。

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2024/01/27

感想 落ち着いて見える。でも心の中に昏い衝動を飼っている。誰でもそう。太っていく。ではどうやって解放するか。それが向こうとこちらの境目。

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2023/07/01

「痺れる」の意味 1 からだの一部または全体の感覚が失われ、自由がきかなくなる。「正座して足が―・れる」 2 電気などを感じてびりびりふるえる。「感電して―・れた」 3 心を奪われてうっとりとする。強烈な刺激を受けて陶酔する。「ジャズ演奏に―・れる」 3番かな? この短編...

「痺れる」の意味 1 からだの一部または全体の感覚が失われ、自由がきかなくなる。「正座して足が―・れる」 2 電気などを感じてびりびりふるえる。「感電して―・れた」 3 心を奪われてうっとりとする。強烈な刺激を受けて陶酔する。「ジャズ演奏に―・れる」 3番かな? この短編集は〜! 何か魔がさしてというか… こんなん、あかんやろ〜と思いながら…って感じのいつものイヤラシイ感じなのが好き! いつものを期待して読んだけど、コミカルなのもあって新鮮でした〜(「普通じゃない」) 最後のオチが笑ける〜 帯に書いてある通り 「怖さも面白さも尋常じゃない九つの物語」 でした〜(^-^)v

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2023/06/24

「ヤモリ」と「普通じゃない」のオチが面白かった 入れ歯www 「テンガロンハット」がなにげに1番怖かった

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2023/04/23

3年くらい前に読んだので、「めちゃくちゃ面白かった」以外のことを覚えてないのだけど……『林檎曼荼羅』の最後の一文にめちゃくちゃ痺れて、そこだけはっきり覚えている

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2023/01/20

【2023年13冊目】 読み終わった瞬間に思ったのは、短編集で良かったなということでした 一つ一つの話の登場人物の感情の塊が強い。ずっと続いたら多分引きずり込まれていたような気がします。どこか狂っているようで、一歩道を違えれば誰しもが同じような過程を歩むであろう人間の危うさ。そ...

【2023年13冊目】 読み終わった瞬間に思ったのは、短編集で良かったなということでした 一つ一つの話の登場人物の感情の塊が強い。ずっと続いたら多分引きずり込まれていたような気がします。どこか狂っているようで、一歩道を違えれば誰しもが同じような過程を歩むであろう人間の危うさ。そこには性が絡んでいて、ホラーというより「やっぱり一番怖いのは人間だよね」と言いたくなるような展開が続きます。 もう一度言います、「やっぱ一番怖いのは人間だよね」

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2023/01/18

「ユリゴコロ」きっかけで沼田さん作品を読み始めました。本作は9篇からなる短編集。どの作品も女性目線。内容は女性の屈折した愛情やらミステリ風のものからコミカル調なものまでさまざま。どの作品も30頁そこそこのボリュームながら、しっかりとオチがあります。

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2022/10/22

短編集。ユリゴコロが好きで集めだした作者さんなんですがアミダサマの世界観が合わなかったので恐る恐る読みました。これはとても読みやすい。 九編全て女性の視点で書かれていて、恐怖や嫌悪感や性欲や嫉妬。 女性が読むと共感する部分が多そうと感じました。

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2022/10/05

ありそうでない9つの短編集。 どれも独特で不気味でおもしろかった この作者さんの書く本の世界観がわかった 次は長編を読んでみたいなと思う

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2022/09/05

沼田さんの作品は「ユリゴコロ」に次いで2作目。 短編集だが、どれもゾワゾワする違和感みたいなものを感じながら読み進め、最後でちゃんとオチもあり。 陰な刺激を受けたいときに沼田さんの作品を手に取ろうと思います。

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