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復興の書店 の商品レビュー

4.1

37件のお客様レビュー

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2013/05/26

地元に根付く書店員の切り口から、震災の復興を捉えていくという話だが、それだけではなかった。 放射能で避難所から出られず、避難所に1台しかないテレビは、生々しい震災のニュースばかりを映し出している。 どれだけ本というものを必要としていたか、、、恥ずかしながら考えもしなかった。 ...

地元に根付く書店員の切り口から、震災の復興を捉えていくという話だが、それだけではなかった。 放射能で避難所から出られず、避難所に1台しかないテレビは、生々しい震災のニュースばかりを映し出している。 どれだけ本というものを必要としていたか、、、恥ずかしながら考えもしなかった。 被災地を訪れる機会があれば、この本で紹介されている書店に立ち寄ろうと思う。また違った何かを感じることができるのかもしれない。 2013.5.26読了

Posted byブクログ

2013/05/24

何だろう、被災地の書店の、そして取次の人々のこの営業再開への熱い使命感の正体は?序盤で抱いたその疑問は頁を繰る毎に少しずつ解き明かされて行きます。 接客業・販売業として顧客の知的・娯楽的・教育的欲求を満たす喜び。従業員への責任感。地方の町と外の世界との文化的接点としての誇り。人同...

何だろう、被災地の書店の、そして取次の人々のこの営業再開への熱い使命感の正体は?序盤で抱いたその疑問は頁を繰る毎に少しずつ解き明かされて行きます。 接客業・販売業として顧客の知的・娯楽的・教育的欲求を満たす喜び。従業員への責任感。地方の町と外の世界との文化的接点としての誇り。人同士を繋げる地域のコミュニティ拠点としての自負。人の思いを伝え、残す活字というメディアへのこだわり。多分、その全部が正解でしょう。 この本に登場する書店関係者はそれぞれに立場も事情も異なりますが、いずれの方にも書店人として共通する熱い志を見出さずにはいられませんでした。そして、それは筆者の筆力あってこその印象であると思います。 書店を営むということのハードさをこれでもかと描写しているにもかかわらず、書店業という職業の魅力をたっぷりと伝え、読者の書店人への憧れを呼び覚ます、そんな一冊です。

Posted byブクログ

2013/04/23
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※このレビューにはネタバレを含みます

図書館にて。 何かの雑誌で紹介されていたので、即注文。 地震や津波によって破壊された本屋を再会させることに尽力する人々の思いや、再会を喜んで列を作るお客さんたちの様子を思い浮かべて、胸が熱くなった。 私自身、子供のころから本屋さんが大好きで、近所の本屋さんはあちこちほとんど行っていた。 本屋のあの雰囲気、匂い、本を手に持った時の感触、自分が知らない知識や情報が得られる喜び、読むことに集中し違う世界に旅立てるような開放感…。 本と、本屋が自分にとってもなくてはならないものなだけに、この本に描かれていることは自分のことのように実感できた。 苦労しながらも大きな思いを持って、動くたくさんの人たちがいるから、本屋も、ひいては町も命を取り戻す。 本当の人の力とはこういうことなのかもしれない。 本と本屋を愛する人々にも、そうでもないけれどこの本にあったように本屋がなくなったらその価値に気付くだろう全ての人に読んでほしい1冊。

Posted byブクログ

2013/03/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

被災地に必要とされるのは 漠然と衣食住の確保だろうと思っていた私は あらすじを読んだだけでうるっときた (やはりというか全編通してうるうるしながら読んだ) 日本出版取次協会の調べでは 岩手、宮城、福島の3県で被災した書店は391店。 3県の書店総数のに88,1パーセントあたる。 店舗は津波に流され泥をかぶった本  廃業した店は16店(2012年3月現在) しかし 被災者であるお客さんたちによって気づく 被災地の書店の意味、役割 書店が町にあること  その中で【復興】しようとする本屋さん達 取次の担当者や運送業者 本にまつわるひとたちの物語 ―本はただの「情報」ではない。人々にとって「生活必需品」だった。 ―人はパンのみに生きるにあらず こういう状況だからこそ いつもと同じ(定期購読している本) 風景を求める「日常」の大切さ P111〈ジャンプ 読めます〉と張り紙をすると母親たちが 子供を連れてくるようになった マンガを読んだ子供たちが笑うと心配していた親たちも やっと安心した表情になるのが私には嬉しかったんです ショックを受けて震えていた彼らが、 マンガを読むうちに少しずつ子供らしい子供に戻っていく様子は、 一冊の本の持つ力をあらためて実感させるものだったと思います」 事件や事故などで心に傷を負った人が 最初にする大切なことは その前の日常を 自らがコントロール出来るのだという安心感を 取り戻すことだと言われている だとしたらその安心できる場所が 「本屋」さんだったのかもしれないと・・・この本を通して思った

Posted byブクログ

2014/09/21

東日本大震災で本屋を失った場所の本屋さんたちを追ったルポルタージュ。 本というモノ、本屋という仕事、本屋という場、それを支える人々。 食糧にも事欠くときにさえ本屋の明かりに引き寄せられる人たちを見て、本屋たちは自分の仕事の意義を再確認する。 情報が欲しいだけじゃない。 本屋で得...

東日本大震災で本屋を失った場所の本屋さんたちを追ったルポルタージュ。 本というモノ、本屋という仕事、本屋という場、それを支える人々。 食糧にも事欠くときにさえ本屋の明かりに引き寄せられる人たちを見て、本屋たちは自分の仕事の意義を再確認する。 情報が欲しいだけじゃない。 本屋で得られるものは、息抜きだったり、気分転換だったり、現状を認識する足場だったり、自分のための時間だったりする。 「本は心の栄養」だということが、足りない時にはよくわかる。 本だけの力じゃなくて、本を置いてある場が、個を守り、個と個をつなげる。 「子供の本は世界の架け橋」戦後ドイツと本http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4772190376 「図書館は国境をこえる」難民キャンプと図書館、被災地と図書館http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4876525137

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2013/01/25

東日本大震災で被害を受けた書店と、それを支える人々 復興・再開の様子を取材したもの。 私なんかが泣いてはいけないけど、涙が止まらなかった。 他の人を思って行動できるって、やはり凄いと思う。 う〜...自分が言うと、薄っぺらい感じがして、どう書けばいいかわからない(汗) でも...

東日本大震災で被害を受けた書店と、それを支える人々 復興・再開の様子を取材したもの。 私なんかが泣いてはいけないけど、涙が止まらなかった。 他の人を思って行動できるって、やはり凄いと思う。 う〜...自分が言うと、薄っぺらい感じがして、どう書けばいいかわからない(汗) でも、多くの人に読んでほしい。 書店員の皆さんの写真も印象深い。 本と、それを届けてくれる本屋さんに、ありがとうと言いたい

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2012/12/18

東日本大震災で大きな被害を受けた東北の書店が復興して行く様子、また震災後に書店を新しく開いた人の姿をまとめた1冊。 書店員さんたちは皆、震災直後には「こんな時に本なんて何の役にも立たない」と思っていました。しかし、実際に店を再開してみると書店が、そして本を求めるたくさんの人がい...

東日本大震災で大きな被害を受けた東北の書店が復興して行く様子、また震災後に書店を新しく開いた人の姿をまとめた1冊。 書店員さんたちは皆、震災直後には「こんな時に本なんて何の役にも立たない」と思っていました。しかし、実際に店を再開してみると書店が、そして本を求めるたくさんの人がいました。読んでいて「本にはまだまだ力があるのかもしれない」と勇気付けられました。

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2012/12/16

東日本で被災した書店の事を私は考えたことはなかった。絵本や書籍類が避難所の方々を慰めてくれたことを新聞で読んだ程度である。 被災地の店といえば、大きなスーパーの痛んだ姿、瓦礫の中にあるコンビニ・・、生活の日常品供給にしか目がいかなかった。 しかし、大槌町の図書館の姿は記憶にしっ...

東日本で被災した書店の事を私は考えたことはなかった。絵本や書籍類が避難所の方々を慰めてくれたことを新聞で読んだ程度である。 被災地の店といえば、大きなスーパーの痛んだ姿、瓦礫の中にあるコンビニ・・、生活の日常品供給にしか目がいかなかった。 しかし、大槌町の図書館の姿は記憶にしっかりと残っている。本好きとしては本当に悲しかった。 そうだよね。本屋がない・・ってことは、大事なものがもぎ取られたんだ。様々な思いで再開した書店、それぞれの談話に涙がでる。大型店の店員も、この仕事をする意味を語る。 お礼状の書き方などの実用本、様々な本・・。人は本によって救われ、励まされ、生きる力を得るのだよ。 がんばれ、三陸沿岸部の本屋さん!そしてありがとう。

Posted byブクログ

2012/12/07

東日本大震災で被災した幾つもの書店の様子を取材し続けた雑誌記事を補完してまとめたもの。人はパンのみに……という言葉を実感する1冊。人は誰でも自分にできることで頑張るしかないのです。

Posted byブクログ

2012/12/06

本屋に出来ること。本屋がすべきこと。本が必需品だと気付いたからこそ、プレハブでも青空下でも開店する。 ”復興した”でも”復興する”でもない、『復興の書店』なのだ。取次や運送業者や客や、関わる全ての人の想いがかけられた、『復興の書店』なのだ。

Posted byブクログ