殺しの双曲線 新装版 の商品レビュー
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冒頭でメイントリックが双子であることを作者自ら暴露してスタートするなかなか挑戦的な推理小説。 アガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」を下敷きにしたということで、この作品のネタバレ思いっきりしてるので注意。雪中のホテルのクローズドサークルの恐怖感は同じように出てた。 けど、社会派っぽい雰囲気出す割に犯人の動機に無理があり過ぎ、被害者に対する復讐メッセージも遠回しすぎて現実味薄すぎるのがなあ。 犯人の正体もフェアに出てるとは言い難いし、ちょっとアラが目立つ印象。 読みやすいし、双子を利用した2種類の犯罪はなかなか凝ってたのはよかった。
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2つの場所で起こった事件がどうつながるのか? 始めに著者から「双子であることを利用したトリックである」とメッセージがあるので、推理しながら読んだ。 動機や動機のヒントとなるものの意味などは分かったが、真相は分からなかった。 読みごたえもあり、楽しめた。
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2016年58冊目。 西村京太郎サスペンスにはホントに小さい頃から楽しませてもらっていて、鉄道捜査官や十津川警部シリーズは今も必ず観てるけど、小説は初めて。 し 冒頭から双生児を使った替え玉トリックであることを明記しているということで驚かされた。2つの違う事件がどのように繋がるのか、全く分からないままどんどん読み進めてしまった。 多少それはどうだろうと思うところはあっても、すごい細かな所まで犯人の計画が良く出来ていて唸ってしまった。 トリックが分かってるのにそのカラクリが分からず騙された。しかも何度も^^; オチのイヤミス感もいい。人にぜひ勧めたい作品!
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前々からこの西村京太郎さんの初期の作品は面白いと聞いていたので、早速、購入して読んでみました。こういった、読者に挑戦的な小説は大好きなんで・・・・。しかも、最初から犯人は双生児ですと言っているのはまさに倒述作品にふさわしい。最初から犯人を表示しているのだから。 内容も、全然繋がらない2つの事件、連続殺人事件と連続強盗事件、これが並列しながら進んでいく。どこでどう繋がるのだろうかという思いで読んでいくのもまた面白い。ようやく繋がったと思ったら、そこからまた次の疑問が立ちふさがる。なかなかすっきりしない捜査に苛立ちさえ覚える。 ここで、結果を明かすのはネタバレになるので、控えるが私としては結果にはちょっと納得しない。もう少し何とかなったのではないかとすら思えてくる。ただ、そこがこの小説の面白いところなのかもしれない。次々とでてくる不自然な証拠。それを解決しながら事件の真相に迫っていく警察・・・・。 本格的ミステリーの醍醐味としてアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」に挑戦した作品というのもうなづける。ミステリー好きにはお勧めの一冊です。また、「十津川警部シリーズ」とは違った面白さがありますよ。
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これは面白かったです。十津川シリーズのイメージが強すぎて、単なる濫発作家かと思ってました。リーダビリティの高さとミステリとしての面白さが両立されていて、一気呵成に読破してしまいました。何となくボヤッとはトリックも見えてたし、そこまでビックリ仰天な展開・結末ではなかったけど、オマー...
これは面白かったです。十津川シリーズのイメージが強すぎて、単なる濫発作家かと思ってました。リーダビリティの高さとミステリとしての面白さが両立されていて、一気呵成に読破してしまいました。何となくボヤッとはトリックも見えてたし、そこまでビックリ仰天な展開・結末ではなかったけど、オマージュとする”そして誰も~”的興奮を味わうことが出来ました。『他作品もどんどん読むぜ!』とは思わないけど、評価の高いやつを拾い読み、くらいはしてみたくなりました。
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時刻表だけではない、実に珍しい、西村京太郎の「本格」。超有名作品の本歌取りでもある。トラベルミステリは苦手でも、本作品は読んでみる価値ありかも。7.5
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西村京太郎の初期作品。トラベルミステリーではなく、クローズド・サークルもの。なかなか面白くはあったが、動機が弱すぎで想像がつかないのと、結局殺害時の状態があいまいなのがさみしい。
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都内で連続する強盗事件。犯人は顔を隠さずに犯行を続ける。被害者達からの証言で警察が捕まえた小柴勝男。被害者が捕らえた小柴利男。どちらかが犯人でどちらかが無実。迷う警察。同じ頃に山荘に招待された人々。密室で首をつった矢部一郎。本物の田島を殺害し山荘にやってきた偽の田島。閉ざされた山荘から逃げる途中に殺害される。撲殺された森口。戸部京子を脅そうとしながら犯人に刺殺された五十嵐。山荘の主人・早川の撲殺。戸部京子の撲殺。「私が間違っていた」と書き残し青酸カリで死んだ太地亜矢子。警察が到着したときに発見した戸部京子の手記。抜き取られている手記。警察と山荘にやってきた新聞記者の西崎。何者かが警察に送りつけた強盗事件の計画書。追い詰められた小柴兄弟の強盗事件。2つの事件の黒幕。被害者たちの共通点。
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最初にこの本は双生児を利用したトリックです、と明言している。それを知って楽しめるのか?と思ったが夢中で読めた。これはオススメ。
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双生児が犯人であることが始めに明かされているのにも関わらず、事件のあまりの謎の多さに真相が全く見えてこなかった。雪の山荘ものはいくつかあるが、これはもう一つの事件と上手く絡みあってとても新鮮に感じた。素晴らしいミステリーだと思う!
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