枯れ騒ぎ の商品レビュー

ジルチャーチル【著】,新谷寿美香【訳】

2016/04/21

主婦探偵ジェーン・シリーズの第12作。

ただの不注意から足の骨を折ってしまったジェーン。
でも、松葉杖をつきながらガーデニング講習会には予定通り参加することに。
予定の講師が重傷を負い、代わりの講師が殺される。

一番面白かったのは、冒頭のジェーンとシェリイが行き違いになって、
メモをを張りあうところかな。

2020/01/26

ガーデニングの講習会に参加した、ジェーンとシェリィのコンビ。主婦探偵はやっぱりここでも事件に巻き込まれ、不注意からジェーンが骨折してしまいます。痛む足をかばいながら、事件の解決を目指します。

面白くないわけではないけれど、ジェーンとシェリィの会話、あまり私は好きじゃなくなっちゃいました。若い頃の軽やかさもない代わり、おばさんにもなりきれない中途半端な喋り方が、どうにも気に障るのです。吹き替えの海外ドラマの喋り方や、中年には早い、だけど若くもない主婦の、ちょっとざらっとした話し方が嫌なのかも。もう少し優しい話し方を、二人共していた気がするんですよね。講習会の受講者に向ける眼差しは、疑惑の中にも優しさがあって好感が持てるのですけれど。

恋人のメルとジェーンの関係も、私が見ると「この二人なんで付き合ってるんだろう？」と思うような冷め方に見えます。メルのお母さんと会って、半分決裂したような感じで単なる友人に、ちょっと色が付いた、っていうふう。二人のロマンスも上手くいって欲しかったけど、取って付けたみたいなのもつまらないです。

息子のマイクのGF問題も、正直ジェーンの態度って
女から見ると嫌でした。気持ちは解るんだけど…。マイクの方が賢くて、さっと自立してくれるしかなさそうです。「ジェーン、マイクはあなたの彼氏じゃないんだから…！」って思いました。メルのママにおかんむりだったけど、自分も同じ事してる（笑）まあ、望まない妊娠や結婚の厄介事を愛息に抱えて欲しくないのでしょう。娘のケイティには微妙に冷たいのにマイクは可愛くて仕方ない感じ。親だって子供に対して好き嫌いありますからね。きっと。

好きなシリーズなので、やはり次を待ってしまうけどちょっとトーンダウンかな。作品としての新鮮さが落ちたんじゃないといいなあ。

2012/10/27

ジェーン・ジェフリイのシリーズ１２作目。

隣家の親友シェリーとの掛け合いがいつもながら楽しい。
コージーのヒロインに友達はつきものだけど、親友とは言い難い場合もある。
この作品のシェリーは、ジェーンにない能力はあるが、とても気が合うホントの親友。子育てを何かにつけて協力してやって来た戦友のような間柄。遠慮なくポンポン言い合うが信頼し合っている。

間違って届いた立派な花束を巡って、メモでやりとりする二人のシーンから。
花を届けに行くと、その家では事件が起きていた。
ジェーンの年下の恋人で刑事のメルもそこにいて、二人の登場に驚く。
口げんかした途端に、足首を骨折してしまったジェーン。
松葉杖の扱いに奮闘することに。

その家の主はジュリー・ジャクソン博士で、園芸に興味を持ち出した二人が申し込んだ講座の講師。が、何者かに殴られて入院したのだ。
代わりの講師のは、専門的すぎる内容だったが、参加者の庭を順番に見て回り、具体的な知識を得ることになる。
これがまたどの人のも全然違う庭で、その個性が犯人捜しにも関わってくる。
アメリカのガーデニング事情が見えて、面白い。

シェリーとジェーンの庭は、とても皆に見せられるような状態ではなかった。
シェリーが園芸店から一式レンタルして配置して貰うのを見て笑ったジェーンだが、すぐ真似をすることに。
（う、やって貰いたい…）

ジェーンの長男マイクが連れてきた女の子キプシーの突飛な格好に唖然とする。
出来過ぎなぐらいの息子に、とんでもない恋人が？という問題も。
これは、いまどきな？解決を見ます。

ジェーンの娘のケイティの方は、友達とその両親とのパリ旅行から帰国。すっかり夢中になっていて、フランス料理を食べたがる。
シェリイの発案で、休みの間、料理を習いに通わせることになり、これは良いアイデアだったが台所は大変な状態に。
主婦探偵らしい展開が楽しめました。
2000年の作品。

2012/09/21

大好きな主婦探偵シリーズ１２作目！（*^_^*）主人公ジェーンとお隣のママ友・シェリーの息の合ったコンビぶりが楽しいし、子どもたちは相変わらず心配させてくれるし、恋人・メルとの仲も気になるし。

やっぱりジェーンは遠出をしないで、子どもたちや近所づきあいに振り回されながら素人探偵を展開する、という流れが一番面白いと思う。（*^_^*）

その意味で、今回は、着慣れた服を着るような気安さがあり、楽しめました。

今回は、ガーデニング講習会に出かけるジェーンとシェリー。もちろん、その前後に事件は起こるわけだけど、彼女たちに悪い結果にはならない、という安心感はあるし、子どもたちだって生意気は言いながらも道を踏み外すようなことはない、のはわかっているから、ここがコージー・ミステリーのいいところだよね。

アメリカ一般家庭の“庭事情”が、そっか、そういえば・・と思える流れで織り込まれていたのも楽しかった。
家の前には広々とした芝生があり、家の裏にこそいわゆるお庭がある。なるほどね、だから“裏庭”という英単語があるんだ、なんていう発見。（*^_^*）私、無意識に裏庭＝狭くてしょぼいイメージだったのだけど、かなりの敷地があって、やる気さえあれば（ジェーンもシェリーも丁寧に取り組む気はないようだけど（*^_^*））かなりのことができるんだ・・。そして、越冬ということは考えない土地柄。秋が深まったら全てチャラにして更地状態、冬にはストーブリーグよろしく春からのあれこれを頭の中で楽しむという・・。）

殺人事件の推理と、子ども（近所の子どもも含む）の送り迎えやスーパーでの買い物が同列に、あるいはむしろ日常の主夫業のほうが重視されているジェーンたちには、うんうん、わかるよ、といつも可笑しくなってしまう。
そこがこのシリーズが好きな所以なんだよね、私。（*^_^*）
それに、シェリーとジェーンの付き合い方も子育ての戦友どうし、というお互いに助け合ってきたよね、という信頼感プラスそれぞれ自分のエゴ（*^_^*）もきちんと（*^_^*）通す、という無理しない関係なのがいいなぁ。

マンネリと言えばマンネリなんだけど、子どもたちは大きくなってきて年相応の心配ごとをジェーンに持ちこんでくれるし、今回の犯人を知るくだりではいつもと違って危ない思いはせずにすみ、メルの思いやりが優しく感じられたのも嬉しかった。

未訳の原作がまだ４作もあるんだね。
早く読みたいから、頑張って訳してくださいませ！

2013/11/24

ｼﾘｰｽﾞ12作目
ガーデニング講習会に参加しようとしたジェーンとシェリー。
講習会の直前、講師のジャクソン博士が自宅で襲われる。
なぜ？犯人は？

現場でうっかり足を捻って骨折したジェーン。松葉杖生活に四苦八苦。
夏休みなので、マイクが戻ってきてるものの、バイト先で知り合ったガールフレンドのキプシーは焔のような髪にピアスとタトゥーで飾った女の子。
ケイティは友達家族と行ったフランス旅行ですっかりフランス通になってる。
トッドはサマースクール？今回はいない。
代わりの講師で始まった講習会の出席者はかわりもの揃い。
久しぶりのこのシリーズだけどあっと言う間にジェーンのご近所さん気分。
事件についてより、ガーデニング事情が楽しかった。
なんだかいつもより更に事件が関係なくなってるな、今回。
メルも情報もってくるだけな役回りになりつつある。
ジェーンとシェリーがいいコンビでそれで話がすんじゃうもんな。

「芝刈り機がどう機能するかを全く知らないでいるのを、あたしはライフワークにしてるんだから。それに、あんまりオツムが弱いもんだから、ヒューズボックスのこともわかりゃしない」
「誰も信じないってば」
「そうだね。でも、それがあたしの言い分で、ずっとそういうことにしておくつもり」

うーん。
ジェーンが足を骨折したのはなんでなんだろ。骨折する必要がないんだよなあ。

2013/04/17

主婦探偵ジェーン・シリーズ第12作。

ガーデニング講習会へ参加することにしたジェーンだが、その直前に右足を骨折してしまい、不自由な松葉杖生活に突入するはめに。さらに講習会参加者は変人揃い、長男マイクの新しいガールフレンドは難ありと、次から次へと問題が発生する。

ミステリ要素は少ないけれど、ユニークなジェーンらしさが楽しめる内容だ。前作で気になったシェリイの言葉づかいはかなり改善された訳になっている。