機械仕掛けの愛(1) の商品レビュー
近未来で、ロボットが普通に人間と共存する世界の悲喜こもごもを描いた作品。 『ペットロボ』から『グレイト・シード』まで、9篇の短編集。それぞれ味わいのある作品です。 持ち主に飽きられたペットロボの「まい」。 かつて愛された記憶を頼りに、優しかった女性〝お母さん″を探すが、そこに...
近未来で、ロボットが普通に人間と共存する世界の悲喜こもごもを描いた作品。 『ペットロボ』から『グレイト・シード』まで、9篇の短編集。それぞれ味わいのある作品です。 持ち主に飽きられたペットロボの「まい」。 かつて愛された記憶を頼りに、優しかった女性〝お母さん″を探すが、そこには... 病人に尽くすことを喜びとする介護ロボ。 親しくしていた患者さんが亡くなり、遺言状で、全財産を介護ロボに譲ることに。 莫大な遺産を相続し、働く必要もなく、悠々自適の生活を手に入れた介護ロボの取った判断とは? 特に、『リックの思い出』は、かつてロビン•ウィリアムズ主演の映画『アンドリューNDR114』にも似た流れで、つい涙がほろり... ロボットの記憶って、単なるICチップだけではないのでは?と思える作品群です。
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心を持ってしまったロボットたちをめぐる短編集。 ハッピーエンドだけではないが、ぐっと来る話が多い。 (350) [more] (目次) ペットロボ……………5 家族増員法……………27 劣等ロボ………………49 介護ロボ広沢さん………………71 罪と罰の匣……………93 子育てマ...
心を持ってしまったロボットたちをめぐる短編集。 ハッピーエンドだけではないが、ぐっと来る話が多い。 (350) [more] (目次) ペットロボ……………5 家族増員法……………27 劣等ロボ………………49 介護ロボ広沢さん………………71 罪と罰の匣……………93 子育てマーシー………115 クロスの戦場…………137 リックの思い出………159 グレイト・シード……201
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リックの話。マコと言う少女の生きていた記憶の為だけにスクラップ寸前の機械の身体を引きずって生きたロボット。人間より、どんなに頑丈な体を持っていても、人間の手で、人間の権限でメンテナンスがなされなければ朽ちてしまうだけなのだ。人間は、自分の身体をメンテナンスすると言う感覚が無い。当...
リックの話。マコと言う少女の生きていた記憶の為だけにスクラップ寸前の機械の身体を引きずって生きたロボット。人間より、どんなに頑丈な体を持っていても、人間の手で、人間の権限でメンテナンスがなされなければ朽ちてしまうだけなのだ。人間は、自分の身体をメンテナンスすると言う感覚が無い。当たり前だが、病気にでもならなければ、自分の肉体に無頓着なのだ。
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ツイッターのTLで見かけて読んでみました。ロボットの話なんだけど、どれも人間が重なる。いろいろな社会問題が描かれている。 すごいですね。 第1話のルミちゃんはほんとに泣きました。
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お手伝い、介護、軍事etc…色んなロボットが、色んな場所で活躍する短編集。 切ない話しも多いけれど、すべてどこか暖かい印象を受けます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
基本1話完結物なのだけど、 どの話にもロボットへの愛が込められている。 ロボットの想い・心の内はそれぞれだけど 人間である私たちはどんな存在に対しても 優しくありたいと願わずにはいられない。
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【人の在り方を見せつけるロボット達の悲しい物語】 皆さん、今週末は壮大なテーマを優しい描写で包み込んだ作品 を大切な方と一緒に読んで、もう一度お互いの愛情を再確認して みませんか?? そんな今回は福岡県が誇る人情漫画家の業田良家氏の傑作、 『機械仕掛けの愛』をご紹介します。 ...
【人の在り方を見せつけるロボット達の悲しい物語】 皆さん、今週末は壮大なテーマを優しい描写で包み込んだ作品 を大切な方と一緒に読んで、もう一度お互いの愛情を再確認して みませんか?? そんな今回は福岡県が誇る人情漫画家の業田良家氏の傑作、 『機械仕掛けの愛』をご紹介します。 この作品の主人公は表題通り機械であるロボットをメインに 据えながら、そんな彼らが活躍する近未来の世界感を背景に 人間の切なさ、愚かしさ、そして深い愛情を淡々とした描写 で書き連ねているのが特徴になっています。 上記に加え短編集であるが故にストーリーが凝縮されており、 特徴的な描画を全面に押し出す事で暖かい雰囲気を醸し出し、 読者の心を大きく揺さぶってくれるのです。 この作品を読むと、もしかして”心を持つ”事は不幸なのでは ないか、と思ってしまう方もいるかも知れません。 それはこの作品に収められている九話全てが言いようも無い 深い悲しみに覆われているからです。 第一話の『ペットロボ』の女の子は何故寂寥感を持ったのか? 第五話の『罪と罰の箱』のボノボの正しい行いの結果とは一体 何だったのか? 第八話の『リックの思い出』のリックは人の死に当たり何を 思い行動したのか? そういった哲学的な問題にまで踏み込み、あくまでも人間の 代用品として心を持たず、感情すら無いロボット達の行動を 通じ、道徳観が薄れ、正しい行いすら理解できず、同じ人間 なのに他人を憎悪し、蔑み、あざ笑い、蹴落とす事に快感を 覚える・・・ 生まれた時には誰もが持っていた人を思いやる心、人に対する 愛情をいつの間にか無くして迷走し続ける現代の私達を辛辣に 批判しているのです。 購入した本作品には帯がついていました。 それにはこう書かれています。 『ロボットのワタシも泣いてもよいですか。』 本作に描かれているロボット達以上に『人間味を持っている』 と自信を持って断言できる方は私も含めてほとんどいらっしゃ らないと思います。 そんな人として一番大切な心を無くしたロボット以下の私達が 『人間である』と公言できるのでしょうか? こんな時期だからこそ人として存在できる定義、『他人を思い やる心』を今一度再確認してみては如何でしょう。 読後、涙でボロボロになってしまった妻を見て更に愛おしく 思った・・・むうでした!! PS:TWITTERでフォローさせて戴いている方の中に、本作の 帯文を書かれた担当者の方がいらっしゃいます!! 機会があれば・・・応援してあげてね!!
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安定の業田クオリティ。 ロボットを相手にするがゆえに人間のエゴがむき出しになったり、逆にやさしさがにじみ出たりする。 とても切なく、心に残る物語。
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ロボットを通して人間を描いた秀作。善人、悪人とは心のあり様ですが、そこに心を持たないはずのロボットを置くと、心の輪郭がくっきりと見えてくる。損得や保身よりも主人である人間に自己犠牲の精神で尽くすも、最後は型落ちした家電の様に廃棄されるロボット達に愛おしさを覚える。心のビタミン剤の...
ロボットを通して人間を描いた秀作。善人、悪人とは心のあり様ですが、そこに心を持たないはずのロボットを置くと、心の輪郭がくっきりと見えてくる。損得や保身よりも主人である人間に自己犠牲の精神で尽くすも、最後は型落ちした家電の様に廃棄されるロボット達に愛おしさを覚える。心のビタミン剤の様な短編集。
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どこかにアトムがいそうだなと思うような世界観でした。 悲しい話が多い気がするけど、最後には少し救われているような気がするので嫌な気持ちにならずに読めます。 主人との思い出を無くさないように頑張るロボットの話が個人的に一番好き。 これは二巻買わねば。
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