ぼくの住まい論 の商品レビュー
やっぱり、自分の家を建てたい!自分の家を建てたら楽しくて仕方ないだろうなぁ。内田樹先生の素敵な言葉も散りばめられていて、癒しの一冊♫
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内田樹さんの本は、こちらが言いたいと思っているけど上手く言葉にできないことを、さらりと書いてくれるので、とても参考になる。 この本も、「住まい論」となっているが、それにかこつけて社会の在り方にまでやさしく踏み込んでくる。 内田さんの本を読んで安心できるのは、決して他人を罵倒しない...
内田樹さんの本は、こちらが言いたいと思っているけど上手く言葉にできないことを、さらりと書いてくれるので、とても参考になる。 この本も、「住まい論」となっているが、それにかこつけて社会の在り方にまでやさしく踏み込んでくる。 内田さんの本を読んで安心できるのは、決して他人を罵倒しないところ。 意見の合わない相手に対しても敬意を払い、論を尽くす。笠に着て上から目線で相手を恫喝するよなことは決して言わない。 その上品さがいいなあ、と思う。 どっかの下品な政治家とは人間の器が違うのだ、と思う。
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美山の杉、木造建築専門の中島工務店、左官屋さんや瓦職人などなど、おうちの材料を提供した方から、おうちを作った人、おうちに出入りする書生さんまで登場します。モデルルームのような無機質な紹介ではなく、人の顔が見える紹介の仕方でした。
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神戸女学院を定年退職した内田樹さんが、神戸に合気道の道場と能の舞台がついて自宅を建てる顛末。1階に道場と舞台、2階が住まい。自宅のための木材を捜しに山へ出向き、瓦や左官の職人さんと出会い、能の舞台の背景を描く画家と出会い、そんな家づくりと内田さんの家について、合気道や能についての...
神戸女学院を定年退職した内田樹さんが、神戸に合気道の道場と能の舞台がついて自宅を建てる顛末。1階に道場と舞台、2階が住まい。自宅のための木材を捜しに山へ出向き、瓦や左官の職人さんと出会い、能の舞台の背景を描く画家と出会い、そんな家づくりと内田さんの家について、合気道や能についてのポリシーを語る。
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凱風館では朝6時半から朝稽古が始まるらしい。 ただ文章を読んでいるだけなのに、道場の空気の清々しさが伝わってくる。 なんて気持ちのいい空間なんだろう。 この本では凱風館建設に関わった人達と凱風館で過ごす人達のことがたくさんの写真とともに語られる。 最初から最後まで全てのページか...
凱風館では朝6時半から朝稽古が始まるらしい。 ただ文章を読んでいるだけなのに、道場の空気の清々しさが伝わってくる。 なんて気持ちのいい空間なんだろう。 この本では凱風館建設に関わった人達と凱風館で過ごす人達のことがたくさんの写真とともに語られる。 最初から最後まで全てのページから深い愛情を感じる。 日本の林業、漆喰や瓦といった伝統技術の危機にも話が及び、「伝統的な技芸を次世代に伝えるのは国民的義務」という言葉にはただただ肯くのみ。 そしていつしか話は教育論に‥。 凱風館はまさに理想の学舎だ。
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内田センセイが「凱風館」を建てられた。「ぼくの住まい」とあるが、実は、「みんなの住まい」のようだ。1階は道場(能舞台付き)で、2階はリビング(宴会場+書斎)。道場はみんなの稽古場で、リビングは宴会場という開かれた発想がいい。さらに驚くべきことは、この道場を次世代に継承すべく、将...
内田センセイが「凱風館」を建てられた。「ぼくの住まい」とあるが、実は、「みんなの住まい」のようだ。1階は道場(能舞台付き)で、2階はリビング(宴会場+書斎)。道場はみんなの稽古場で、リビングは宴会場という開かれた発想がいい。さらに驚くべきことは、この道場を次世代に継承すべく、将来的には法人化まで見据えておられる。空間を開き、時間も開くという理論が「住まい」という形で具現化されているのは感動的というほかない。 土地購入の経緯、建築家・画家・職人との出会い、木と土へのこだわり、林業への思いなど、この書物には「住まい」にまつわる哲学が凝縮されている。その哲学の極めつけは「住まい=アジール(避難所)」という考え方だ。確かに、人は弱い。困ったり、行き詰まったりした時には「帰ることのできる場所」「母港」が必要だ。そうした帰ることのできる場所としての「住まい」の重要性に気付かされる。内田センセイはレヴィナスの薫陶を受けた懐の深い思想家であることは今さらいうまでもないが、その思想を自然体であっさりと実践されている。 だから、読み終わると『ぼくの住まい論』が、『ぼくのスマイル(smile)論』に思えて、思わず微笑んでしまった。
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オープンハウスのときのことを思い出しました。 また凱風館に行きたいです。 まだ一度も麻雀してないし! いい写真がたくさん載せられていましたが、いちばん感動した写真は、山本画伯が老松を描いている写真でした。
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神戸女学院を定年退職したウチダ教授が、念願の道場兼自宅を建てる経緯を綴ったもの。当然の事ながら、その住まいそのものや建築に至るプロセスは、教授のものの考え方を形にしていくことになるわけで、とびきり面白い読み物になっている。写真もたっぷりで楽しめる。 こういう「オジサンが楽しげに...
神戸女学院を定年退職したウチダ教授が、念願の道場兼自宅を建てる経緯を綴ったもの。当然の事ながら、その住まいそのものや建築に至るプロセスは、教授のものの考え方を形にしていくことになるわけで、とびきり面白い読み物になっている。写真もたっぷりで楽しめる。 こういう「オジサンが楽しげにしている図」を気持ちよく読めるものは珍しいなあと思う。ずっと武道家のイメージといえば「家父長的・権威的・男尊女卑・右翼的…(以下同様のフレーズがまだまだ続く)」であったが、そういう匂いが全くない。 道場の名前「凱風館」は「詩経」の一節「凱風南より彼の棘心を吹く」から採られたそうだ。 -初夏のそよかぜは南から吹いて、あの硬い棘(いばら)の若芽を育む- うーん、いいですねえ。冷え冷えとした風ばっかり吹きつのる昨今のこと、じーんと来ます。
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内田さんの道場件家の出来上がるまでの記録。話題は建築や道場への想いや理想はもちろんのこと、林業、消費者のモラル、エネルギー問題、教育者など、なるほどと言うことも多く、家を建てるとは人間性も露にするものだと納得。
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グローバル化して国単位で専門の職能を果たすという夢の危険さは、3・11でみんなが分かって来ていると思うのですが、この本の中にある、ありもので何とかする力への信望は、刮目して見るべきだと思います。 左官や瓦職人の技を生かし、家付き道場兼能舞台を作る話は読んでいてわくわくするし、設計...
グローバル化して国単位で専門の職能を果たすという夢の危険さは、3・11でみんなが分かって来ていると思うのですが、この本の中にある、ありもので何とかする力への信望は、刮目して見るべきだと思います。 左官や瓦職人の技を生かし、家付き道場兼能舞台を作る話は読んでいてわくわくするし、設計者をどうやって選んだかのくだりなんて、小説みたいです。道場作りのドキュメント映画を撮れば良かったのにと惜しまれます。
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