わたしが眠りにつく前に の商品レビュー
記憶喪失にかかり、新たに医者とのセッションを始めた女性の日誌が綴られる。 はらりはらりと明らかになる記憶の齟齬。先が気になってついつい夜更かししてしまいそうになる。ボリュームも充分。読み終わってみるとピークがかなり後半に置かれていて、そのせいか結末が期待よりも軽くさらりと書かれ...
記憶喪失にかかり、新たに医者とのセッションを始めた女性の日誌が綴られる。 はらりはらりと明らかになる記憶の齟齬。先が気になってついつい夜更かししてしまいそうになる。ボリュームも充分。読み終わってみるとピークがかなり後半に置かれていて、そのせいか結末が期待よりも軽くさらりと書かれているように感じた。とはいえ出だしから充分面白いので満足。 本編とは関係ないけど、訳者後書きにイギリスでベストセラーが産み出される環境が紹介されていてとても興味深かった。 作家志望者へのセミナーが開かれ、そこでの成績優秀者たちを出版社が青田買いして構想段階の作品の出版権が高額で落札されるとのこと。 欧米ではまだまだ読書はエンタメとして人気が高いジャンルだし、こうやって質の高い小説がどんどん産み出されていくんだなぁ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
一晩眠ると長期間の記憶を失う女性が主人公の物語。毎朝自分の記憶が一定期間分リセットされていて、まずは自分が誰なのか?どこにいるのかをおさらいするところから1日が始まる毎日。これはうんざりする…。 で、彼女は医者の勧めで、毎日思い出したことをノートに記録するようになる、そのことでおさらいの手間がずいぶん短縮され、またおそらくノートをとること自体の治療効果で記憶障害自体も症状が快方に向かっていくのだが…。 この設定は良いなぁ、ミステリーのトリックに非常に使いやすいし、近未来SFっぽい展開も期待できるぞ…と思ったのだが、オチのつけかたは設定を生かしきれてない感じ。この設定でミステリーを書かせたら、日本人作家でも例えば、北村薫、東野圭吾あたりなら、もっと気の利いた展開にしてうならせると思うが。 期待のハードル上げすぎたかな。決して駄作ではないのだが、ちょっと物足りない気がした
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すでに公開は終わってるけど、ネットで見かけた映画『リピーテッド』事故の後遺症で眠ると記憶が消えてしまうらしい…映画は観てない。内容が知りたくて原作を読む。 記憶が何度も消えるために、行ったり来たりの内容、本当か嘘かわからない話が続く。 記憶障害を扱った映画では『メメント』や『...
すでに公開は終わってるけど、ネットで見かけた映画『リピーテッド』事故の後遺症で眠ると記憶が消えてしまうらしい…映画は観てない。内容が知りたくて原作を読む。 記憶が何度も消えるために、行ったり来たりの内容、本当か嘘かわからない話が続く。 記憶障害を扱った映画では『メメント』や『50回目のファーストキス』等があるけど、どう扱うかで全然違う話になる。でも共通するのは同じことを繰り返さなければならない大変さ。 もうこの類のは出尽くしてる感があり、おなかいっぱいという感じがする。
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映画化が決定したころに文庫を購入、、、、映画化される前に読まねば!!と思っていたのに(笑 結局、今、読了。映画は終わってしまった、、、DVD待ち。 ミステリー文学のベストセラー作家SJ.ワトソン著。 毎朝、毎朝、、目覚めると自分が誰なのか、ここがどこなのか、ベッドに一緒にいる...
映画化が決定したころに文庫を購入、、、、映画化される前に読まねば!!と思っていたのに(笑 結局、今、読了。映画は終わってしまった、、、DVD待ち。 ミステリー文学のベストセラー作家SJ.ワトソン著。 毎朝、毎朝、、目覚めると自分が誰なのか、ここがどこなのか、ベッドに一緒にいる男は誰なのかがわからない。眠ると記憶がなくなるという奇妙な記憶喪失状態にあるクリスティーン。 一体、どういう気分でしょうね、、こういう病気の人は(実際こういう病気があるのか知りませんが)作話もしてしまう傾向にあるので、本当に何が事実かわかりません。 突然、一部の過去を思い出したりするものの、思い出した過去も翌朝には忘れている。 何も知らずに毎日毎日、夫と称する物の加護のもと、生きながらえていれば幸せなのか、それとも辛い事実であれ何であれ記憶をよみがえらせるべきなのか!! ベンの正体が途中で見え見えだったけど、後半に進むにつれて読みごたえあり、ぐいぐいと引き込まれていきました。。。。ラストの紡ぎ方はまぁまぁよかったけど、ドクターナッシュの言い訳が異様に早口に思えて(勝手に頭の中で映像化されてしまった)笑けた。 早くDVDでないかなぁ(笑
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Kindleで英訳版を読了。平易な表現が多く、読みやすい。中盤の展開に若干だれた感はあったが、話の設定、終盤の謎が紐解かれていく展開は面白くて一気読み。結末への持って行き方にやや急かされ感を感じるが、後味良いエンディングで満足。でも、主人公のこれまでの境遇を考えると最後でハッピー...
Kindleで英訳版を読了。平易な表現が多く、読みやすい。中盤の展開に若干だれた感はあったが、話の設定、終盤の謎が紐解かれていく展開は面白くて一気読み。結末への持って行き方にやや急かされ感を感じるが、後味良いエンディングで満足。でも、主人公のこれまでの境遇を考えると最後でハッピーエンディングを期待できるとは言え、それで埋め合わせをするには月日が立ち過ぎだよな・・・
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交通事故にあい、20歳ぐらいからの記憶を全て無くしてしまう47歳主人公の女性の話。一晩眠るとまた全てリセットされてしまうので、毎朝どこにいるのか、結婚相手のこと等わからず混乱してしまう。そこに脳や記憶機能を専門とする医師があらわれ、記憶障害の手助けをしてくれることになり、日々前日...
交通事故にあい、20歳ぐらいからの記憶を全て無くしてしまう47歳主人公の女性の話。一晩眠るとまた全てリセットされてしまうので、毎朝どこにいるのか、結婚相手のこと等わからず混乱してしまう。そこに脳や記憶機能を専門とする医師があらわれ、記憶障害の手助けをしてくれることになり、日々前日の記憶をたどれるように日記をつけることになる。それによって色々なことが判明していく、、となるのだが、このような構成と内容の作品は初めて読む。自分自身がとり憑かれたようにのめりこんでしまった。真相もよかったし、結末もよかった。一気読み。
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おそらくサスペンスものだと思うのですが、人間の恐ろしさを感じる作品です。深夜に読み進めた日には、作品にのめり込んでいるにも関わらず、何度も後ろを振り返りました。 主人公である「わたし」は特殊な記憶障害-朝、知らない部屋で知らない男性が寝ているベッドから起き上がると、自分が年老...
おそらくサスペンスものだと思うのですが、人間の恐ろしさを感じる作品です。深夜に読み進めた日には、作品にのめり込んでいるにも関わらず、何度も後ろを振り返りました。 主人公である「わたし」は特殊な記憶障害-朝、知らない部屋で知らない男性が寝ているベッドから起き上がると、自分が年老いていることに気づき発狂することになる、つまり毎朝目覚める度に前日までの記憶が失われている障害-を負っています。 長年連れ添った最愛の男性は献身的な愛で「わたし」を包み込みますが、主人公は毎日彼が何者か分からない状態になってしまいます。 ある日、若い医師から電話がかかってきて、最愛の男性に内緒で医師の診察-毎日の出来事を綴る-を受けていると、「わたし」は医師に告げられます。医師の勧めるままに、「わたし」は自分で書いた日記を読み始めることにしました。すると、忘れていた過去の記憶が段々と蘇るのと同時に、毎日リセットしている日々の生活に違和感を感じるようになっていき、何が真実なのか、何が正しいのかが分からなくなっていくという作品です。 一つの綻びにより最愛の男性が信じられなくなる様は、読んでいて背筋が凍ります。「わたし」の視点で読み進めると、必死に記憶を呼び戻そうとしているのにも関わらず後退していったり、医師の言葉が信じられなくなったりと、何も信じられなくなる状態に置かれてしまうのですが、それがとても怖いです。 今までにも記憶障害をテーマにした作品はあったと思いますが、この作品は「もし、自分の記憶が一日限りしか持たないと分かった時に、最愛の人だと思っている人を信じ切ることが出来るか」という点について、考えさせられます。 本書がデビュー作ですが、同著者の次作品も楽しみです。
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毎朝、目覚めたら自分のことを何一つ覚えていない状況に読んでて打ちのめされました。 何気ないことも当たり前に憶えていることがとても凄いことに思えて自分の思い出、記憶、周りにいるひととの絆を彼女と一緒に思い出してそれがとても愛しかったです。
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毎朝目覚めるたびにそれまでの記憶がリセットされてしまう中年女性の話。基本的にはミステリー仕立てで、女性の過去、なぜそうなったのか、などが日誌をもとに語られていく。設定は斬新だなと思ったが、ラストにかけて、なぜ記憶障害になったのか、という原因にがっかり。結局自業自得じゃねーか。
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ヴィレッジブックスとは気付かずに買ったが、ヴィレッジって女性が主人公の本が多いのかな、こういう精神に異常を抱えてる主人公のものしか読んだことがないよ。 映画化されるらしいけれど、さもありなんという話。 まさかという事実だったけど、ああいう種明かしがされるのって、釈然としない。 朝...
ヴィレッジブックスとは気付かずに買ったが、ヴィレッジって女性が主人公の本が多いのかな、こういう精神に異常を抱えてる主人公のものしか読んだことがないよ。 映画化されるらしいけれど、さもありなんという話。 まさかという事実だったけど、ああいう種明かしがされるのって、釈然としない。 朝ごとに完全リセットされる状況って、どれほど怖いか…そっちの方がよほど興味深いかな。 面白かったですけどね。
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