俳句いきなり入門 の商品レビュー
俳句の楽しさをきれいごとなしでストレートに書かれた本。 なかなか勉強になったなと。 ことばとことばをつなぐDJであれ、みたいなことがよかったなと。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
千野帽子『俳句いきなり入門』NHK出版、読了。俳句とは「自分の言いたいこと」を表現するものではない。言葉が先に存在し、支えるのは読み手なのだ!だから句会が存在する。俳句とは、自分ではなく言葉と読み手という「外に預ける」開いていくもの。頭をトンカチで殴られるようなスリリングな一冊。 「俳句は自分の意図にではなく言葉に従って作るものだ。だから自分で思いつかない表現が出てくる。自分の発想の外側に着陸できる。坪内稔典さんも言うとおり、感動したから書くんじゃなくて、書いたから感動するのだ」。千野帽子『俳句いきなり入門』NHK出版、2012年。たしかに!!!
Posted by
いちばんひっかかったのは、 “単体としての詩作品より作者の伝記情報に詳しい読者が多い。それって読者じゃなくて信者” のところ。これって演奏会の曲紹介にも言えるよなあ・・・。借金まみれだったり女癖が悪かったりしても、作品の良さには関係ないよね!っていう文脈はありだとしても、私生活で...
いちばんひっかかったのは、 “単体としての詩作品より作者の伝記情報に詳しい読者が多い。それって読者じゃなくて信者” のところ。これって演奏会の曲紹介にも言えるよなあ・・・。借金まみれだったり女癖が悪かったりしても、作品の良さには関係ないよね!っていう文脈はありだとしても、私生活でつらい時期から抜け出した彼のこの頃の曲はのびやかで・・・ってのはナシなんだろうな。伝記情報にたよらずに曲の解釈ができるようになりたい・・・。 かわずくんとか、千野さんがRTした、読者のツボ引用ツイートとかのおかげで再読感があるなかで、今の私はここに反応しちゃったってだけで、面白さ満載の一冊。ゲームとしての俳句って観点が新鮮でした。 しっかし。紀伊国屋書店での平積みといい、ブクログでの検索結果といい、堀本さんの「十七音の海」とのセット感たるや。仲良く並べて平積みにしてあるのは書店員さんの機転なんだろうけど。検索機能で一緒に出てくるのはなんで?システムの中の人の機転?amazonのこれ買ったひとはこっちも買ってるよお勧めシステムみたいなもの?うっかり、こちらも買ってしまったので、明日の長い移動時間にでも読み始める予定。
Posted by
俳句にまつわる文学幻想をはぎとった上で、句をかたちにしていく手法について語ってあり、スピード感があっておもしろい。 自分には詩心がなくて、それをさぐりたくて読んだ。詩心というとレトリックとか比喩のうまさ、みたいなものがクローズアップされると思うのだけれど、そうではないというのがわ...
俳句にまつわる文学幻想をはぎとった上で、句をかたちにしていく手法について語ってあり、スピード感があっておもしろい。 自分には詩心がなくて、それをさぐりたくて読んだ。詩心というとレトリックとか比喩のうまさ、みたいなものがクローズアップされると思うのだけれど、そうではないというのがわかった。つまり「言葉を跳躍させる発想」、「DJみたいにつないでみせる発想」の足りなさだな、と自覚した。
Posted by
NB Onlineの連載「千野帽子のマッハ575」をベースにした新書。まさにマッハのスピードで本になりました。連載時編集をしたわけですが(新書にはノータッチ)、これが一冊にまとまってみなさんどんなふうに読まれるのか、たいへん興味があります。
Posted by
- 1
- 2