夢迷宮への片道切符(下) の商品レビュー
あれ、こんなときめきやワクワクをわたしはどこに置いてきちゃったのかな? と遠い目になりながら読了。上巻に引き続き平易なことばで訳された抜群の読みやすさが、妖精界への行き来を簡単にしてくれる。 ミーガンが弟へ辿りつこうとする旅路は、まさに冒険。その冒険に、置いて行かれないように...
あれ、こんなときめきやワクワクをわたしはどこに置いてきちゃったのかな? と遠い目になりながら読了。上巻に引き続き平易なことばで訳された抜群の読みやすさが、妖精界への行き来を簡単にしてくれる。 ミーガンが弟へ辿りつこうとする旅路は、まさに冒険。その冒険に、置いて行かれないように一気に読んだ。 やがて姿を現してくるアイアン王国の在り方は、見て見ぬ振りが上手くなってしまった現代の世相を感じさせる。流されることに疑問を持たないこころが、想像力の欠如につながっているのか。 上巻でも「きゃーっ!」とジタバタする羽目になった氷の王子の振る舞いに、今回はむずむずしてさらには後ろめたくなった(笑)。「若いって強さなんだなあ」としみじみしてしまう感情もあるので。そうやって“若さ”のせいにして逃げなければ、わたしにもひとに誇れることが増えるのかもしれないとおもいながら。 “弟を連れて帰る”という旅の目的は、そのままミーガン自身の無事も願う読者にとっては譲れない結果である。その信念を貫き通そうとする彼女の歩みは、別の角度からみれば頑固にもなってしまうのかもしれない。けれどその一途さは、少女だからこその魅力を存分に発揮しているということ。 何を持たないで何を持っているのかに気付き、ひと回りもふた回りも成長したことを見せつけてくれたミーガンだが、1作目である本書の幕引きは不穏。読み終えた今も、回収されていないキーワードが引力のように機能しているのが見事。 ふとおもうのは、ミーガンは半分妖精であるということ。人間の血が流れている彼女には、描かれてきた想像力のたまものの影響はこれからもないのだろうか。まさかからだの右半身だけが透明になってしまうなんてことはないだろうし。 彼女がこれから選ぶことによって、左右されるものはなんなのだろう。
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やたら、アッシュが出張る下巻w 恥ずかしながら、良く知らずによんだら、これシリーズものやん! 上下巻で終わりじゃなかった! んで、やたら伏線ありすぎて、どう回収されるか気になる! とりあえず、妖精になるのか?主人公! アッシュと戻ってどうする?どうなる? 冬の王国でいいように使われてしまうのか? それとも、混血児のメリットを使いまくって....? ていうか、仮死状態パックどうなる? それに、幸せな記憶とられちゃったけど、パパ(妖精じゃない方)探すの!?そもそも生きてるの!? アイアン王国の旧王さまは生きてるし、今の人間は現代社会をますます発展させて、地球温暖化になんやらかんやら、やらかしまくってるから、それもどんどん妖精界にも影響してくのかな? アイアン王国だけじゃなくて! とにかく、続きが気になる巻! これからが激アツかも! 出たら読むな。間違いなく。 無名作家とHQに期待。
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この本は原書でもやはりティーン向け。 これはすごく受けのいい本であることが分かるはずです。 なんてことのない女子高生が 運命を受け入れ、果てしない戦いへと 身を投げ出さねばならないこと。 そしてイケメンちゃん(笑)とのちょっぴり甘いロマンス。 甘々じゃないのがいい感じです。 これは現代に対する風刺もこめられています。 そう、アイアン族のそれはまさに現代の象徴。 だからフィクションとは言えども どこか他人事ではないんですよね。 シリーズものなので これからこの3人+1がどうなるのやら!!
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