対称性からの群論入門 の商品レビュー
少し前に読んだ『群論への30講』と比較して。後半の数章で、本書は壁紙群(2次元結晶群)と自由群の木への作用を、『30講』は位相群、群環、表現論をそれぞれ扱っており、それ以外の内容は2冊で重複している(入門書なので当たり前だが)。本書の方が例が豊富で、入門書としてイメージを掴みやす...
少し前に読んだ『群論への30講』と比較して。後半の数章で、本書は壁紙群(2次元結晶群)と自由群の木への作用を、『30講』は位相群、群環、表現論をそれぞれ扱っており、それ以外の内容は2冊で重複している(入門書なので当たり前だが)。本書の方が例が豊富で、入門書としてイメージを掴みやすいかもしれない。さらに本書は演習問題が多いのも良い。定理の証明に若干ギャップがある気もするが、個人的にどちらがオススメかと言われると本書。 以下、本書の内容とは関係ない話。群Gが集合Xに作用するとき、x∈Xの軌道をG(x)と書き固定部分群をG_xと書くのが慣習らしいが、表記が似ていて非常に混乱する(笑) 特に、G(x)はXの部分集合なのにGの部分集合のように見えてしまう。慣れたらどうってことなくなるのかもしれないけど。 1 正4面体の対称性 2 群の公理 3 数 4 2面体群 5 部分群と生成元 6 置換 7 同型写像 8 プラトンの立体とケイリーの定理 9 行列群 10 群の直積 11 ラグランジュの定理 12 分割 13 コーシーの定理 14 共役 15 商群 16 準同型写像 17 作用、軌道、固定部分群 18 軌道を数える 19 有限部分群 20 シローの定理 21 有限生成アーベル群 22 行と列の操作 23 自己同型写像 24 ユークリッド群 25 格子と点群 26 壁紙の模様 27 自由群と表示 28 木とニールセン-シュライアーの定理
Posted by
- 1