悪のしくみ の商品レビュー
正直、小中学生が読みそうもない感じでしたが、「悪」というものを様々な人がいろいろな視点で述べている。 なるほど、と思わせる内容のものもあれば、わかりにくいと思うものもあった。 読んで腑に落ちたものを子どもに伝えてみようかな。
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「中学生までに読んでおきたい哲学」第二巻。 一巻より読みやすかったです。お気に入りは 「生きる力を育てる」河合隼雄 「偽善の勧め」渡辺一夫 「七人の犯罪者」星新一 「鰭紙」吉村昭
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読み終えて、 例えばA国とB国が戦争していたら、 C国はどちらの国を「悪者」と思うのだろう? と、考えた。 「悪」は悪い、と読む。 何故悪いか?などと考える前にまず、 消去の方法を考えてしまう。 悪魔、悪人、悪口、悪知恵、悪巧み… 善、正義、平和…の前に あってはならない、や...
読み終えて、 例えばA国とB国が戦争していたら、 C国はどちらの国を「悪者」と思うのだろう? と、考えた。 「悪」は悪い、と読む。 何故悪いか?などと考える前にまず、 消去の方法を考えてしまう。 悪魔、悪人、悪口、悪知恵、悪巧み… 善、正義、平和…の前に あってはならない、やがて広がり収拾がつかなくなる黴菌的なモノ。 しかし、悪について書かれた エッセイ、小説、論文、いろいろ読んでいると 「悪」の元の元に「哀」が潜んでいる事に気がついた。 全て、全てがそうではないが、 「悪だから。」と断言するのならまず、 何故悪か?を考え、答えを出してみる事も大事なんだな、と感じた。 井上ひさしの「万引き」は確かに中学生には読んでもらいたいなぁ。
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中学生までに読んでおきたい哲学の第2巻。 埴谷雄高さんの『政治について』がとても良かったです。 政治家はいなくなっても庶民の生活にはそれほど困ったことにはならない職業ナンバーワンみたいだね。
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【収録作品】 井上ひさし …… 「万引き」 池田晶子 …… 「いじめの憂鬱」 河合隼雄 …… 「生きる力を育てる」 結城昌治 …… 「極楽往生」 倉橋由美子 …… 「子供たちが豚殺しを真似した話」 寺山修司 …… 「『狼が七匹の子やぎ』に冷たくされる理由」 遠藤周作 …...
【収録作品】 井上ひさし …… 「万引き」 池田晶子 …… 「いじめの憂鬱」 河合隼雄 …… 「生きる力を育てる」 結城昌治 …… 「極楽往生」 倉橋由美子 …… 「子供たちが豚殺しを真似した話」 寺山修司 …… 「『狼が七匹の子やぎ』に冷たくされる理由」 遠藤周作 …… 「善魔について」 中野好夫 …… 「偽善について」 渡辺一夫 …… 「偽善の勧め」 亀井勝一郎 …… 「悪人の自覚」 田中美知太郎…… 「悪はどこから」 宇野信夫 …… 「鬼あざみ清吉」 星新一 …… 「七人の犯罪者」 江戸川乱歩 …… 「探偵小説に現れたる犯罪心理」 堀田善衛 …… 「流血」 埴谷雄高 …… 「政治について」 吉野せい…… 「いもどろぼう」 吉村昭 …… 「鰭紙」 中野好夫 偽善について、遠藤周作 善魔については激しく同意した。 読み物としては井上ひさしの万引き、吉村昭の鰭紙も面白かった。 本当にこのシリーズは、はずれがないなあ。
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「中学生までに読んでおきたい哲学」シリーズの中で一番面白い。 河合隼雄、田中美知太郎(新潟市出身!)、江戸川乱歩などの18名のエッセイがある。 その中でもおすすめなのが、次の4つ。 井上ひさし「万引き」 結城昌治「極楽往生」 寺山修二「『オオカミが7匹の子ヤギ』に冷たくされる理...
「中学生までに読んでおきたい哲学」シリーズの中で一番面白い。 河合隼雄、田中美知太郎(新潟市出身!)、江戸川乱歩などの18名のエッセイがある。 その中でもおすすめなのが、次の4つ。 井上ひさし「万引き」 結城昌治「極楽往生」 寺山修二「『オオカミが7匹の子ヤギ』に冷たくされる理由」 遠藤周作「善魔について」 遠藤周作は、善意で何かをする人を「善魔」としたうえで、、それが時にいかに迷惑かを述べている。きっとこの具体例は、大津のいじめ事件の加害者に対して個人情報をばらまいたり、東電社員に対する批判が当てはまるだろう。 やはり有名なだけあって、印象に残ることを述べている。 「裁くという行為には自分を正しいとし、相手を悪とみなす心理が働いている。この心理の不潔さは自分にもまた弱さや過ちがあることに一向に気づかぬ点であろう。自分以外の世界をみとめぬこと、自分の主義に合わぬもの軽蔑し、裁くというのが現代の善魔たちなのだ。(p.72)」 (まっちー)
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「悪のしくみ」ですって! 自分の中に潜む悪に対して「誰でも持っているものなのだ。」と思える本に出合えるのは幸せなことだ。 中学の頃というと、大人の偽善が何かと鼻につく時期なのだが、自分が何に対して怒っているのか分からないことも多いので、こんな風に悪について語ってくれる文章に出...
「悪のしくみ」ですって! 自分の中に潜む悪に対して「誰でも持っているものなのだ。」と思える本に出合えるのは幸せなことだ。 中学の頃というと、大人の偽善が何かと鼻につく時期なのだが、自分が何に対して怒っているのか分からないことも多いので、こんな風に悪について語ってくれる文章に出会えたら、スッキリするだろうな。 大人にも、もちろんお勧め! 一生偽善を隠し通せ!しかも完璧に!とユーモアたっぷりに唱える「偽善の勧め」などは痛快だ! それにしても、作者は井上ひさし、河合隼雄、遠藤周作、星新一、江戸川乱歩等々、様々なジャンルから18名! このような面白い哲学のエッセンスを集めた本を出して下さった編者の松田哲夫氏に感謝致します。
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