世界中が夕焼け の商品レビュー
ゆめの中の母は若くてわたくしは炬燵の中の火星探検 穂村弘の母親像が自分とかなり近くて普通に泣きそうになった。
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100冊ビブリオバトル@オンライン第1ゲームで紹介された本です。オンライン開催。 2020.08.22〜23 第93回アワヒニビブリオバトル「うた」で紹介された本です。オンライン開催。 2022.11.19
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(2023/4/25ギブアップ) 全て読めなかったので星は付けません。(→実績としてひとつ付けとくことにした) 私には難しい。人様の歌評を読むより自分が受けたままで妄想したい。作者の思いとは違っていても。 決して穂村さんを誹謗しているわけではありません。 穂村さんの著書は好きなの...
(2023/4/25ギブアップ) 全て読めなかったので星は付けません。(→実績としてひとつ付けとくことにした) 私には難しい。人様の歌評を読むより自分が受けたままで妄想したい。作者の思いとは違っていても。 決して穂村さんを誹謗しているわけではありません。 穂村さんの著書は好きなのです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「短歌の“読み”の正解とは何か」 そんなことを考えながら読んだ。 この本は歌人の穂村弘の短歌を、同じく歌人の山田航が解釈し、そのあとに穂村本人が解説を入れるという構成。 まず、穂村の短歌を一首提出。 読者にポンと差し出された歌はすべて読者自身の解釈に委ねられる。 短歌慣れしていない私のような読者は、ぐにゃぐにゃと頭を捻る難解な歌も多い。 とりあえずの感想を得てページをめくるとそこには山田による“スリリングで強気な”(穂村談)“読みが”待っている。 なるほど!と、一応納得してまたページをめくると、最後に穂村自身が山田の読みを受けての、自作解説。 ……ん?山田さん、“読み”が外れてる…? 当たり前である。 たとえ同じフィールドで活躍する歌人同士でも、他者の作ったものの真意をそう簡単に読み解けるはずがない。 最初こそ、山田の批評をふんふんと聞いて(読んで)いたが、読み進めるにつれ、「待って!山田さん、その“読み”は違うと思う!」とか、調子に乗りつつ一緒に感想戦をやっている気分になった。 一首だけ、山田さんの“読み”が外れてて、私の“読み”が、穂村さんの解説に近いときがあって、超気持ち良かった。 …いつのまにか、勝手に戦いを挑んでいたらしい。 でも、著者解説=正解とは限らない。 ときには、山田さんの解釈が穂村さんご本人の自作解説を上回って素晴らしい出来のときもあり、他者に読んでもらうって面白い、と思った。 伝わると思ったことが、誤読されたり、逆に伝わらないと思ったことが、意外とそのまま伝わったり。 穂村さんは好きだけど、穂村さんの短歌は難しい、と、思っていた私にはとても面白く、ひとりで穂村さんの歌集に対峙する勇気も少し頂きました。
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山田航さんの穂村弘さんの短歌批評に穂村弘さんがさらにコメントを付した本。 穂村弘は平成最大の歌人だ。穂村以前、以後とすら言えるほど、現代短歌に与えた影響は大きい。 現代短歌シーンにおいての二つの顔。 「ニューウェーブの旗手」としての顔。 「短歌の啓蒙者」としての顔。 穂村弘が書...
山田航さんの穂村弘さんの短歌批評に穂村弘さんがさらにコメントを付した本。 穂村弘は平成最大の歌人だ。穂村以前、以後とすら言えるほど、現代短歌に与えた影響は大きい。 現代短歌シーンにおいての二つの顔。 「ニューウェーブの旗手」としての顔。 「短歌の啓蒙者」としての顔。 穂村弘が書いてきたエッセイはすべて、自らの短歌に対する膨大な注釈である。 穂村弘の短歌を読まなくては、エッセイの真の魅力にも気づけない。 (山田航さんの解説より) 穂村さんの短歌はひょいひょい出来ているのかと思ったら、凄く頭を使っていて難しそうな内容でした。 一度読んだだけでは理解しがたいところも多々ありました。 辻一朗が穂村弘さんの本名だと初めて知りました。 解説を読んでいると短歌の奥深さを感じました。 ・『普通の意識の中に「ない」ことを書かないと「あるある」にはならない』というのが印象的でした。 山田航さんの解説もまるで御自分の歌であるかのごとく鋭く、それに答える穂村さんも「これはただの言葉遊びではないのだ」とうのがすごく伝わってきました。 この歌集はもっと勉強してからもう一度読み直したいと思いました。 歌集帯より「穂村弘が本当に心の底から叫びたいこと、それは短歌のなかにある」 一首の短歌を読むとき、そこに収められた時間と思いが、まるで解凍されたかのように、束の間、蘇るー 思いは時を超えて、響き続けるのだ。<穂村弘> 以下、全120首の中から主に取り上げられた50首より好きだと思った歌(意味がわかった歌です)なんか相聞歌ばかりになってしまいました。(一首を除く)よく引かれるという歌が多いのでご存知の方も多いかと思います。 ○校庭の地ならし用のローラーに座れば世界中が夕焼け ○「酔ってるの?あたしが誰かわかってる?」「ブーフーウーのウーじゃないかな」 ○冷蔵庫が息づく夜にお互いの本のページがめくられる音 ○体温計くわえて窓に額つけ「ゆひら」とさわぐ雪のことかよ ○フーガさえぎってうしろより抱けば黒鍵に指紋光る三月 ○教会の鐘を盗んであげるからコーヒーミルで挽いて飲もうぜ
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現代短歌を先頭で走る穂村弘の初期作品ベスト(?)に同人の山田航が解説、穂村自身がコメントしている。作者による解題というネタバレが好き嫌い分かれるところですが、自らの作品を「異化衝動」と見ているところに深く納得!穂村さんの作品理解の一助となりそう! 卵産む海亀の背に飛び乗って手榴...
現代短歌を先頭で走る穂村弘の初期作品ベスト(?)に同人の山田航が解説、穂村自身がコメントしている。作者による解題というネタバレが好き嫌い分かれるところですが、自らの作品を「異化衝動」と見ているところに深く納得!穂村さんの作品理解の一助となりそう! 卵産む海亀の背に飛び乗って手榴弾のピン抜けば朝焼け が今の気分のベスト! また、解説の山田航の鋭い読みも面白く、思わず続けて読んでしまった作品集『さよならバグチルドレン』も合わせておススメです!
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短歌なんて学生時代に授業でやった俵万智の『サラダ記念日』以来。 なかなか面白かったです。 印象的な情景や、はっとする場面を巧みな言葉、表現、韻で切り取ったものは馴染みやすく心に残る。 母への挽歌や恋人同士の奥深いやりとりも、ふむふむなるほどと、その間、光景に心の奥をくすぐられるような情を憶える。 ただ半分以上はなかなか難解。 山田さんの読みとと穂村さんのアンサーという”種明かし”があって、なるほどそんな真意や裏の意図があったのかと、初読時の”?”が解消されるものもあるが、「~~性」とか「xxxxティ」とか「狂気」とか「昭和とは何だったのか」とかは深過ぎてちょっとまだ消化不良。 ただ、直感的に面白いもの多くあるので、今後も少し素人読みしてみようかなと思いました。
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自作の短歌に自分で直接解説を加える"時には冷めた"やり方ではなく、まずは別の歌人に評論してもらいそれから本人登場して追加の議論、という形式をとっており、読み方の視点の広がりがあって面白い。 短歌に正解の読み方がないのはもちろんそうだが、やっぱり精通してる人の...
自作の短歌に自分で直接解説を加える"時には冷めた"やり方ではなく、まずは別の歌人に評論してもらいそれから本人登場して追加の議論、という形式をとっており、読み方の視点の広がりがあって面白い。 短歌に正解の読み方がないのはもちろんそうだが、やっぱり精通してる人の読み方の方がかっこいい、おもしろいケースが多いわけで、それを見て真似するのも立派な手だとおもう
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※このレビューにはネタバレを含みます
穂村弘氏の短歌を山田航氏が選んで紹介しどのように鑑賞解釈、その後穂村氏が種明かしのようなお返事のようなコメント。1首とその歌に関連する歌も紹介があったりして3,4頁に及びじっくり味わう時間。 紹介の出だしの文がまず秀逸。 オール5の転校生がやってきて弁当がサンドイッチって噂 「近年の穂村作品に特徴的な、昭和ノスタルジー風の歌」 その甘い考え好きよほらみてよ今夜の月はものすごいでぶ 「穂村弘お得意の会話体の歌」 冷蔵庫の息づく夜にお互いの本のページがめくられる音 「しずけさの美学にあふれた、大人の相聞歌」 夏の終わりに恐ろしき誓いありキューピーマヨネーズのふたの赤 「『シンジケート』の頃の穂村弘は結婚に対する恐怖心を強く持っており、恐怖とともに描かれるのがことごとく結婚のメタファーである傾向にある。」 「穂村弘が書いてきたエッセイはすべて、自らの短歌に対する膨大な注釈である。自分の歌はこうよんだらいいよという補助線であり、ヒントである。」 エッセイではほっこりしたり笑ったりと楽しんでいたが、穂村さんの歌をいろんな解釈で新たな発見ができ、もっと穂村さんの短歌の世界にどっぷり触れたいと思った。
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タイトルの「世界中が夕焼け」っていうのは、小さい人の感覚。世界中が同時に夕焼けであることなどありえないということを大人は知っているから。っていうのを読んで天才だと思った。ほむほむは中年なのになんで子どもの感覚を失わないんだろう。一瞬の胸の痛みを示す「全治二秒」という表現も好きだ...
タイトルの「世界中が夕焼け」っていうのは、小さい人の感覚。世界中が同時に夕焼けであることなどありえないということを大人は知っているから。っていうのを読んで天才だと思った。ほむほむは中年なのになんで子どもの感覚を失わないんだろう。一瞬の胸の痛みを示す「全治二秒」という表現も好きだ。 定型を崩した部分にこそ意味がある、だから基礎を知らなければならない、というのはどのジャンルにも通ずることだと思った。 それにしても短歌奥が深い…。読者を信用しすぎじゃないか。私は歌集よりも解説ありきのほうが楽しめた。
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