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世界中が夕焼け の商品レビュー

4.2

32件のお客様レビュー

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2021/01/24

 穂村弘さんの代表的な歌を、若い歌人の山田航さんが「読む」という設定ですが、山田さんの感想、解釈に対して、穂村弘さんが返信するというというと心が、ある種、スリリングで面白いという「本」の作りになっていました。  で、どうだったか?「本」を作った人の目論見通り、山田さんが「コネコネ...

 穂村弘さんの代表的な歌を、若い歌人の山田航さんが「読む」という設定ですが、山田さんの感想、解釈に対して、穂村弘さんが返信するというというと心が、ある種、スリリングで面白いという「本」の作りになっていました。  で、どうだったか?「本」を作った人の目論見通り、山田さんが「コネコネ」と論じている解釈に対して、あっけらかんな穂村さんがいて、なかなか楽しく読みました。  アレコレは、ブログに書きました。読んでみてください。(1)から(3)まで、こっちも「コネコネ」書いています。   https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202101090000/   https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202101100000/   https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202101120000/

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2019/12/26

穂村弘さんの短歌を、山田航さんとともに評論している。 警察とか宗教とか、常識的なものへの冒涜ともいえるエッジの効いた作品には、思わずニヤリとしてしまう。ディズニーアニメすら、穂村ワールドにかかれば、笑いの切り口が見えてきてしまう。想像をかき立てる言葉、常識を打ち破る言葉、リズムの...

穂村弘さんの短歌を、山田航さんとともに評論している。 警察とか宗教とか、常識的なものへの冒涜ともいえるエッジの効いた作品には、思わずニヤリとしてしまう。ディズニーアニメすら、穂村ワールドにかかれば、笑いの切り口が見えてきてしまう。想像をかき立てる言葉、常識を打ち破る言葉、リズムの心地よさがあって、楽しめる。 サバンナの象のうんこよ聞いてくれるだるいせつないこわいさみしい 赤、橙、黄、緑、青、藍、紫、きらきらとラインマーカーまみれの聖書 (せき、とう、おう、りょく、せい、らん、し)

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2019/02/24

短歌そのものにほぼ初めて触れました。こんな世界の切り口があるのか、と。ちょっとした違和感や憧憬を短い言葉の連なりの中でこんなに豊かに表現できるのがうらやましくもなった。穂村さんの掲載されていない他の作品も、読んでみたい。

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2018/07/07

「きがくるうまえにからだをつかってね かよっていたよあてねふらんせ」 が一番すきです。「破滅を想定」したそうで、切なさがよいです。あと御茶ノ水なつかしい。 現代短歌(?)が趣味の友人氏にオススメされた本。 もっと色々読みたいなー

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2015/08/15

歌の読み方について、意識が刷新される思いでした。 そして、それは歌の詠み方の手ほどきでもありました。 実作してみたい、と思いつつ、なかなか、実際には言葉が出てこなかったのですが、そうか、歌はこう詠むのか、と読み方を通して学んだ気がします。 現代短歌を代表する一冊であり、最良の解説...

歌の読み方について、意識が刷新される思いでした。 そして、それは歌の詠み方の手ほどきでもありました。 実作してみたい、と思いつつ、なかなか、実際には言葉が出てこなかったのですが、そうか、歌はこう詠むのか、と読み方を通して学んだ気がします。 現代短歌を代表する一冊であり、最良の解説書であると思いました。

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2015/03/05

とても良かった。歌人・山田航が穂村弘の短歌50首を評し、それに穂村がコメントするという体裁でほむほむの短歌を紐解いていく本。短歌には疎く、また読んでも「なんとなく語感や雰囲気が好き」程度で何故その短歌が好きなのかよく分からない者にとっては、解釈として「こういう読み方ができるのか!...

とても良かった。歌人・山田航が穂村弘の短歌50首を評し、それに穂村がコメントするという体裁でほむほむの短歌を紐解いていく本。短歌には疎く、また読んでも「なんとなく語感や雰囲気が好き」程度で何故その短歌が好きなのかよく分からない者にとっては、解釈として「こういう読み方ができるのか!」という興奮以前に、「短歌ってこういうやり方で読んでいけるんだ!」というのが刺激的だった。またエッセイからでは読み取れなかったほむほむのテーマのいくつかが明確になっていて、エッセイを読む目も変わりそう。

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2014/12/11

詩は勿論詩人がいて成り立つわけなんだけれど、 山田さんの解説を読んでると色んな捉え方があって、本意を隠して世に送り出したんだから人のいいように自由に考えてしまっていいんだと思った。 だから、穂村さん自身が山田さんの解説を読んでその受け止め方いいですね!みたいに言ってるところもある...

詩は勿論詩人がいて成り立つわけなんだけれど、 山田さんの解説を読んでると色んな捉え方があって、本意を隠して世に送り出したんだから人のいいように自由に考えてしまっていいんだと思った。 だから、穂村さん自身が山田さんの解説を読んでその受け止め方いいですね!みたいに言ってるところもあるし。 著者本人が正解ではないし、解釈に不正解はない。 なかなか、味わい深いです。

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2014/10/26

穂村弘さんの短歌を山田航さんが解説し、その後に穂村さん本人による解説という作り。 短歌にはあまり馴染みがないし、増してそれを解説するなんて世界は初めて触れるので、この本がいったいどういう立ち位置なのかが今ひとつわからないのだが、山田さんの深く精緻で多岐にわたる分析的な読みと、どこ...

穂村弘さんの短歌を山田航さんが解説し、その後に穂村さん本人による解説という作り。 短歌にはあまり馴染みがないし、増してそれを解説するなんて世界は初めて触れるので、この本がいったいどういう立ち位置なのかが今ひとつわからないのだが、山田さんの深く精緻で多岐にわたる分析的な読みと、どこか大事なところを隠しているような飄々とした穂村さんの解説との対比が面白い。 これは作者と第三者という違いなのか個々の持ち味なのかと思いながら読んでいたら、あとがきで穂村さんが、作者が後で自作を解説するということの難しさと山田さんの読みの面白さについて触れていて、なるほど両方なんだなと理解した。 私は作者自身(穂村さん)の解説もとても興味深く読んだのだが、山田さんの解説があったから余計に面白かったのかもしれない。 短歌そのものの良し悪しはよくわからないですが、心のままに読むだけでなく読み方を知って面白くなるということもあるんだな。世界が広がった気がします。

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2014/01/31

そうか、短歌ってこういう味わい方だったんだ、ということをちょっと学ばせてもらった感じがある。山田さんがほむほむの短歌をどう捉えたかに対して、ほむほむがさらに種明かし的に述べる、というやりとりの連続。面白かった。(13/4/10)

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2013/07/17

―――穂村弘が書いてきたエッセイはすべて、自らの短歌に対する膨大な注釈である――― 短歌→山田さんの評→穂村さんの解説、という順番で構成されている本書は、短歌っておもしろいんだよーと全力で叫んでるみたいに見えた。 短歌の面白さに気付けず、穂村さんのエッセイばっかり読んできた人...

―――穂村弘が書いてきたエッセイはすべて、自らの短歌に対する膨大な注釈である――― 短歌→山田さんの評→穂村さんの解説、という順番で構成されている本書は、短歌っておもしろいんだよーと全力で叫んでるみたいに見えた。 短歌の面白さに気付けず、穂村さんのエッセイばっかり読んできた人間としては、「膨大な注釈」という山田さんの見解がとてもとてもしっくりきた。 短歌はえてして入りづらい。 短い言葉、多くを語らぬものほど、いかようにも選択肢があって答えがなくて読者次第だからだ。 それを「わからない」と遠ざけることも、「わかる」と暴走することもできるのだけど、私はどっちもしてこなかった。 だって難しいんだもん。 でも、この本を読んで、そんな難しくないんだよーおもしろいよーということが少しだけわかったので、読んでよかったな。

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