水危機 ほんとうの話 の商品レビュー
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「天文学」に対する「水文学」。 言われてみればその名前に「なるほどな」とも思うが 天の星々に多くの人々がロマンチックな何かを感じる一方で 水は何においても我々の生活と切り離せない重要な資源である。 不可欠な存在である水の様々な特性が 「どのように消費するか」「消費するためにどの...
「天文学」に対する「水文学」。 言われてみればその名前に「なるほどな」とも思うが 天の星々に多くの人々がロマンチックな何かを感じる一方で 水は何においても我々の生活と切り離せない重要な資源である。 不可欠な存在である水の様々な特性が 「どのように消費するか」「消費するためにどのように賄うか」 といった経路を通じて、経済や社会のあり方につながっていく。 温暖化等を起因とする水害の増加、 人権の1つとして数えるに相応な「水へのアクセス」の維持といった 身近な問題への指標以上に、多くの要素を含有する水文学の一端に触れ見つめ直すことが多くあった。
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水文学という水に関する幅広い学問。人文社会科学にまつわる話を中心にわかりやすく説明、学者としての経験に基づいた話も面白い。 水は安いが上にローカルな資源。輸送費がそのままコストの大きな増大になる。水の問題は飲用でなく洗うためで、生きるか死ぬかだけでなく文化的で健康的な生活が送れる...
水文学という水に関する幅広い学問。人文社会科学にまつわる話を中心にわかりやすく説明、学者としての経験に基づいた話も面白い。 水は安いが上にローカルな資源。輸送費がそのままコストの大きな増大になる。水の問題は飲用でなく洗うためで、生きるか死ぬかだけでなく文化的で健康的な生活が送れるかどうか。水へのアクセスがないのはインフラの問題。水問題が国家間の戦争に繋がったことはなく、融和等に繋がる場合の方が多い。食料の輸入はその生産に必要な水「輸入しているようなものなので仮想水貿易VWTと呼ばれる。人口が今後指数関数的に増えることはない。外国資本に山林を買い占められることは別に水源を奪われるといったことではない。現在の人口降雨技術では雲がないと降らせられない。
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水は循環しているので、地球規模の水不足はおこらない。 現在の水不足は、その地域に飲料可能な水があるか、地下水を利用できる技術があるか、という点にある。
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前書きからして、科学者としてのプライドや信念に満ちていてワクワクするし、佐々木葉さんがTwitterで書いてた「とにかく最高に頭のいい人の書いた本だよなぁ」というのもよくわかる。科学的だし、ロジカルだけど、読みやすくて、説得力がある。 記述が水管理全般にわたる網羅的なものなのに...
前書きからして、科学者としてのプライドや信念に満ちていてワクワクするし、佐々木葉さんがTwitterで書いてた「とにかく最高に頭のいい人の書いた本だよなぁ」というのもよくわかる。科学的だし、ロジカルだけど、読みやすくて、説得力がある。 記述が水管理全般にわたる網羅的なものなのに、人間味があって、濃淡がある。降雨や流況、そして人間社会による流況へのインパクトといった下りは著者の真骨頂。 また、水防災のためのB/Cを、経済成長の停滞や被害額といった事柄と絡めて議論するという視点は、新しいし、本質的だと思った。
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この本は、良書だと思う。 詳しいレビューなどは他の人も書いている通りだと思う。 自分にとってよかったこと。 「水文学」という新しい分野を知ったこと。 各章ごとの要点がまとめられていて、読み返す時にちょっとした索引になるので便利。 巻末にこの本で取り上げられた文献一覧が載って...
この本は、良書だと思う。 詳しいレビューなどは他の人も書いている通りだと思う。 自分にとってよかったこと。 「水文学」という新しい分野を知ったこと。 各章ごとの要点がまとめられていて、読み返す時にちょっとした索引になるので便利。 巻末にこの本で取り上げられた文献一覧が載っていること。英語文献が圧倒的に多いが、日本語訳で出版されているものもあり、読んでみようと思ったこと。 とにかく、水問題に関して興味・感心のある人には、絶対にお勧めできる本。
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これは良かった。水に関係する話をなんでもという感じ。かなり非常識がはびこっているのだなあと思う。その辺が平易に解き明かされる。最近こういう全く未知の分野でわかりやすく解説されてる奴は大好きだなあ。例えば水環境についてに限れば、節水は常に良いとは限らないが世間的にはそうは思われてい...
これは良かった。水に関係する話をなんでもという感じ。かなり非常識がはびこっているのだなあと思う。その辺が平易に解き明かされる。最近こういう全く未知の分野でわかりやすく解説されてる奴は大好きだなあ。例えば水環境についてに限れば、節水は常に良いとは限らないが世間的にはそうは思われていないなど。
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「21世紀は水の争いが起こる」 どこかで聞いた。 それが気になり、この本を読んだ。 いい意味で裏切ってくれる内容だった。 危機をひたすらあおるものだと思っていたからだ。 水。 当然のことながら、飲み水だけではない。 風呂、洗濯に始まり、バーチャルウォーターのことなど、水につい...
「21世紀は水の争いが起こる」 どこかで聞いた。 それが気になり、この本を読んだ。 いい意味で裏切ってくれる内容だった。 危機をひたすらあおるものだと思っていたからだ。 水。 当然のことながら、飲み水だけではない。 風呂、洗濯に始まり、バーチャルウォーターのことなど、水についての「いろは」が書かれている。
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変な使い方をされることがあるバーチャルウォーターという指標について、適切な考え方が書いてあった。ところどころにユーモアに富んだ脱線があって、面白く読めた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
研究者視点の水問題に関する本が欲しかったので、大阪で購入しました。 結構分厚く、内容も濃かったので読むのに時間がかかりました。 水問題の中でも水源地買収や河川管理など、自分が興味のある分野についての言及があったので非常に参考になりました。 水源地買収の一環で危険視される中国などによる森林買収については疑問に思うところがあり、自分なりの考え方の形成の役に立ったように感じます。わたしと著者ではレベルが違いすぎますが… 海外の水メジャーと呼ばれる企業の動向に関してはなるほどと思うところが多かったです。 文調自体はさらっとしているので文章として読むのにはまったく詰まるところはありませんが、水文学という理系の知識に基づく話が基礎になっているので、決して片手間に読む本ではないです。 水問題と一口に言っても、全体の概要だけではなく、自然災害、気候変動、国際河川、仮想水貿易などなど細かい分野についての言及も多く、網羅的に学ぶことができます。 がっつり勉強したいという人におすすめです。
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