1,800円以上の注文で送料無料

刑事のまなざし の商品レビュー

3.9

124件のお客様レビュー

  1. 5つ

    23

  2. 4つ

    57

  3. 3つ

    31

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2022/10/12

夏目刑事の短編集。薬丸さんの小説は、これでもかというほどの心理が描写されているのが好きだけど、短編だと、そこまで掘り下げられない感じが残ってしまう感じ。どのお話も、「あれ?もう終わり?」と。

Posted byブクログ

2022/08/09

夏目刑事シリーズの第一弾。 3作目を先に読んでしまったので、逆にいろいろと考えさせられながら読み進められた。 特にオムライス。 どうしようもない理由で事件を起こしてしまう人もいることが辛い。けれどひたむきに生きる人を優しく見つめる夏目刑事を見ていると自分も優しくなれる気がする。

Posted byブクログ

2022/07/24

講談社企画で、泣く本にあげられていたので、読みました。短編ではありますが、1人の刑事を通して繋がっていて、読み終わる頃にはファンになれるかも。 泣きはしませんでしたが、良い読後感でした。

Posted byブクログ

2024/04/06

【人を信じ、真実を見抜く。幼い娘の笑顔を奪われた刑事だから。】 虐待された子、ホームレス殺人、非行犯罪。社会の歪みで苦しむ人間たちを温かく、時に厳しく見つめながら真実を探り出す夏目。何度読んでも涙がこぼれる著者真骨頂の連作ミステリ。 刑事の夏目シリーズ第1作目。 作者が得意な...

【人を信じ、真実を見抜く。幼い娘の笑顔を奪われた刑事だから。】 虐待された子、ホームレス殺人、非行犯罪。社会の歪みで苦しむ人間たちを温かく、時に厳しく見つめながら真実を探り出す夏目。何度読んでも涙がこぼれる著者真骨頂の連作ミステリ。 刑事の夏目シリーズ第1作目。 作者が得意な少年犯罪と絡めた短編集で、内容も考えさせられるものばかりだった。 短編なのでスキマ時間でも読みやすい。 『オムライス』の章では読了後のイヤミス感がある。 登場人物の心境が理解に苦しみ、嫌悪感を感じてしまったが、短編の中では個人的に1番印象的なストーリーだった。 ドラマ化もされていたようなので、観てみたい。 こんな人におすすめ.ᐟ.ᐟ ・社会派ミステリーが好きなひと ・少年犯罪が出てくるミステリーが好きなひと ・短編集でさらっと読みたいひと

Posted byブクログ

2022/05/14

短編とはいえ、どれも読み応えのある内容でした。 中でも最後の刑事のまなざしは本のタイトルにもなっている通り、娘さんの事件の犯人をただ暴くだけでなく、関わった人間の色々な人間模様を描きながらの話でとても切なく短編ではもったいないと思わせる内容でした。

Posted byブクログ

2022/02/21

色々な事件の背景にはそれなりの事がある。同情し、それでもいいじゃないかなどど思ってしまいそうにもなるが、やはり殺人は如何なる事があってもダメな事。その時はそれしか方法がないと思ってしまうが、終わった後は時限爆弾を抱えたまま一生を過ごさなければならないという後悔。それぞれの章にいろ...

色々な事件の背景にはそれなりの事がある。同情し、それでもいいじゃないかなどど思ってしまいそうにもなるが、やはり殺人は如何なる事があってもダメな事。その時はそれしか方法がないと思ってしまうが、終わった後は時限爆弾を抱えたまま一生を過ごさなければならないという後悔。それぞれの章にいろんな思惑があり、どうにかならなかったのかと思ってしまいます。薬丸さんの憤りが、少し垣間見れるような物語でした。

Posted byブクログ

2022/01/23

テンポ良く、短編ながらも本筋のストーリーは繋がっていると言う作品。 著者の作品を初めて読んだが、変な偏りもなく、万人に受け入れられる作品。 夏目はシリーズ化されているみたいなので、次も読んでみたい。

Posted byブクログ

2021/08/17

夏目シリーズ第1弾。 ほんまは、これから読むべきやけど、分からずに第2弾から読んでしまった…(T . T)(「その鏡は嘘をつく」) 30歳からの転職組。警察でもあるんや! その理由は、悲しい…( ; ; ) 娘が誰かにハンマーで殴られて、植物状態に… それもあって、警察官に転職...

夏目シリーズ第1弾。 ほんまは、これから読むべきやけど、分からずに第2弾から読んでしまった…(T . T)(「その鏡は嘘をつく」) 30歳からの転職組。警察でもあるんや! その理由は、悲しい…( ; ; ) 娘が誰かにハンマーで殴られて、植物状態に… それもあって、警察官に転職。 それまで、少年院とかの少年を見ていただけあって、強面とイメージの刑事の中では異色の柔らかい物腰。 しかし、ずば抜けた洞察力で事件を解決する。 でも、「人を信じる」が心情の人に刑事はしんどいな… 「僕にとっては捜査はいつも苦しいものですよ」 人の痛みが分かるという事は、自身も相応の傷を負ってる… 人の痛みが分かる良い刑事でずっといて下さい〜

Posted byブクログ

2021/03/08

久しぶりの再読。単行本で読んだのだが文庫でしか登録ができないのでこちらに書き込む。 改めて読み返すとハードな事件ばかりで後味が悪かったり、残された人たちはどうなるのかという同情でいたたまれなくなったりする話が多い。 それでも夏目信人という刑事のキャラクターが救いになっているとこ...

久しぶりの再読。単行本で読んだのだが文庫でしか登録ができないのでこちらに書き込む。 改めて読み返すとハードな事件ばかりで後味が悪かったり、残された人たちはどうなるのかという同情でいたたまれなくなったりする話が多い。 それでも夏目信人という刑事のキャラクターが救いになっているところがこのシリーズが続いている所以だろうか。 夏目信人は『罪を犯した少年と向き合う法務技官という仕事』をしていたという異色の経歴を持つ。30歳の時に法務技官を辞めて警察官の採用試験を受けたそのきっかけは、一人娘が何者かにハンマーで頭を殴られるという事件が起きたこと。娘はその後十年間、意識を取り戻さないまま。 見た目は穏やかな彼だが、高校時代はボクシングもやっていて強かったらしい。 この作品には7編の短編が収録されている。 読み終えてみれば家族や友人知人など狭い世界の中で起きた事件ばかりで、それだけに暗澹とするような話もある。 ただそう都合よく、虐待されたもの同士や犯罪被害者同士が近くに居合わせるなんてことがあるのかという疑問があったりする。 しかしこれは一つの犯罪が被害者やその周囲の人達の苦しみ悲しみを引き起こすだけでなく、加害者側や第三者にまで連鎖することもあるということを描きたい作者さんの意図があるのかなと感じた。 当事者たちの心理状態について首を捻るような話もあったが、犯罪が起こるまでに様々な段階や連鎖があって、そこで止められなかった哀しみを描きたかったのかなと理解した。 励ますつもりだったり慰めるつもりの言葉が返って怒りや憎しみという真逆の反応を生むこともある。 夏目と同じように大切な人が植物状態になってしまった設定では、横山秀夫さんのF県警強行犯の楠見を思い出した。しかし二人は全くキャラクターが違う。鞭で首をグイグイと締め上げる感じで犯人を追い詰める楠見とは違い、夏目は本人が必死で隠していた心の奥底にある傷や醜いモノまで掬い取ろうとする。ただどちらも容赦の無さは同じで、決して逃れることは出来ない。 当初の予定としてはシリーズ化は考えていなかったのか、この第一作で夏目の娘の事件は解決している。 だがこの犯人の場合、刑事裁判上では大した懲罰は与えられないのでは?と思う。何しろこの国は加害者の人権の方が大切にされているのだから。 それより夏目の自制心に感心する。ボクシングもやっていた彼がよく殴りかからなかったなと思う。刑事として様々な事件や犯人や周囲の人々を見つめることで様々な立場の人たちを落ち着いて俯瞰する姿勢を身につけられたのだろうか。 この一応の節目を経て夏目がどんな思いで刑事という仕事を続けていくのか、続編も読み直してみようと思う。

Posted byブクログ

2021/01/24

薬丸さんの本は考えさせられる。 短編小説の様な構成で一冊の本になっているのだがどれも胸が痛い。 どの犯人にも物語があり誰かの為に罪を犯す‥ 犯罪小説なのに何故か胸が痛くなる不思議な一冊。

Posted byブクログ