望郷と海 の商品レビュー
昨年『夜と霧』を読んでいたとき、これも読まないといけないのではと思って買っておいたものをやっと読めた。 『夜と霧』はユダヤ人のホロコーストで『望郷と海』はシベリア抑留と、そもそも別のものではあるが、自己の内面の掘り下げ様では『望郷と海』はよりより深くてえげつないものがある。本書の...
昨年『夜と霧』を読んでいたとき、これも読まないといけないのではと思って買っておいたものをやっと読めた。 『夜と霧』はユダヤ人のホロコーストで『望郷と海』はシベリア抑留と、そもそも別のものではあるが、自己の内面の掘り下げ様では『望郷と海』はよりより深くてえげつないものがある。本書の後半は石原が帰国後の内面を掘り返すような日記になっているのだが、こちらはさらにきつい内容になっている。 落ち込んでいる時に読むようなものではない。
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石原が抱いた恐怖は存在に関わるものだ。まずシベリア抑留という国家から見捨てられた立場があり、次にいつ殺されるかわからない情況がある。つまり彼らは二重に否定された存在なのだ。 http://sessendo.blogspot.jp/2014/10/blog-post_2.html
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壮絶な体験とそれを語る冷めた眼。その計り知れない沈潜した寂寥感に胸塞がれる思いです。このような文章こそ教科書に掲載してたくさんの人々に知ってもらいたいものです。 名前を剥奪されたあまたの死者達の声が打ち捨てられたままになっています。冥福を祈ります。
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