論語の世界 の商品レビュー
孔子と、彼の言行を記録した『論語』について、さまざまな側面をわかりやすく解説している入門書です。 「『論語』の本領は、〔……〕極めて身近な日常性のなかにある。『論語』から得られる感動は、おおむねはそうした平凡な現実的なことばからやってくる。恐らく、これほど日常的で身近い問題をと...
孔子と、彼の言行を記録した『論語』について、さまざまな側面をわかりやすく解説している入門書です。 「『論語』の本領は、〔……〕極めて身近な日常性のなかにある。『論語』から得られる感動は、おおむねはそうした平凡な現実的なことばからやってくる。恐らく、これほど日常的で身近い問題をとりあげてこまかく配慮した書物は、世界じゅうの古典の中でも珍らしいであろう」と著者はいいます。その一方で、『論語』の構成は、現代の読者には腑に落ちないように感じられるところもすくなくありません。そこで著者はまず、『論語』という書が成立するにいたるまでの経緯に解説をおこなっています。とりわけ武内義雄と津田左右吉の古典的となった文献学的研究についても簡潔に紹介しており、この分野における近代以降の研究がどのようにして開始されたのかということが初学者にも理解できるようになっています。 つづいて、孔子の生涯、孔子の門人たちにかんする簡潔な説明がなされたあと、孔子の思想についての解説に移り、「仁」をはじめとする彼の思想の中心的な概念がとりあげられています。 古い本ですが、孔子の思想にまつわる重要なポイントが簡潔に説明されており、いまでも入門書としての役目をじゅうぶんに果たしているように思います。
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