リチャード三世 の商品レビュー
「リチャード三世」において、主人公は「Conscience is but a word that cowards use(良心などというものは臆病者のためのものだ)」と語る。この言葉は、彼の冷酷な価値観と野心を端的に示している。 薔薇戦争の渦中、ランカスター家と対立するヨーク家...
「リチャード三世」において、主人公は「Conscience is but a word that cowards use(良心などというものは臆病者のためのものだ)」と語る。この言葉は、彼の冷酷な価値観と野心を端的に示している。 薔薇戦争の渦中、ランカスター家と対立するヨーク家の王位を簒奪しようとするリチャードは、陰謀と策略の限りを尽くしてその野望を実現しようとする。しかし最終的には、亡命先から戻ったリッチモンド伯とのボズワースの戦い(1485年)に敗れ、あえなくその生涯を閉じる。 本作は、権力にとりつかれた人間の権力欲に支配された人間心理の極限を描くと同時に、欲望によって奪取された権力が人心をつかむことなく急速に崩壊していく過程を、構造的に描き出している。 史実では、リッチモンド伯は、ヨーク家(白薔薇)のエリザベス・オブ・ヨークと結婚し、ランカスター家(赤薔薇)を統合して、テューダー朝を興し、ヘンリー7世として即位。
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