惨劇アルバム の商品レビュー
ある家族を描いた連作短編集。御茶漬海苔先生のカバーイラストとタイトルから凄惨な内容を勝手に期待してしまった私が悪い(するな 笑)。でもたしかに先が気になって急いで読んでしまったので、面白いことは面白い(のか?)。 幸せ過ぎる自分の人生に疑問を持った辺野古美咲。ある日幼少時の写真...
ある家族を描いた連作短編集。御茶漬海苔先生のカバーイラストとタイトルから凄惨な内容を勝手に期待してしまった私が悪い(するな 笑)。でもたしかに先が気になって急いで読んでしまったので、面白いことは面白い(のか?)。 幸せ過ぎる自分の人生に疑問を持った辺野古美咲。ある日幼少時の写真を見て当時の記憶がよみがえるが、それはなんと自分の死の記憶で…… この美咲の話もだが連作集全体が屁理屈というか、ああ言えばこう言うの会話劇なのでイライラしてくる人もいるかも。それが作者の狙いなのかもしれないけど(笑)。 一番ウワーとなったのは美咲の母七奈の話「清浄な心象」。完璧な子どもが欲しいとして、添加物を食べただの風邪薬飲んでしまっただの、そんな理由で堕胎を繰り返す女だと言えばその異常さがわかってもらえるだろうか。 この不条理展開劇、どこかで読んだ感じと思ったら、あれだ、筒井康隆のギャグぎりぎりのホラーと似てるんだ。 最後に美咲から驚くべき真実が明かされ、物語は急に悲劇に……いや、狂気だよね。
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追悼の意を込めて手にした本書。 付き合うとやっかいな人たちのテラー。 1話目で結構なダメージを食らう。 その後も不穏なストーリーのつるべ打ち。 語り口の軽さが厭さを倍増する。 「救出の幻影」の怪物もまた美咲的なものだったってこと?
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幸せな人生を送り、結婚を数ヶ月後に控えた美咲は、一枚の写真から自分の記憶に疑いをもつ。そこから浮かび上がる歪んだ家族の物語。 記憶と狂気。いかにも小林さんらしい作品。 完璧な子どもを望むあまり中絶を繰り返す「清浄な心象」と、公平が一番大事だとする「公平な情景」が、特に印象的。ま...
幸せな人生を送り、結婚を数ヶ月後に控えた美咲は、一枚の写真から自分の記憶に疑いをもつ。そこから浮かび上がる歪んだ家族の物語。 記憶と狂気。いかにも小林さんらしい作品。 完璧な子どもを望むあまり中絶を繰り返す「清浄な心象」と、公平が一番大事だとする「公平な情景」が、特に印象的。まったく噛み合わない会話にイライラしつつも、あまりの理不尽さにクスッと笑える。 娘、母、息子、祖父、父、それぞれの目線で描かれる物語。皆んな歪んでいて、結局すっきりしない部分もあったけれど、小林さんらしい狂気がじわじわと怖さを掻き立てる。
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人も羨む幸福な人生を送ってきた美咲。しかし婚約者との結婚を控えたある日、アルバムを遡った美咲は「自分が幼い頃に死んだ」という記憶を取り戻す。 七奈の章と福の章が読んでいてすごく疲れる…面白いんだけど。 話の噛み合わなさにイライラする。 最後の一文にちょっと笑ってしまう一冊。
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期待通り、不気味でグロテスクで笑える。 なんでだか、すっごく怖いのに笑っちゃう。 完璧な子供を産みたいって何度も中絶する話、不妊で悩んでる人には堪らないと思うけど、なんとか男性が説得しようと頑張ってるのに『じゃ同意書かいて』っていう無限ループが笑える。 理路整然と狂っているから、なんか可笑しい。 だけど……よく別れないよね、こんな女性と。 いくら自我が弱いといえど……疲れるわ。
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いや〜面白かった!狂った家族の物語。登場人物すべてが狂ってる!最高!小林泰三作品には珍しく、カタルシスを感じられるラストだった。グロ度・ホラー度は低め。
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拘りが極端に走りすぎると狂気に。理不尽さにいらいら。それが作者の持ち味ではあるのですが、後味の悪さが目立ちました。 「幸福な眺望」 きれいにまとまったホラー。自らの曖昧な記憶を疑問視した女性が行き着くある決定的な幼少時の記憶。そして対峙しなければならない相手とは。 「清浄な心象」...
拘りが極端に走りすぎると狂気に。理不尽さにいらいら。それが作者の持ち味ではあるのですが、後味の悪さが目立ちました。 「幸福な眺望」 きれいにまとまったホラー。自らの曖昧な記憶を疑問視した女性が行き着くある決定的な幼少時の記憶。そして対峙しなければならない相手とは。 「清浄な心象」 一切の(化学物質などによる)穢れがない赤ちゃんを求める女性の狂気。現代人への皮肉もあり。読んでて旦那がかわいそうでかわいそうで。 「公平な情景」 公平さを求める教師の指導の行き着く先は。これが一番後味悪い。 「正義の場面」 幽霊になったおじいちゃんが正義を行使、と思いきや。これは笑えるしよく出来てる。一番よかった。 「救出の幻影」 いまいちかな。息子の日記らしきものを読むうちに自らの記憶の蓋を開けてしまい。 感想書いてて気がつきましたが、各話ともタイトルに幸福、清浄、公平、正義、救出とプラスの言葉が付けられていたのですね。
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2014年5月9日読了。小林泰三による文庫書き下ろし、結婚を前にして幸福な人生の記憶に浸っていた美咲が、アルバムの古い写真をきっかけに思い出す家族の凄惨な思い出とは。グロ描写、かみ合わない会話、エスカレートする暴行といつもの小林節だがこの作品はあまり面白くない。各短編が終盤で連結...
2014年5月9日読了。小林泰三による文庫書き下ろし、結婚を前にして幸福な人生の記憶に浸っていた美咲が、アルバムの古い写真をきっかけに思い出す家族の凄惨な思い出とは。グロ描写、かみ合わない会話、エスカレートする暴行といつもの小林節だがこの作品はあまり面白くない。各短編が終盤で連結するが「で、だからどうしたの?」という感じで新たな驚きはないし、かみ合わない会話も単純に読んでいてイライラするだけで狂気・混沌とそれにともなうユーモアがあまり感じられない。残念。
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壊れ方がいまいちで中途半端、というか好きではありませんでした…。怖い方に持っていきたいんだろうなあ、って冷めた目で読んでしまいました。
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