日本人 の商品レビュー
日本の空気読みや気配りは、農耕文化や東アジア儒教圏の特徴でむしろ、状況によってはアメリカ人などでも日本人より強くその傾向がある場合があるとの事例を客観的なデータにより合理的に説明している。橘玲さんらしく世間の常識から外れた事例を科学的な論点から考察しており、内容に強い説得力を持...
日本の空気読みや気配りは、農耕文化や東アジア儒教圏の特徴でむしろ、状況によってはアメリカ人などでも日本人より強くその傾向がある場合があるとの事例を客観的なデータにより合理的に説明している。橘玲さんらしく世間の常識から外れた事例を科学的な論点から考察しており、内容に強い説得力を持たせるが、読み進めるにしたがってやや考察が専門的、マニアックになり過ぎ、理解というか興味が追い付いていかなくなる印象を受けた。
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少し難しかった。 中盤は日本人論というか、一般的な政治経済論の記述が多い。 日本人というのは世俗的であるがゆえに、それを良く暑いするためムラ等の閉鎖的な共同体を形成するというのは新たな視点だった。
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日本人とは世俗的で個人主義。 しかし世間と世論があり、イエに所属するインセンティブと脱退の罰則があるので、共同体はなんとけ維持できる。 あまり未来は明るくなさそうだが、ユートピア目指して伽藍からエスケープ。 これまでの著書とかぶる部分も多々ある気がするが、あくまで日本人論としてま...
日本人とは世俗的で個人主義。 しかし世間と世論があり、イエに所属するインセンティブと脱退の罰則があるので、共同体はなんとけ維持できる。 あまり未来は明るくなさそうだが、ユートピア目指して伽藍からエスケープ。 これまでの著書とかぶる部分も多々ある気がするが、あくまで日本人論としてまとまっているので一読の価値あり。橘玲のベテラン読者なら、末尾と後書きさらっと読むもよし。
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2020年コロナ禍のいま読んでまさに、と思う文章だらけで面白かった 買って良かった 経済の話は全くわかりませんでした! やっぱりオリエンタリズムは買わなくてはと思ったので買いまーす
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日本人論の検証から入り、いつものように(笑)グローバルな論調へ移っていく。「世界価値観調査」での日本人の平均的な人生目標から導き出される姿は、近隣諸国や米国よりも個人主義的な姿だ。確かに自分の考えに照らし合わせても得心がいく。一人暮らしとワンルームがローカルルールだったのだ。無限...
日本人論の検証から入り、いつものように(笑)グローバルな論調へ移っていく。「世界価値観調査」での日本人の平均的な人生目標から導き出される姿は、近隣諸国や米国よりも個人主義的な姿だ。確かに自分の考えに照らし合わせても得心がいく。一人暮らしとワンルームがローカルルールだったのだ。無限責任=無責任ということを、福島原発事故を例に分かりやすく伝えている。日本の政治・行政がこの無責任体質というのは衝撃的だ。東浩紀氏の解説も良かった。
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2014年正月読書用として読了。 著者の作品は経済や金融を題材としたものが多いが、3.11以降に多くの日本人論が世界中で紹介・議論されてきた中で、これまでにない新しい視点で日本人論を著したということで購入。 本作は、従来語られ、述べられてきた日本人論から距離を置き(カッコに入れ...
2014年正月読書用として読了。 著者の作品は経済や金融を題材としたものが多いが、3.11以降に多くの日本人論が世界中で紹介・議論されてきた中で、これまでにない新しい視点で日本人論を著したということで購入。 本作は、従来語られ、述べられてきた日本人論から距離を置き(カッコに入れ)、全く新しい切り口で持論を展開する。 冒頭で「世界価値観調査」によるアンケート結果を基に、日本人は「戦争が起こってもわが国のために戦わず、日本人として誇りを感じず、権威や権力を嫌う」人種だという客観的データを出発点に、政治哲学的枠組みをベースにしながら、経済学的視点、経営学的視点、日本史的視点、世界史的視点、進化心理学的視点、文化人類学的視点、比較文化学的視点等の複数の学問的切り口により、「日本人は欧米人と比較して世俗的で個性的で個人主義的」であると結論づける。 これは「イングルハートの価値マップ」により、多くの諸外国と共に2次元論的に可視化されていることが非常に興味深い。 特に、日本人の精神的支柱とされ、世界中の国々に読まれたベストセラーである「武士道」に関しては、敬虔なクリスチャンであった新渡戸稲造が、日本固有の「武士」をキャラクターにしながら欧米でも理解されやすい「騎士道」と対比させることで、日本にもキリスト教を受け入れるだけの文化があることを証明するために書かれたものであるとする。 また、「武士道」と並び日本人論の原典のひとつで世界中で読まれた「菊と刀」に関しても、太平洋戦争末期の米軍が戦後の日本統治のために、著者であるルース・ベネディクトに日本人の特殊性"のみ"を研究させた結果を編纂したものであるとも述べている。 すなわち、これらの古典的日本人論は当時の正しい日本人像を述べたものではなく、欧米人との差異を強調し、オリエンタリズムで加工・創作された"輸入品"であると解いている点は、これまでの日本人論に対する真っ向からのアンチテーゼであり斬新である。 多くのレビューでも書かれているように、本作は様々な学問的切り口から日本人論について展開されているため、ざっと読んだだけでは内容が散文的に感じ取られてしまうかもしれない。 しかしながら、章立てが「LOCAL」→「GLOBAL」→「UTOPIA」と進んでいるように、まずはこれまで日本人が感じてきた(刷り込まれてきた)日本人論ではなく、客観的視点で日本人を捉えた上で、グローバリズムやグローバルスタンダードの本質に触れ、理想とする社会はどのようなものか、そしてそこに向かって日本人はどのように進んでいくべきかを論じていることを踏まえれば、さほど苦も無く読み進めていけるであろう。 また、本旨やポイントを見失ってしまわないようにという配慮からか、自己啓発本によくあるように論点をまとめてあるページがいくつか割かれているところは、著者の考えの理解を助けるとともに、読み返したときにポイントを素早く把握できる点でも好感が持てる。 前述のように、本作は日本人論という比較文化的テーマに対して種々の学問領域のエッセンスを用いての解説となっているため、各学問や日本人論の専門家にとっては異論がある部分もあるかと思われる。 しかしながら、とかくあるテーマに対し単一的アプローチで深掘りして解説・解決していく類のものが氾濫している現在、著者のように単一解のない複雑な問題に関し、学際的アプローチにより専門家でない一般人に対しても解決策や方向性を分かりやすく示していく姿勢は貴重であり、このような方法論で問題解決に臨む人材はこれからの社会では更に必要とされるであろう。 特に、巷間言われるような「止めることのできない社会のグローバル化」でいかに生きていくかを考える上でも、本書は一読に値すると考える。
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従来の日本人論で言われて来た数々は、日本人だけの特徴ではない。 農耕民族に共通の要素である。 ・全会一致の原則 ・村八分 本来の日本人論は、他の農耕民族に比べ、違う箇所にこそある。 ・圧倒的に高い世俗性、権力・権威を忌避する意識 ・血縁、地縁を軽視 ・偶々居合わせたメンバーで集...
従来の日本人論で言われて来た数々は、日本人だけの特徴ではない。 農耕民族に共通の要素である。 ・全会一致の原則 ・村八分 本来の日本人論は、他の農耕民族に比べ、違う箇所にこそある。 ・圧倒的に高い世俗性、権力・権威を忌避する意識 ・血縁、地縁を軽視 ・偶々居合わせたメンバーで集団を形成する能力が高い ・空気を読む力とは、読まなければ集団形成が不可能であるが故に発達した ポストモダン社会について ・価値観の決定者の推移 ムラの価値観→軍隊、会社、学校、国家の価値観→自分自信の価値観
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黄金の羽根の拾い方から一貫した橘玲のテーマ、人的資本をポートフォリオに組み入れたライフプランについてが半分、残り半分は題名の通り日本人論。よく言われる農耕民族、武士道、村社会、島国根性で語られる日本人感をひっくり返された、ここは目新しい。珍しく、終わり方に少し夢がある。
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前半の日本とアジア諸国を比較して、日本特有と思われてることの多くは他の国でもあるということ。 中盤の日本の戦中や原発事故での責任の所在があやふやになるのはなぜか。 ここまでは面白かったが、後半のグローバルな視点や最終章の締め方にもやもや。
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新しい日本人論。人間社会の成り立ちから紐解くことで日本人固有の特性とは何かをあきらかにしていく。現代日本の抱える病巣を構造的に捉えられる新たな視点を得られた。新たな外国人との付き合いが始まると日本に対する客観性が自分に不足している事を感じる瞬間がある。いいタイミングで読めた。
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