完全自殺マニア の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
面白かった。というと語弊がありそうだけど、自殺に至るまでこの人には何があったのか、人生を考えさせられる。ほんと弱ってるときは引きずられそうだ。でも字が細かいから読めないか。2473件の自殺が入っているそうだ。芸能人とか事件に絡むものとかはネットで調べちゃうから、まぁ進まない。でも興味深いことばかりだ。特に黒木昭雄の自殺と小原勝彦の事件。普通に犯人だと思ってたよ。コラムも面白かった。鶴見済の本とかまた読みたい。
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労作だが、隅から隅まで読む本じゃない。だからといって資料としてすごく有用というわけでもない。とすれば何かというとモニュメントみたいなものであろうか。 主に新聞記事をもとにして自殺の事例を2〜3行にまとめて年代を追って列挙したデータ集である。最近であれば年間3万人前後になる自...
労作だが、隅から隅まで読む本じゃない。だからといって資料としてすごく有用というわけでもない。とすれば何かというとモニュメントみたいなものであろうか。 主に新聞記事をもとにして自殺の事例を2〜3行にまとめて年代を追って列挙したデータ集である。最近であれば年間3万人前後になる自殺者すべてを掲載できるわけはなく、新聞に載るようなもの、社会的に影響の大きかった自殺が並べられているのである。最初は日本武尊の妻からだが、2ページ後には19世紀に到達する。 著者は自殺を事件ではなく,社会学的現象とみるという。だからとりあえずいいも悪いもなく列挙してみせる。壮観といえば壮観だが、ほとんどの自殺の記載は三面記事的である。それは墓標に書かれるような凝縮した記載のようでもあり、無味乾燥な記載のようでもある、その記載を縫って、自殺現場の写真が多数挿入されている。それは著者が最近撮ってきたもので、自殺当時のものではない。また、若干のコラムが差し込まれる。「自殺学」と呼ばれるような系譜の哲学者から、『完全自殺マニュアル』まで、自殺に関する重要な言説に軽く触れている。それとともに社会学としての自殺に関する短い見解。高層建築は自殺を伴うとか、マスコミ報道のあり方が自殺を助長するとか。 巻末には死亡日毎のカレンダー、著名な職業別の一覧、東京自殺地図などを収載。 あとがきには自殺についての慧眼が示されている。「自殺を止める哲学など無い」「自殺など単なる死の一様式に過ぎない」「なので自殺という“行為"はポジティブでもネガティブでもない」「自殺の問題などは存在しない、如何に生くべきか、という問題だけがある」「死という絶対性を前にして、けして命は平等ではない」 これだけ自殺の事実を列挙したからこそ放言していいことのように思える。
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ただただ自殺者、自殺場所などを列挙した本。 深層に突っ込むものじゃないところが個人的により面白かった。便覧みたいなものかな?
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日本の近代史を知るための自殺のデータベース。 本書の殆どをいつ、どんな人が自殺したかについての内容だが、「完全自殺マニュアル」のケーススタディと比べて言及が浅く、自殺の背景まで辿りつけない。また、膨大なデータについて特に面白い考察があるわけではなく、あくまで「データベース」という...
日本の近代史を知るための自殺のデータベース。 本書の殆どをいつ、どんな人が自殺したかについての内容だが、「完全自殺マニュアル」のケーススタディと比べて言及が浅く、自殺の背景まで辿りつけない。また、膨大なデータについて特に面白い考察があるわけではなく、あくまで「データベース」という性格が強い。そして、量的な集計とかは特にされていないのでデータベースとしてもイマイチ使いづらい。
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