空白 の商品レビュー
無限のものを小さく持ち運びやすくしたものが、言葉。 全てに意味があって、全てが関わり合っている、全てが変化し続けている。 どんなことでも、いつも初めてやる気持ちで。 楽しいと思えたら。
Posted by
バガボンド休載から再開までの500日間、 スイッチ編集部が断続的に行った井上雄彦インタビューの記録。 対談中に取り沙汰される彼の仕事、例えばそれは、 バガボンドであり、親鸞であり、ガウディであるわけだが、 そのひとつひとつを深く思い浮かべながら読むと、 表層的には豊かな大河の似...
バガボンド休載から再開までの500日間、 スイッチ編集部が断続的に行った井上雄彦インタビューの記録。 対談中に取り沙汰される彼の仕事、例えばそれは、 バガボンドであり、親鸞であり、ガウディであるわけだが、 そのひとつひとつを深く思い浮かべながら読むと、 表層的には豊かな大河の似た、穏やかなインタビュー記事だが、 その実、行間、言外に込められた凄まじいほどの殺気、苦闘が浮き上がる。 その格闘を経てなお、否、経たからこそ、武蔵は真にバガボンド=漂泊者、足り得る。 武蔵は投影という次元を遥かに超え井上氏自身であり、私であり、あなただ。 氏が屏風を描いた親鸞750御遠忌のテーマ「いま、いのちがあなたを生きている」は、 この流転する万物、私があなたであり、あなたが武蔵であることへの 大いなる慈愛に満ち溢れている。 願わくは、その内省をマンガという方法に乗せ、描き続ける井上雄彦を、 どうか商業ベースではない、別の時計が時を刻む次元へ。 村上春樹や井上陽水の世界へ連れて行ってあげてくれ。
Posted by
自己投影という表現手法は、 苦しい。 誰もができることじゃない。 また、 誰もがすべきことでもない。 それでも 井上氏はその道を選んだ。 その姿は、 僧侶のようでもあるし、 アスリートのようでもあるし、 究極のマンガ家でもあると思った。
Posted by