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図解 食の歴史 の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2024/03/31

暑い地方での醸造は、度数が高くならない。濾過と熟成を繰り返して貯蔵したビールは幾分アルコール度が高くなり、高価だった。ビール単体は鎮静剤、強壮剤、腫れの塗り薬としても使われ、また薬草を混ぜた薬用ビールや、美容液・シャンプーとしても使われた。現在でも、ビールに漬けた髪は脱色する事が...

暑い地方での醸造は、度数が高くならない。濾過と熟成を繰り返して貯蔵したビールは幾分アルコール度が高くなり、高価だった。ビール単体は鎮静剤、強壮剤、腫れの塗り薬としても使われ、また薬草を混ぜた薬用ビールや、美容液・シャンプーとしても使われた。現在でも、ビールに漬けた髪は脱色する事が知られている。 メソポタミアの居酒屋では、銀ではなく大麦でも支払えた。 エジプトでは豚肉と牡ヤギ肉は不浄としてタブー視された。だが地方では養豚が行われて食材としての人気はあった。 エジプトの神官は魚食を避けた。オシリスの体がセトによってナイル川に肉片でばらまかれ魚に食べられたという神話があるからだ。海の塩も忌み嫌い、漁師をも敬遠したという。結果、岩塩が貴重品となった。 ビールも古代ローマにはあったが、ワインの搾りかすから作られる奴隷用低級ワインロラの更に半額という扱いだった。ギリシャやローマでは、ビールを飲むものは野蛮とされた。 古代ローマでもミルクは飲まれたが、羊・馬・ロバ、そしてラクダの乳(珍重)であり、牛乳は人気が無かった。 エスカルゴは紀元前50年前から養殖されていた。 ユダヤの食に関する戒律をカシュルートという。翼で飛ぶものは食べて良いが、肉食するものはダメなので猛禽類が不可で、鴨・鳩・鶏は食べられる。神の構想に添わないものもダメで、歩く魚(蟹)走る鳥(ダチョウ)そして肉球があるもの(狐や猫)もダメとなる。腹を引きずって歩くものもダメなので、爬虫類・両生類・モグラやネズミが不可。

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2023/03/02

興味のある古代メソポタミアの食事について、ある程度ページがあったのが良かった。宗教的な考えが、食べ方や食べるものに大きく影響してくるのがわかったのもおもしろかった。

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2015/10/12

食の歴史がさらりと追える一冊。この時代にもう、これがあるんだ! と解って良かったです。人の営みを舐めちゃいけないよ。 貴族の食事風景にカルチャーショック。

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2013/06/14

悪くは無いんだけど何か足りない。 図解と冠したタイトルの割りには、文章メインでの説明が続く。どちらかといえば食材に関する掘り下げよりも、食習慣に焦点を当てた本。各地の食習慣、と言えば聞こえはよいが、何処の時代のどの地方を指しているのかがやや大雑把。8割は欧州の話なので、その点も注...

悪くは無いんだけど何か足りない。 図解と冠したタイトルの割りには、文章メインでの説明が続く。どちらかといえば食材に関する掘り下げよりも、食習慣に焦点を当てた本。各地の食習慣、と言えば聞こえはよいが、何処の時代のどの地方を指しているのかがやや大雑把。8割は欧州の話なので、その点も注意。ただ、序盤の100頁をギリシャ・ローマの食に割いているので、その辺に興味があれば一読してみるのもいいかもしれない。 しかし、題材の特異性や、あまり聞いたことの無い薀蓄など、良い点も勿論ある。鵜呑みにしてはいけないが、新たな興味を呼ぶ切っ掛けには成り得ると感じた。実際、中世の豚の話と、ハムが落ちてきて亡くなる老人の豚の呪い話は面白かった。 出来れば、表紙の食器類について解説が欲しかったところ。

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2013/04/22

ファンタジー小説を書く際、リアリティを出すための資料として購入。知っていること、知らないこと色々分かりやすくまとめられています。読み物として面白いのでもう少し早くから知っておきたかった資料本です。 同シリーズのものを読むといつも思いますが、入門編としての知識という感覚。もうちょっ...

ファンタジー小説を書く際、リアリティを出すための資料として購入。知っていること、知らないこと色々分かりやすくまとめられています。読み物として面白いのでもう少し早くから知っておきたかった資料本です。 同シリーズのものを読むといつも思いますが、入門編としての知識という感覚。もうちょっと学ぶ為には各国それぞれの食の歴史を調べないと分からないことも多いです。 ファンタジーの世界観を作るための知識としてはまぁ十分と言うところでしょうか。

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2013/04/04

前書きにもあるけれど、ヨーロッパの話がかなり多くて少々物足りない。重厚な感じが少し薫る表紙とはうってかわって、図も、歴史の図解というよりはイメージイラストで、「図解食の歴史」と名乗るのはちょっとどうなのか、というのが正直な印象。 そういうわけで、連続した歴史の記録という点では評価...

前書きにもあるけれど、ヨーロッパの話がかなり多くて少々物足りない。重厚な感じが少し薫る表紙とはうってかわって、図も、歴史の図解というよりはイメージイラストで、「図解食の歴史」と名乗るのはちょっとどうなのか、というのが正直な印象。 そういうわけで、連続した歴史の記録という点では評価できないけれど、食い物トリビア(というと、急にがっくり来ますが)としてはなかなか面白い。 しかしどういう人向けの本かな。レストランとかで語るうんちくを身につけたい人か、どこかのWEBサイトに記事を書きたい人(ドキッ)向け?

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2012/08/29

111の食の歴史に関するエピソードが、見開き2ページで紹介されている本。勿論知っていたこともありますが、今まで知らなかったことも多く「え、こんなこともそうだったのか」という食に関する雑学的知識が身につきます。 ただし、西洋の食の歴史がメイン。本書自身も「はじめに」で事前に断り書...

111の食の歴史に関するエピソードが、見開き2ページで紹介されている本。勿論知っていたこともありますが、今まで知らなかったことも多く「え、こんなこともそうだったのか」という食に関する雑学的知識が身につきます。 ただし、西洋の食の歴史がメイン。本書自身も「はじめに」で事前に断り書きがあります。

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2012/08/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人間には、欲が渦巻いている。その中でも食欲は、現役でいる限りいつまでも持ち続けている欲の1つだ。そんな食の歴史をわかりやすく図解を交えながら開設しているのが今回の本だ。  古代文明、古代ギリシア、古代ローマ、中世・近世ヨーロッパと日本・世界の食と興味深い事実が並べられている。  例えば、エトルリア人の食文化。現在の北イタリアに存在したエトルリアは、古代ローマに滅ぼされたが、食文化の面ではローマの先を行っていた。驚いたのが、音楽を料理をしている時から、食べ終わるまで、楽士の一団が楽器を演奏していたという記述だ。何でも、音楽には魔力があり、料理をおいしくしてくれる効果があると考えていたそうだ。音楽が料理の「スパイス」になるとは。  そういえば、神戸牛だったと思うが、牛にビールを飲ませて、クラッしく音楽を聞かせて、マッサージをしているとアメリカのメディアが、ものめずらしさから取り上げているのを思い出した。  あの古代ローマ人は、「粥を食べる未開人」と呼ばれていたというのも驚きだ。ちょうど、今でこそセレブが泣いて喜ぶフランス料理だが、中世の頃なんてベネチア、などのイタリアに住む人にとっては、洗練されていない料理だったのと似ている。  食材もそれぞれだ。古代ローマでは、美食のために食べていたものに、あのヤマネがある。何がうまいか価値観の違いがあって面白い。冬眠を防ぐためにわざわざ飼育したという手の込みよう。美食にかける情熱には恐れ入る。  ゲルマン人から現代の草食系男子を見たらどうなるのか。きっと肉も食べないなんてなんて軟弱だと「渇だ」なんて言うのだろうか。そんな冗談はさておき、ゲルマン人は、肉食系男子で、肉を食べることでパワーがみなぎると信じていたとある。そんなゲルマン人からすると古代ローマ人の食事など軽蔑すべきものだったそうだ。  中部ヨーロッパで卵を使った占いがあったという記述を見てホーと思った。例えば、クリスマスイブに食べる卵の黄身が双子の場合どうなるかと言うと、日本で言うところの大吉に当たる。ヨーロッパにとって卵が身近な存在だという証拠だ。  他にもこの本ではじめて知ったことがあり興味深く読み進めた。

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