ぼくが逝った日 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
生と死がテーマの物語。3分の2までは死の印象が強く、生のイメージが湧きづらかったがラストは爽やかな終わり方。21歳の主人公目線で物語が進んでいく不思議な構成で、ちょこちょこ主人公リオンらしい感情や考え方も混えた進み方。個人的にリオンと年齢も近く、人柄や性格、考え方が好きだったため、お気に入りの1冊になりました。
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オペラ演出家である作者が、実際に息子を亡くした経験から書いた半自伝的小説。 基本的に亡くなった息子の視点から語られる。 父親が「せがれ!せがれ!せがれ!」と叫ぶ場面は泣けた。劇症型髄膜炎。マリファナでも吸っていたんではないかと疑って息子の異変をわかってやれなかった父。 どうしてあ...
オペラ演出家である作者が、実際に息子を亡くした経験から書いた半自伝的小説。 基本的に亡くなった息子の視点から語られる。 父親が「せがれ!せがれ!せがれ!」と叫ぶ場面は泣けた。劇症型髄膜炎。マリファナでも吸っていたんではないかと疑って息子の異変をわかってやれなかった父。 どうしてあの時買い物になど行っていたのか。なぜあの時マッサージをやめてしまったのか。後悔の嵐。 息子は悩んでいたのではないか。なぜ精神科など予約していたのか。父親の心は荒れ、渦を巻き、永遠に答えの出ない問答を繰り返している。 盛大であり、前例のない、それでいて脚本のない葬式。歌い、演奏し、朗読し、息子を語り合う。ショーでもない、本当の葬式。 そしてアイスランドの火山に遺灰を撒くまで、撒く時の数々の偶然。そして噴火。受け入れられなかった死。 それでも「人は"それ"とともに生きることができる」
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海外の作品を読んだのは久しぶり。 訳文の独特な言い回しに手こずりながらも、最後まで読了。 音楽とか舞台に疎いので解らない言葉はたくさんあったけれど、 リオンの皮肉屋口調が悲壮感を和らげ、 とても読み進めやすい作品だった。 8年経つと、息子の死を作品に昇華できるほどになるのだろ...
海外の作品を読んだのは久しぶり。 訳文の独特な言い回しに手こずりながらも、最後まで読了。 音楽とか舞台に疎いので解らない言葉はたくさんあったけれど、 リオンの皮肉屋口調が悲壮感を和らげ、 とても読み進めやすい作品だった。 8年経つと、息子の死を作品に昇華できるほどになるのだろうか。 作家論的な評論はあまり好きじゃないけど、まぁこの作品はそういう観点もあったって良いだろう。 事柄にどう意味をつけるかなんて、神様の仕事ではないよな。確かに。
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こういうアプローチの仕方もあるんだなぁ。 じんわりと効いてくる感じ。 すばらしい。 チラホラ見られた誤植がなければ、 もっとすばらしい。
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なんという苦しみか、と思う。 「さりながら」もそうだった。「それとともに生きる」、それとともに生きていくしかないのだと思う。
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個人的に、題名がフランソワ・オゾン監督の映画「ぼくを葬る」と、なんだか混じってしまっています。 主人公の名前リオンと、作中に出てくるライオン。 フランス語ではライオンをLionリオンと発音するので、繋がりがあるのかと勘ぐってしまいました。 たくさん引用があって、作者の知識の広さを...
個人的に、題名がフランソワ・オゾン監督の映画「ぼくを葬る」と、なんだか混じってしまっています。 主人公の名前リオンと、作中に出てくるライオン。 フランス語ではライオンをLionリオンと発音するので、繋がりがあるのかと勘ぐってしまいました。 たくさん引用があって、作者の知識の広さを感じました。
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劇症型髄膜炎で急死したリオン。その死んだリオンが、両親が自分の死を受け入れるようになるまでを語る。 病院の霊安室の両親、葬式の間の両親、訪ねてきた友人の話を聞く両親、そして位牌をアイスランドの山にまく両親。 悩み、後悔し、泣きながらも、現実と向き合っていく。 作者は、実際に息子...
劇症型髄膜炎で急死したリオン。その死んだリオンが、両親が自分の死を受け入れるようになるまでを語る。 病院の霊安室の両親、葬式の間の両親、訪ねてきた友人の話を聞く両親、そして位牌をアイスランドの山にまく両親。 悩み、後悔し、泣きながらも、現実と向き合っていく。 作者は、実際に息子を劇症型髄膜炎で亡くしている。その経験からの小説。
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死と共に生きていくことはできる。 死を語り尽くすことが、生への礼讃になっている。 https://www.youtube.com/watch?v=sfATSwTg3cs
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