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子殺し の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2024/07/12

長年の謎だった橋本vs小川戦に一区切りつけられた。 棚橋中邑オカダ世代から見始めた自分にとっては空白の期間。いかにして新日本プロレスが暗黒期に突入するかを追体験するような内容で満足。

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2022/04/27

週刊ゴング編集長によるあの頃の新日を中心としたドキュメンタリー。 全日派の私は週プロで読むぐらいしか新日のフォローをしておらず、そういうことがあったのかと興味深く読んだ。 多くのYoutubeのプロレスネタの元ネタ本だろう。 橋本の不在が悔しい。

Posted byブクログ

2014/10/10

今は無き週刊ゴング・四代目編集長、GKこと 金沢克彦氏のあまりにも有名な作品。文庫になったのを機に購入、 一気に読んだ。ただただリアル。そしてただただ面白い。 プロレス誌のカリスマ編集長と言えば、 重鎮の竹内宏介氏(月刊ゴング)を始めととして井上義啓氏(週刊ファイト)、 ターザ...

今は無き週刊ゴング・四代目編集長、GKこと 金沢克彦氏のあまりにも有名な作品。文庫になったのを機に購入、 一気に読んだ。ただただリアル。そしてただただ面白い。 プロレス誌のカリスマ編集長と言えば、 重鎮の竹内宏介氏(月刊ゴング)を始めととして井上義啓氏(週刊ファイト)、 ターザン山本氏(週刊プロレス)、小佐野景浩氏(週刊ゴング)など、 著名な方が何名も居るが、その中でもいちばんラジカルな存在がGK金沢氏で あると思う。ターザン型の散文羅列でなく、例えば試合展開などの描写は 映像を観るかのごとくリアルなのに、コラム系の文章には得体の知れない 説得力が。ゴング編集長就任時には、プロレス仲間と共に「GKってやべぇよ」 という会話を何度したか解らない。 そんな金沢さんが新日本プロレス暗黒の10年を描いたドキュメンタリー作品。 「子殺し」というタイトルはまさしく象徴的であり、殺される「子」は 長州・橋本・小川・藤田・カシン・永田などの新日勢。つまり殺す側の「親」 とは、アントニオ猪木である。 こういう題材でGKが書くのだから、面白くないワケが無い。 いわゆるプロレス本の範疇を軽々超えるノンフィクションであり、その奥深さ は直木賞作家・百田尚樹の『「黄金のバンタム」を破った男』に勝るとも劣ら ない。相変わらずGKはヤバいのだ。 ということで、ガチガチのプロレスファンにとっては必読図書だし、それ以外 の人もぜひこのリアルな狂気を体感して欲しい。 ・・・実はアンチ長州にして猪木信者の僕が言うのだから間違い無い、ということで。

Posted byブクログ

2017/08/15

 新日ファンじゃなければ手に取らない本。  かく言う自分は初代タイガーマスクの衝撃的なデビュー以来のファンだったが、橋本VS小川の終わりとともに興味がなくなった。  大仁田参戦、橋本VS小川、永田VSヒョードル、石澤VSハイアン・グレイシー、”野獣”藤田の総合参戦等、新日プ...

 新日ファンじゃなければ手に取らない本。  かく言う自分は初代タイガーマスクの衝撃的なデビュー以来のファンだったが、橋本VS小川の終わりとともに興味がなくなった。  大仁田参戦、橋本VS小川、永田VSヒョードル、石澤VSハイアン・グレイシー、”野獣”藤田の総合参戦等、新日プロレスが”異質”な格闘技との闘いに巻き込まれていき、そして新日最強神話が脆くも崩れていく過程がよくわかる。  大仁田参戦こそ猪木は噛んでないが、その他の事柄には全部猪木が噛んでいる。まあ創業者だから口を挟みたいのはわかるが、院政を敷こうとして坂口や長州、藤波などの当時の役員たちと相当もめる。『子殺し』というタイトルは、猪木が弟子たちの成長と活躍の場を奪っていくさまを表したものだ。  大仁田参戦はエンターテイメントとしてのプロレスの要素があるから、路線を大きく外してはいないからいいとして、その他の闘いは、プロレスにガチンコを持ち込んでしまったことにより、神話崩壊にへと導いてしまった。  橋本は小川との抗争に敗れ引退。永田、石澤は総合格闘技ブームに沸いていたころ、特番ゴーールデンタイム全国放送で、まさかの速攻負け。プロレスラーの弱さだけが際立たった結果だった。  しかしこれは通常のプロレス興行を休むことなく、その合間にちょこっと総合格闘技対策をしただけでリングにあがらなくてはいけない状況をつくりだしていた猪木が悪い。  事実、その後みっちり対策をとってハイアンと再戦した石澤は見事リベンジを果たす。歴然とした差があるわけじゃない。準備ができたかどうかの差だった。  藤田はプロレスでは芽が出なかったが、総合に適応して才能が開花したという新日では特異な例。でも新日レスラーも強いんだぞ、という証明にはなったが、プロレスは総合格闘技より弱いという皮肉な証明にもなっている。(もともとルールも考え方も違うから比べられるものではないのだけど、プロレスがエンターテイメントということがわかっていない人にはそれが理解できない)  現在の新日は経営母体もゲーム会社になって、エンタメ路線が復活し、アメリカンプロレスっぽくなった。総合色は完全に排除されている。人気も復活してきているらしい。  プロレスの未来は、多分それでいいのだと思う。

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2012/08/10

「高橋本」が出版されたのは2000年のことだったか あの本がきっかけとなり、プロレス八百長論は 事実として扱われるようになったと記憶する しかし、実際には力道山の時代から 当の力道山自身によって 八百長を暗に認めるような発言はすでになされていた しかしそれでも「八百長」に対する...

「高橋本」が出版されたのは2000年のことだったか あの本がきっかけとなり、プロレス八百長論は 事実として扱われるようになったと記憶する しかし、実際には力道山の時代から 当の力道山自身によって 八百長を暗に認めるような発言はすでになされていた しかしそれでも「八百長」に対するコンプレックスが拭えないものならば あるいは プロレスがガチであると信じるファンに対して誠実であろうとするならば プロレスはスポーツ・格闘技としてその地位を確立せねばならない アントニオ猪木が続けてきた「世間との戦い」の正体とは そういうものだったのかもしれない プロレスと格闘技、矛盾するそれらの概念を統合しようとする試み そのために新日本のレスラーたちを駒として扱うその姿を ある人々は神になぞらえたりもした 一度は引退した猪木を「神」として再び降臨させてしまったのは 観客動員のために手段を選ばない新日本プロレスの よく言えば懐の深さ 悪く言えば節操のなさに原因があるとも言える この本は、97年のヒクソンとの交渉 そして98年の大仁田参戦から、その後の格闘技路線まで 新日本プロレスが最も迷走した、いわゆる暗黒期の前後を検証するものだ タイトルが示すとおり、どちらかというと猪木批判 選手擁護の立場に立っている 選手との交流を大事にしてきた著者ならではの視点が随所に見られ、 単なる暴露本ではない、プロレス愛に溢れるものとなっている ただし 橋本・小川のタッグに熱狂させられた者として言わせて欲しいんだが あれを単なるビジネスの関係として切って捨てるのは あまりにロマンが無さすぎるだろう 猪木を神になぞらえるならば それに翻弄されて潰しあった橋本と小川はアベルとカインだ OH砲こそ、神への憎しみによって和解・結束したアベルとカインである まあ確かに、ルサンチマンで結束したような関係において 本当の友情は存在できるだろうか?という疑念もあるのだけど

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2012/06/21

格闘技バブルの最中、しっかりとそれに乗ってつぶさに見ていた自分。 元々、格闘技を見るきっかけは新日であり、猪木だったわけで…。 なので、この本を読まないわけにはいかなかった。 読んでて思うのは、猪木は本当に何をしたかったのか。 自分の理想を実現したいという思いと、本にある行動...

格闘技バブルの最中、しっかりとそれに乗ってつぶさに見ていた自分。 元々、格闘技を見るきっかけは新日であり、猪木だったわけで…。 なので、この本を読まないわけにはいかなかった。 読んでて思うのは、猪木は本当に何をしたかったのか。 自分の理想を実現したいという思いと、本にある行動をしながら意識改革をしたかったのか…と思うものの、色んなレスラーの人生を決定づけてしまったのは事実。 猪木の存在のデカさ、厄介さが伝わってくるのと同時に、新日や、プロレスのこの10年の変遷が分かり面白い。そして、この本に登場するレスラー達の葛藤が、良い。 久々に、プロレスを見たくなった。

Posted byブクログ