おざなり君 の商品レビュー

浅野いにお(著者)

2013/06/04

ただの浅野いにおの病み期の漫画……
と思って読み始めたが、なんだこれ。
予想以上にちゃんと(?)ストーリー仕立てになってて、カタルシスもある。
個人的にはライブシーンのタイポグラフィがなかなかアツかった。
まあ、読み終わっての感想は、やっぱりちょっと病んでるな、ってところに帰結しましたが。

2012/12/14

８話まで、ほんと単なるギャグマンガ。
「え？これがいにお作品？」と思ったりもしたのですが、
ペリー浦賀の回想が出てきたあたりから、最後までロックンロールがテーマ。

ロックで、世界平和を掲げつつ、マイノリティとして社会に牙をむくペリー浦賀とそのバンド。
浦賀は夭折し、やぶさかは、普通の企業の歯車となるが、
おなじ会社のおざなり君は、ペリー浦賀とロックのとりこだった。

自分の忘れていたものを取り戻すため、おざなり君とやぶさかは福岡に。

良くも悪くも「変わってしまった」世界をあとに、
二人が行うギターセッションこそ最大の見せ場。

2012/11/12

浅野いにおの読みきり。
結構アングラで飛びまくっててびっくりしました。笑
ストーリーが予想外の方向に流れつつも、
きちんと成立していて感動のラストを迎え、おお、と思いました。
ＢＬＣ（ボーイズラブカジュアル）という新ジャンルに認定いたします！

2012/08/02

現代のロックンロールの金字塔的作品。
真剣に語らないという方法で今の時代へ強烈なメッセージを放っている名作。
"お前らも怖がっていないでついて来いよ。こっちは最高の眺めだぜ？"

正直な話、前半はただのシュールギャグ漫画です。笑　
浅野いにお本人も、最初はただのギャグ漫画としてその場のノリで書いてただろ！と言いたくなります。　
後半は完璧に後付け。
しかし、その適当さが何故か、後半の言葉に真実味を帯びさせていくんですよね。何故か。笑
書いてるうちにいつもの現代への不満を織り交ぜてやろうとでも思ったんでしょうかね。
作中で出てくる名台詞に、「クソ！こんなマンガなのに悔しいけどカッコいい！」と思う事必至。展開が卑怯すぎます。
最終的にとてつもなく良い話として終わります。
シュール、ギャグ、BL、現代への皮肉、そしてロックンロール。
色んな要素が散りばめられたこの一冊。

真剣に語る事が憚られがちないかにも現代っぽい作品。作者からすれば、メッセージなんて無いのかもしれないが、読んで思う事はたくさんあった。
もし、あなたがボボボーボ・ボーボボ好きなら、現代に不満を抱えているなら、そしてロックを愛する人なら、この漫画は読んで損することは無いでしょう。

"俺がモノホンのロックンロールだ。 BABY。"

2012/07/18

ジョー・ストラマーが言っていた、「音楽で世界は変えられないけど、音楽を聴いた人が世界を変えるんだ」。ずっと、大好きな言葉で、最近は横山健も同じ事を言っていた。それが音楽の、ロックの役割だと信じている。
私自身、大好きな音楽の持つメッセージを解釈して、行動する事で私の「今」が作られてきた。
しかし、本作を読んで音楽の持つメッセージを軽い気持ちで上辺だけすくって行動したところでそれは、ロックでも何でもないんだって事に改めて気付かされた。

2012/06/12

序盤は、おざなり君とやぶさか部長のシュールな不条理ギャグマンガであったのは確かなのですが、やぶさか部長が過去を語りだし、また、自分の感情に気づきだしたころから雰囲気が変わってきます。
失われてしまったロックンロールへの郷愁、現状の日本へのやり場のない怒りetc.
やぶさか部長とおざなり君のセッション、こんなに音が聴こえてきそうな演奏シーンは他にはあまり知らないです。
同様にラストシーンも鳥肌もので、痺れます。
あとは、やぶさや部長のストレートすぎる愛情表現が笑えます。

2012/06/04

最初の数ページはあまりにも暴力的なシーンばかりで、嫌悪感。うーん、ついていけない。買って失敗したかもと思った。
でも、読み進むにつれてどんどん引き込まれていく。良くも悪くも浅野いにおワールドが爆発しているマンガ。
「音楽って何なんだろうなぁ」と登場人物が呟いている漠然とした問いに考えさせられずにはいられない。
浅野いにおなりの答えがストーリーに描かれていて、やっぱり良いなって思った。

2012/06/03

う～ん･･･。
「おざなり君」だけだったら、評価下がっていたかも。描き下ろしの「おざなり君EXTREME」と合わさってひとつの作品として見れる気がする。
原作：田原成貴・漫画：土田世紀の「ありゃ馬こりゃ馬」みたいな感じて、前半はキャラの面白さを引き出して、後半はキャラの内面に迫っていくような形で展開しています。

絵だけ評価するなら、しりあがり寿チックで好きなら読めますけど、「おやすみプンプン」を読んだことがない浅野いにおファンが読んだら、ちょっとがっかりするかも。

2012/05/23

いかれてるぜー。
いにおさんは同い年なのですがええ歳したオトナがこんな漫画を描いていてくれて嬉しいやらなんやら。

2012/05/24

やぶさか部長 麻雀 マッサージ タロ芋 且つ ペリー浦賀 優秀な社畜 桜上水 祖師谷 西船橋 三鷹署 下高井戸駅 スヤスヤZ 関門海峡 スカイフィシュ チュパカブラ リトルヒバゴンズ （株）村上商事 販売促進部 ブランド地蔵 粛正
トラバーユ【(フランス)travail】
仕事。職業。転じて、就職、転職。