製造業が日本を滅ぼす の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
東日本大震災後の2012年4月に出版された書籍。ダイヤモンド社の連載などを基に書かれる。 東日本大震災を契機に、日本の電力コストが上昇する中で今度のあるべき産業構造を考察している。輸出立国を中心とした産業構造から、高い生産性を持つサービス業へのシフトの必要性を説く。 また、電力のみならず、TPPやFTAなど、当時進行していた他国との協定がもたらす「ブロック経済圏」がもたらす効果が低いことからも、既得権益に囚われず広く門戸を開く「海洋国家」を目指すべきと説く。 2012年当時と現在の2021年では状況が変わってしまっている部分もあるが、主張の大筋はきちんとしたデータに基づくものであり、現在においても有効な提言だと思われる内容である。
Posted by
はじめに 第1章 日本の輸出立国は大震災で終わった 第2章 日本の貿易構造は変化している 第3章 円高について通念を変えるべきとき 第4章 電力問題に制約される日本経済 第5章 縮原発は不可能ではない 第6章 製造業の事業モデルを変える 第7章 海外移転で減少する国内雇用をどうす...
はじめに 第1章 日本の輸出立国は大震災で終わった 第2章 日本の貿易構造は変化している 第3章 円高について通念を変えるべきとき 第4章 電力問題に制約される日本経済 第5章 縮原発は不可能ではない 第6章 製造業の事業モデルを変える 第7章 海外移転で減少する国内雇用をどうするか 第8章 TPPで本当に議論すべきは何か? 第9章 欧州ソブリン危機は日本に波及するか?
Posted by
タイトルに惹かれて借りてみた。”製造業が日本に残ると海外から買う高い電力(火力・LNG)を使用することにより競争力が落ち、環境にも悪影響を及ぼす”と言う、モノの見方は興味深かった。また、TPPに関して、どこの国との取引が多いかで考えるという見方も参考になった。改めて、物事は多角的...
タイトルに惹かれて借りてみた。”製造業が日本に残ると海外から買う高い電力(火力・LNG)を使用することにより競争力が落ち、環境にも悪影響を及ぼす”と言う、モノの見方は興味深かった。また、TPPに関して、どこの国との取引が多いかで考えるという見方も参考になった。改めて、物事は多角的にみないと本質が理解できないことを考えさせられた。
Posted by
製造業に依存した産業構造こそが問題で、金融政策では問題解決できないといった主張。 経済のグローバル化などと併せて考えると、とても納得のいく内容だった。個人的な意見としても、日本は製造業だのみから脱却すべきだと思う。為替レートばかりを気にして、一喜一憂するような経済は健全じゃない...
製造業に依存した産業構造こそが問題で、金融政策では問題解決できないといった主張。 経済のグローバル化などと併せて考えると、とても納得のいく内容だった。個人的な意見としても、日本は製造業だのみから脱却すべきだと思う。為替レートばかりを気にして、一喜一憂するような経済は健全じゃないと思うんだが。
Posted by
データの使い方が勉強になった。 製造業が儲からなくなるっていうのは、感覚としてあってるかな。だって、物が溢れすぎてるもん。
Posted by
週刊ダイヤモンド、東洋経済のコラムを読んで著者のファンになった。 おもしろい。 量的金融緩和が今の日本の正しい経済政策と考えている人は、読んでみると違った視点が得られると思う。 と同時にこの本を読んで次の自民党政権の経済政策に不安を感じた。 経済政策を行うにあたってはもっとひろ...
週刊ダイヤモンド、東洋経済のコラムを読んで著者のファンになった。 おもしろい。 量的金融緩和が今の日本の正しい経済政策と考えている人は、読んでみると違った視点が得られると思う。 と同時にこの本を読んで次の自民党政権の経済政策に不安を感じた。 経済政策を行うにあたってはもっとひろく専門家の意見を聞いてほしい。 「製造業優先の経済政策が日本を滅ぼす」とか「製造業中心の産業構造が日本を滅ぼす」というのがタイトルとしては妥当だろう。 個人的に最も興味深かったのは、TPPについての件。 TPPを仲良し通商クラブ(時代遅れの経済協定)と断じ、 日本、米国、中国、EU(ドイツ)の関係から、TTPは日本(特に製造業)に利のない経済協定との意見はさすがと思わされた。
Posted by
日本経済の復活を図るために今までの成功法則から脱皮して新しい道を選ばなければならないという主張が興味深かった。円高や国債などの現状に関しての鋭い分析と未来への方向性に関しては共感したが、具体的な提案がなく、問題の診断に止まってしまったのは残念に思う。やはり、連載記事を本にまとめた...
日本経済の復活を図るために今までの成功法則から脱皮して新しい道を選ばなければならないという主張が興味深かった。円高や国債などの現状に関しての鋭い分析と未来への方向性に関しては共感したが、具体的な提案がなく、問題の診断に止まってしまったのは残念に思う。やはり、連載記事を本にまとめたものの限界が鮮明なのだ。挑発的なタイトルを付けたならば相応する責任を果たさなければいけないと思う。
Posted by
今の体制のまま製造業に依存していては行き詰まるという内容。必ずしも製造業が悪ではない。タイトルが正しく無い。狙って付けたのだろうか
Posted by
震災後に輸出が大きく落ち込んだのは自動車。 電子製品の輸出が減ったのは、国際市場でアジアNIESに押されただけでなく、日本企業が積極的に生産を海外に依存するようになったから。 日本が目指すべきは、海洋国家。そのモデルはイギリス。イギリスは今ではEUに入っているが、長らくEECやE...
震災後に輸出が大きく落ち込んだのは自動車。 電子製品の輸出が減ったのは、国際市場でアジアNIESに押されただけでなく、日本企業が積極的に生産を海外に依存するようになったから。 日本が目指すべきは、海洋国家。そのモデルはイギリス。イギリスは今ではEUに入っているが、長らくEECやECとは離れた立場を維持した。ユーロは導入していない。そのためユーロの混乱に巻き込まれていないで済んでいる。世界のどの国とも等しく付き合うことが海に囲まれた国家の歩むべき道である。
Posted by
野口さんは、一橋大学時代から信頼してよく本を読んでいる。安心感ある。アマゾンのレビューで星一つだったのでそんなに評価低いのかなとおもったが、そんなことなかった。あえていうと、タイトルが過激だったかな。 (1)日本の財界が製造業が中心で輸出しにくいから円高是正を図るが、この流れ...
野口さんは、一橋大学時代から信頼してよく本を読んでいる。安心感ある。アマゾンのレビューで星一つだったのでそんなに評価低いのかなとおもったが、そんなことなかった。あえていうと、タイトルが過激だったかな。 (1)日本の財界が製造業が中心で輸出しにくいから円高是正を図るが、この流れは市場で決まって政策的に左右できない。貿易赤字国で、特に、火力発電の原料輸入で苦労している今は、ありがたいと思った方がいい。 (2)製造業もどんどん実は海外に展開している。浜松を担当している銀行員の弟が工場ががらがらだといっていた。実は、円高を避け、また、低賃金を求めて、アジア各国に展開している。その国でもうけてもらえばいい。 (3)若者は、製造業のようなトップの頭の固い企業などに就職せず、手に能力をもって起業しよう。世界一の技術をもてば、世界中から人が集まってくる。そういう夢をもってほしいな。 製造業が日本を滅ぼすではなくて、製造業の日本立地を無理に補助金でやったりしていると、日本が滅びるという意味です。別に製造業を責めているわけではないが、政治力を使って、エコポイントとかやて需要の前倒しで自分の足を食うのはやめてほしい。もっと大切なことに税金は使って欲しい。
Posted by
- 1
- 2