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おとぎ話の忘れ物 の商品レビュー

3.6

38件のお客様レビュー

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2013/09/25

小川洋子のおとぎ話と樋上公美子の絵によるコラボレーション。この本の成り立ちは、絵が先にあって、それに小川洋子が文章を付けたものであるようだ。そのせいばかりではないが、ここでは明らかに絵が主役だ。樋上公美子の絵は、いずれもエロティックで色鮮やかな画面に、ほんの少しシュルレアリスムの...

小川洋子のおとぎ話と樋上公美子の絵によるコラボレーション。この本の成り立ちは、絵が先にあって、それに小川洋子が文章を付けたものであるようだ。そのせいばかりではないが、ここでは明らかに絵が主役だ。樋上公美子の絵は、いずれもエロティックで色鮮やかな画面に、ほんの少しシュルレアリスムのタッチをきかせたもの。小川洋子のおとぎ話は残念ながら、いつもの何かわからないような恐怖感がない。最後の白鳥の物語は出典が不明だが、他は「赤ずきん」などの、いずれもよく知られた童話。どうやら彼女の本領は翻案では発揮されないようだ。

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2013/06/22

樋上公実子さんのイラストがとても官能的で美しい。特に赤色系がショッキングなほど悩ましい。 小川さんの物語は、そのイラストをモチーフに創作したとのこと。世界観を失わず、見事なコラボレーションでした。

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2013/03/24

おとぎ話と共に添えられた数々の絵。可愛らしい女の子の絵だけれど、とても官能的。キャンディーにまつわる話から始まるが、甘くて美味しいキャンディーを舐めている間に、気がついたら思いも寄らないことが起こっていそうな、そんな怖さも感じさせる本。

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2012/12/30

おとぎ話をモチーフにした話。おとぎ話の中に潜む残虐な感じがさらりとかかれていて、使われている絵とものすごくよくマッチしていて素敵でした。

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2012/11/20

樋上久美子さんの絵を元に小川洋子さんが物語を添える。絵は童話的なのにエロティック。物語は毒がある。でも、童話には残酷がつきもの。

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2012/09/21

衝撃!「めでたしめでたし後」を書いた短編で子供の時、頭打されたが、童話をひねったこの作品は、その次くらいに秀逸。視点、言葉の使い方が妙。全話がちょっと暗めなのが残念。表紙絵の全景が本編に挿入されているが、こちらも一見価値あり!

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2012/08/21

誰もが知っている、「赤ずきんちゃん」や「人魚姫」、「不思議の国のアリス」「白鳥の湖」といったおとぎ話がモチーフになった樋上久実子さんの絵に、小川洋子さんがお話を付けたとのこと。 小川さんの書いた物語はどれもとても残酷で、ブラック。樋上さんの絵がエロティックだったので、お話も、例え...

誰もが知っている、「赤ずきんちゃん」や「人魚姫」、「不思議の国のアリス」「白鳥の湖」といったおとぎ話がモチーフになった樋上久実子さんの絵に、小川洋子さんがお話を付けたとのこと。 小川さんの書いた物語はどれもとても残酷で、ブラック。樋上さんの絵がエロティックだったので、お話も、例えば、赤ずきんちゃんに象徴される処女と狼に象徴される男との恋愛…という感じになるのかと思いきや、思ってもみなかった方向からボールが飛んできたかのような、私自身が絵から受けるイメージとは全く異なるお話を創作されていて、意表を突かれたし、面白かった。流石に小川さんは一筋縄ではいかないなと思った。

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2012/08/05

なんてことない話、ヤマなしオチなしイミなし。 だけども「おとぎ話の忘れ物」の話に登場する、 いくつかの本たちが本当に実在するもののようで、その実在しない本のページをめくるためこの「おとぎ話の忘れ物」という本のページをめくる。それがやめられない。雲をつかむような、痕跡のない犯人を...

なんてことない話、ヤマなしオチなしイミなし。 だけども「おとぎ話の忘れ物」の話に登場する、 いくつかの本たちが本当に実在するもののようで、その実在しない本のページをめくるためこの「おとぎ話の忘れ物」という本のページをめくる。それがやめられない。雲をつかむような、痕跡のない犯人を追い求めるような探偵にでもなった気分が面白い。 物語の内容はリアリティのかけらもない支離滅裂なもので、それがらくがきのように書き捨てられた誰かの書いた文書という設定にマッチしていて、いやに納得しちゃうところがある。 「おとぎ話の忘れ物」の中の図書室の本を読む、というコンセプトにとことんストイックで、そこに面白さを見いだせればきっと魅力的な本。

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2012/06/21

最近ハマッてる小川さんですが、 コレは想像してたのとちょっと違うかったカナ。 もっと童話に沿ってるのかと思ったら 全然違うかった(^皿^;) キャンディ屋の奥にある 『忘れ物図書館』っていぅ設定はステキw 4つの作品からなる短編ですが 個人的には『ずきん倶楽部』と『人魚宝石...

最近ハマッてる小川さんですが、 コレは想像してたのとちょっと違うかったカナ。 もっと童話に沿ってるのかと思ったら 全然違うかった(^皿^;) キャンディ屋の奥にある 『忘れ物図書館』っていぅ設定はステキw 4つの作品からなる短編ですが 個人的には『ずきん倶楽部』と『人魚宝石職人』が好き。

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2012/07/09

 各地の忘れ物保管庫から集めた「忘れ物おとぎ話」の図書館という設定が面白い。  そしてほの暗くてちょっと不気味なお話を書くのが上手な作者の作品と、中に散りばめられたイラストがとっても合っていて美しい本だな〜。  文庫版・大人の絵本。

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