コミュニケーションは、要らない の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
押井守といえば、攻殻機動隊など古いアニメ好きとしては気になる。アニメ監督が社会評論を書くなどあまり感心しないのだが、つい読んでしまった。 標題の意味は ネット上の馴れ合いや盛り上がりなど本当のコミュニケーションとは言えない。感情の垂れ流しでうねりとなる共感やそこから生まれる絆などは気分だけのものである。自分の頭でロジカルに考えろ。覚悟を持て。 そんなところだろうか。 いつもどおりの言説で、特に新しいことは何もないのだが、安心した。何が正しいとか何をすべきとか押井は語っていない。 団塊の末尾につく者らしく、反逆児的な論調でうるさいオヤジといった感じ。 それでいいのだ。 クリエイターが政治的な行動を煽るなどお門違いでうさんくさいと私は思っている。 これを読んだ人が刺激を受け、まわりに流されず何かを考えようとしたならば、本書の試みは大成功なのだろう。 個人的には、目新しさはなかったので星3つ。初めてこういうものに触れる人には、もっと値打ちが上がるかもしれない。 ただし、本来は伝えたいことは作品上でやってほしい、本なんか書いてる場合か。とも思うのである。
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押井守流のコミュニケーション、言語空間・言論空間を語っている一冊。 東日本大震災の1年後に出版され、 第一声に震災での原発について語るところから始まる。 と言っても、これが重要でもメインでもないので、 この話に感化している人は読解力が無いと言わざるを得ないでしょう。 原発事故は...
押井守流のコミュニケーション、言語空間・言論空間を語っている一冊。 東日本大震災の1年後に出版され、 第一声に震災での原発について語るところから始まる。 と言っても、これが重要でもメインでもないので、 この話に感化している人は読解力が無いと言わざるを得ないでしょう。 原発事故は一例として、コミュニケーションに対する意義を説いている。 内容が、2012年のことなので、2020年以降のコロナ禍を経てのネット社会や生活保護に対しての考えが変わっていることを期待したい。 気になったのは、2008年のリーマンショックのことは、 記憶にないのだろうか・・・って、そんなことを言っても仕方ないのかな。
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日本には必要のないコミュニケーションが溢れている。逆にSNSにより必要なコミュニケーションが失われていくのか。
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何かを全否定、自分は否定される側、完全開き直り、という展開が何度かあったので、読んでて混乱した。一貫性に乏しい。
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原発問題を中心に、コミュニケーションとは何かを問う一冊。著者と似た意見を持っていたとしても、通常は周囲の反感を買わないよう、あえて口にしないことをズバッと書いています。自分なりにタイトルの意味をまとめると、「立場を明確にして物事の本質を問わなければいけない場で、現状維持の空気を読...
原発問題を中心に、コミュニケーションとは何かを問う一冊。著者と似た意見を持っていたとしても、通常は周囲の反感を買わないよう、あえて口にしないことをズバッと書いています。自分なりにタイトルの意味をまとめると、「立場を明確にして物事の本質を問わなければいけない場で、現状維持の空気を読んだコミュニケーションばかりだと、本質から外れてなんの解決にもならない。そんなコミュニケーションは要らない」です。
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口を開けば出てくる宮さん(宮崎駿氏)の暴言。どれだけ好きなんだよと突っ込みながら読んでいた。本文は微妙な内容も多いが、日本人は論理的思考で物を考えるのが苦手なのは、日本語の文法構造がロジカルでないため、お互いにニュアンスを汲み取って語らないので言論にならないという論法は面白かった...
口を開けば出てくる宮さん(宮崎駿氏)の暴言。どれだけ好きなんだよと突っ込みながら読んでいた。本文は微妙な内容も多いが、日本人は論理的思考で物を考えるのが苦手なのは、日本語の文法構造がロジカルでないため、お互いにニュアンスを汲み取って語らないので言論にならないという論法は面白かった。日本語がロジカルでないから論理的思考が苦手なのか、論理的思考が苦手だから曖昧な言語になっていったのか興味深い。
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なんともまあうるさいオヤジの繰り言。 現場で説得する屁理屈が仕事だとか。 この人の現場では働きたくないなあ。
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【ノート】 ・3.11の震災を切り口に広げられていく、押井さんの、この国におけるコミュニケーションのいびつさについてのロジック。 ・「ひとまず信じない」=判断を留保して自分の頭で考える、知識の問題ではなくて覚悟の問題。 ・原発についての宮崎駿批判は歯に衣着せず痛烈。こう言われ...
【ノート】 ・3.11の震災を切り口に広げられていく、押井さんの、この国におけるコミュニケーションのいびつさについてのロジック。 ・「ひとまず信じない」=判断を留保して自分の頭で考える、知識の問題ではなくて覚悟の問題。 ・原発についての宮崎駿批判は歯に衣着せず痛烈。こう言われてしまうと「え、宮崎駿って、そうなの?」と思ってしまいがちだが、そこで「ひとまず信じない」ことこそが大事なんだ。太平洋戦争時の海軍批判もそう。 ・「軍事オタク」でもある押井さんが、国を考える時に軍事のことが必須にならない今の状況はおかしいと言っているが、これは佐藤優さんとも共通。 ・彼の他の著作でも述べられている、映画を作るときのプロセスが実は面白かった。 第1章 コミュニケーションのできない日本人 ツィッターはコミュニケーションの役に立ったのか? コミュニケーションとは何か? 言語空間と言論空間 感情移入に意味はない 福島という地のもつ歴史 インターネットは言論には向いていない なぜ、他人とつきあうのか? 第2章 僕は原発推進派である 原発問題のすべての根源 原爆と原発はセットである(これは佐藤優さんにしろ手嶋さんにしろ同じことを言ってる) 嘘をつくということ(これは加藤典洋さんなんかに通じるのでは?) スタジオジブリが出した横断幕(痛烈な宮崎駿批判。これだけ読めばなるほどと思うが、宮崎さん側にも主張はあるのだろう) ディズニーと読売新聞と原子力政策 あえて原発推進派になるということ(「国防」ということを、でも大っぴらには言えないでしょ?) 国防なき国の悲劇 第3章 曖昧な言葉が生む無責任な世界 順番にものを考えるということ 「みなまで言うな」という日本人の美学 書き言葉の衰退と言語能力の低下 言文一致運動と言語の特殊化 本になっていないものは信用しない 知識と教養は違う 文章を引用するということ アニメの現場と福島原発問題 第4章 日本はまだ近代国家ではない 戦争を止める言葉を持たなかった日本 属国であるということ 「こうなったらいいなあ」だけで生きてきた日本人 日本は核武装するなと言われていたわけではない(これはホント?だとしたら、日本はアメリカにとって狡猾な印象を与えても仕方がないけど) 日本人という根拠はどこにある?(「言葉」と断言) 日本にオリジナルはない(オリジナルの定義にもよるけど。正剛さんの「日本という方法」読まなきゃ) 第5章 終わりなき日常は終わらない 危機感なき人々 かりそめのナショナリズムと見えないブレーカー(メタルギアのらりるれろ?) オヤジギャグが象徴するもの 未熟なドラマの先にあるもの 人を説得するということ 終わらない日常は終わったのか? 山田正紀と大江健三郎(具体的に何を指している?) 震災後の世界にファンタジーは無効なのか? 第6章 自分の頭で考える−本質論の時代 あらかじめ失われた暴動 今こそ、本質論を言ってる場合なのである 真善美の起源(これを出してきたのは、ちょっと我田引水と感じた) ネットワークデモクラシーなどない 不謹慎という罠を超えて 被災地へ行くということ 結果を見届けるということ 「ひとまず信じない」という選択
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日本の対フランス貿易額で2番目に多いのはこの使用済み燃料であるプルトニウムの再処理費用 情緒というのは正常な思考を麻痺させる 海上自衛隊で一番足りないのは輸送艦。 輸送艦が足りないから民間の輸送機能を使うしかない 日本人は、個々の問題よりも共同性を重視する。共同性を重視する...
日本の対フランス貿易額で2番目に多いのはこの使用済み燃料であるプルトニウムの再処理費用 情緒というのは正常な思考を麻痺させる 海上自衛隊で一番足りないのは輸送艦。 輸送艦が足りないから民間の輸送機能を使うしかない 日本人は、個々の問題よりも共同性を重視する。共同性を重視するために、目先の問題だけを次々に回避していく 日本は小さな島国で逃げ場がないから、中国やロシアのようなあからさまな嘘をつく文化にはならなかった。しかし、まわりに同調するという嘘をついた 軍隊でいちばん重要なのは優先順位だ。順番なのだ。 知識をいくらつめこんでも知識人になるだけで、知識人でも大馬鹿はいくらでもいる ばかにならないことをもって、教養人と呼ぶ。それはいいかえるなら、まっとうな価値観を持つということだ どんな知識や情報を得ようともそのことによって振り回されたりしない、それが価値観をもつということだ 順番にものを考えられないということの他に、日本人の伝統がもうひとつある。危機感のなさだ 大和やゼロ戦などの存在を含めて日本では人気の高い海軍だが、実際は初戦を除けば負けっぱなしだった。陸軍のほうが最後まで善戦していたのだ。貧弱な装備と少ない兵隊で4年間も戦っていた。参謀は馬鹿だったけれども、技術は先進的で兵士は優秀だった
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コミュニケーションは本来自分と相手は分かり合えていないのを前提に行われる。日本語は「みなまで言うな」だから論理が弱く議論が成り立たない
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