居心地の悪い部屋 の商品レビュー
サラサラっと不思議な世界へ。異世界へ行ける小説って読むのが難解だったりそこに馴染むまでに時間がかかったりすのだけれど、サラっとあちらの世界へ行ってスっと今までと違う世界に戻れる。素晴らしい
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はー、よくもこんなにいやぁな感じが残る小説を集めたもんだ。 訳もいいから、翻訳の読みにくさは全く感じなかった。 『変愛小説集』と同じく、内容のレベルの高さ、それを集める岸本さんのセンスに脱帽。 個人的には「チャメトラ」「来訪者」「ささやき」「潜水夫」が特に良かった。 「ささやき」...
はー、よくもこんなにいやぁな感じが残る小説を集めたもんだ。 訳もいいから、翻訳の読みにくさは全く感じなかった。 『変愛小説集』と同じく、内容のレベルの高さ、それを集める岸本さんのセンスに脱帽。 個人的には「チャメトラ」「来訪者」「ささやき」「潜水夫」が特に良かった。 「ささやき」はホントに怖くて、子供に読み聞かせしました。(いや、しない方がいいとは思ったけど、あまりに良かったので) バドニッツは『空中スキップ』があるけど、ヴクサビッチもぜひ一冊まとめて読んでみたい。
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編訳者あとがきに書かれているとおり、まさに不安で途方に暮れ落ち着かず居心地が悪い気分になった。悪過ぎて思わず(良い意味で)笑える作品も。 作者達の妄想力に圧倒され、私の拙い妄想力も少しだけ広がり少しだけ深まったような気がする。 「あざ」は別格レベルで良かったが、他に「へべはジャリ...
編訳者あとがきに書かれているとおり、まさに不安で途方に暮れ落ち着かず居心地が悪い気分になった。悪過ぎて思わず(良い意味で)笑える作品も。 作者達の妄想力に圧倒され、私の拙い妄想力も少しだけ広がり少しだけ深まったような気がする。 「あざ」は別格レベルで良かったが、他に「へべはジャリを殺す」、「チャメトラ」、「どう眠った?」、「分身」、「ケーキ」も特に良かった。 他の作品も面白く、はずれがないアンソロジーであった。
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「うっすら不安になる話が好き」と訳者の岸本佐知子さん。うっすらどころじゃない。背筋に水一滴。幽霊の辻。 ブライアン・エヴンソンの「へべはジャリを殺す」は端からおかしい。最初の一文が「ジャリのまぶたを縫い合わさせてしまうと、へべはそこから先どうしたらいいかわからなくなった。」うっ...
「うっすら不安になる話が好き」と訳者の岸本佐知子さん。うっすらどころじゃない。背筋に水一滴。幽霊の辻。 ブライアン・エヴンソンの「へべはジャリを殺す」は端からおかしい。最初の一文が「ジャリのまぶたを縫い合わさせてしまうと、へべはそこから先どうしたらいいかわからなくなった。」うっすらどころじゃない。 ジュデイ・バドニッツの「来訪者」も迫ってくる不安、いや、迫ってこない不安か。現実に起こりやすいこの類の不安をわたしは全力で避ける毎日を過ごしている気がする。でも起こるとかきは起こるのだ。 ポール・グレノンの「どう眠った?」はなかなか好きな話だった。価値観がいまいちわからないけど。 レイ・ヴクサヴィッチの「ささやき」は怖いね。こういうことは確認しては行けないんだよ。繋がってしまうから、どこかと。 あぁ、居心地の悪い部屋だ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
短編の不思議系ホラー集。 【あざ】が一番怖かった。 かつて同級生だった、手のひらに紋章のようなふしぎなあざを持つ、美しく不思議な雰囲気の少女。 旅行先のつまらない古城ツアーからはずれ、隠し牢屋のような暗い部屋の中の痩せこけた人の手のひらに、彼女と同じアザを見つけた…。
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外国人作家の短編集。訳者曰く「うっすら不安な気持ちになる小説」ばかりを集めてあり、私はジュディ・バドニッツ『来訪者』とかルイス・ロビンソン『潜水夫』みたいな、ジワジワと状況が悪化していく話が好き。
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ぶっとんだ話を読みたい衝動にかられたときに...。 岸本佐知子さんの翻訳だからオモシロイんだと大いに感じるアメリカの短編集。(セレクトも岸本さんによるもの) 気になったのは、「へべはジャリを殺す」、「あざ」、「どう眠った?」、「ささやき」。 どれも不気味、痛い、怖い、現実的にあり...
ぶっとんだ話を読みたい衝動にかられたときに...。 岸本佐知子さんの翻訳だからオモシロイんだと大いに感じるアメリカの短編集。(セレクトも岸本さんによるもの) 気になったのは、「へべはジャリを殺す」、「あざ」、「どう眠った?」、「ささやき」。 どれも不気味、痛い、怖い、現実的にありそうでない話ばかり。 そんな退廃的な中に美しさがあったり、笑える箇所があったり。 不思議な魅力がある。 こういう短編集、たまに欲しいな!
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なんとも例えようのない読後感。 身の置きどころがない、と言えば近いか。 作品を読めば、タイトルの秀逸さにあらためて感心してしまう。
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なんとなく状況がわからない…終わり方も明確でない…そんな、「居心地の悪い」海外の小説を集めた一冊です。 試みが面白く、そして内容を反映したような居心地の悪い装丁の遊び心にクスリとさせられます。
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岸本女史が、自分のお気に入りの「居心地の悪い」小説を選出し「野性時代」に連載した翻訳をまとめたものだそうだ。 都甲氏の「21世紀の世界文学~」でも紹介された作家の作品がいくつか掲載されていたこともあり、読んでみた。 タイトル通り、読んでいて気分良くすっきりするようなお話は一つも...
岸本女史が、自分のお気に入りの「居心地の悪い」小説を選出し「野性時代」に連載した翻訳をまとめたものだそうだ。 都甲氏の「21世紀の世界文学~」でも紹介された作家の作品がいくつか掲載されていたこともあり、読んでみた。 タイトル通り、読んでいて気分良くすっきりするようなお話は一つもない。 私の理解を超えた「???」な作品も、また結構エグい感じの作品もあり、万人受けする本ではなさそう。 バドニッツの「来訪者」とルイス・ロビンソンの「潜水夫」、レイ・ヴクサヴィッチの「ささやき」がよかったかな。本作の中では、読みやすい3作だったと思う。 ところで、あとがきで岸本氏が明かしてくれたが、「分身」のリッキー・デュコーネイは、ドナルド・フェイゲンの大学時代の友人なのだそう。スティーリー・ダンの名曲「Rikki Don't Lose That Number」のRikkiは、デュコーネイのことらしい。へ~、ちょっとトリビア。 収録作品 「へべはジャリを殺す」ブライアン・エヴンソン 「チャメトラ」ルイス・アルベルト・ウレア 「あざ」アンナ・カヴァン 「来訪者」ジュディ・バドニッツ 「どう眠った?」ポール・グレノン 「父、まばたきもせず」ブライアン・エヴンソン 「分身」リッキー・デュコーネイ 「潜水夫」ルイス・ロビンソン 「やあ!やってるかい!」ジョイス・キャロル・オーツ 「ささやき」レイ・ヴクサヴィッチ 「ケーキ」ステイシー・レヴィーン 「喜びと哀愁の野球トリビア・クイズ」ケン・カルファス
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