利己的遺伝子から見た人間 の商品レビュー
自分のコピーを持った遺伝子は残りやすい。これは利己的な遺伝子を分かりやすく言い換えたもの。これが自然選択の単位を遺伝子とした時のイメージ。最初にDNAのコピーなどの仕組みの説明があって、ちょっとややこしいが、いろいろな事例で利己的な遺伝子が子孫に残っていくことを説明している。
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20年以上前にドーキンス博士の著作を読んだ時の衝撃はよく覚えていて、その後のお話を知りたくて読んだ。 生命の起源に関する洞察が一番おもしろい。
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残念ながら愉快と言えるような内容ではなかった。途中の生物化学的な話はほとんど読み流してしまった。ドーキンスの本は読みそびれているので、それより分かりやすいのかどうかは判断できない。言おうとしていることは分かる。コブハサミムシの母親を食べる遺伝子が生き残りやすかったということも分か...
残念ながら愉快と言えるような内容ではなかった。途中の生物化学的な話はほとんど読み流してしまった。ドーキンスの本は読みそびれているので、それより分かりやすいのかどうかは判断できない。言おうとしていることは分かる。コブハサミムシの母親を食べる遺伝子が生き残りやすかったということも分かる。「つわり」の話とか、子どもの野菜嫌いもなんとなくそうかなあと思える。ただ、母方の祖母の方が孫の面倒をよくみるとかは、文化的・後天的な背景の方が強いような気もする。それより何より、代理母の問題。自分に近い遺伝子を残すという発想からすると、代理で産んだ子どもは、姉妹の受精卵とかでない限りは、自分の遺伝子からは遠いわけで、受胎後も排除するとか、産んだ後も特に愛情がわかないとか、そういう方が利己的遺伝子にあっているように思えるのだが、どうなんだろう。まあ、人間の身体の仕組み自体が、そんな新しい医療技術についていけていないのは事実だろうが。
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本書の著者は『先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます』、『先生、〇〇が〇〇しています』の、あの鳥取環境大学の先生である。ここでの狙いは、主としてリチャード・ドーキンスの、"The Selfish Gene"の考え方を紹介しながら、具体例と共に読者にも考えてもら...
本書の著者は『先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます』、『先生、〇〇が〇〇しています』の、あの鳥取環境大学の先生である。ここでの狙いは、主としてリチャード・ドーキンスの、"The Selfish Gene"の考え方を紹介しながら、具体例と共に読者にも考えてもらおうというもの。生物学に詳しい人には、おそらくもの足りないだろうが、文系頭の私なんかには、ちょうどいい。ただ、「つわり」や、「乗り物酔い」の事例は納得はできるものの、先進国の少子化など疑問は残る。もっとも、疑問には自分で考えてもらうことが本書の趣旨。
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生物は遺伝子の乗り物で、遺伝子を残すあるいは増やすような行動をとると喜びを感じるように、プログラムされているのだという。このような観点で人間の行動を観察すると納得できるところが多々ある。読みやすく、教養と娯楽的な読み物としても、秀逸な一冊。
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いつもの コバヤシセンセ節を楽しみたい人は 第二部「利己的遺伝子説から見た人間の行動」から 読み進めていく方をおすすめします 理科的、科学的、化学的な単語に なんの痛痒もない人は 初めから お読みになることを 私自身は むろん 第二部から読んでいる方で つくづく 文系の人間だ...
いつもの コバヤシセンセ節を楽しみたい人は 第二部「利己的遺伝子説から見た人間の行動」から 読み進めていく方をおすすめします 理科的、科学的、化学的な単語に なんの痛痒もない人は 初めから お読みになることを 私自身は むろん 第二部から読んでいる方で つくづく 文系の人間だなと 痛感させられました
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ドーキンスの『利己的遺伝子』をもとに、現代の科学的な知見を追加してわかりやすく説明した書。 2部構成になっており、第1部は『利己的遺伝子(selfish gene)』の解説と、遺伝子の機能や構造を『利己的遺伝子』の考え方から解説されている。第2部は人間にみられるさまざま行動を霊と...
ドーキンスの『利己的遺伝子』をもとに、現代の科学的な知見を追加してわかりやすく説明した書。 2部構成になっており、第1部は『利己的遺伝子(selfish gene)』の解説と、遺伝子の機能や構造を『利己的遺伝子』の考え方から解説されている。第2部は人間にみられるさまざま行動を霊として『利己的遺伝子』をもとに解釈・解説が加えられている。また、エピローグには、そういった『利己的遺伝子』の理解を通して、個体としての幸福を得るための助言が書かれている。 著者のユーモアも加わり、かなりわかりやすい説明となっていて読みやすかった。 読み進めて気がついたんだけども、著者(小林朋道氏)は鳥取環境大学の教授だった。県民として何となく嬉しい。 また、著者は他にも面白そうな本を書かれている。 タイトルが・・・ 『先生、カエルが脱皮してその皮を食べています!』『先生、子リスたちがイタチを攻撃しています!』『先生、シマリスがヘビの頭をかじっています!』『先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!』などなど・・・。 ---------------- 【目次】 プロローグ なぜ、今、利己的遺伝子説なのか 第1部 利己的遺伝子説とは何か 遺伝子とは何か 生命誕生の時点の遺伝子の状態 「自分自身を複製する」=生命体? ほか 第2部 利己的遺伝子説から見た人間の行動 遺伝子は細部にわたって遺伝子自身が増えやすいような個体を作り出している 乗り物がつくられた環境の理解が大切 妊娠した女性の「つわり」 ほか エピローグ 遺伝子の戦略を利用して、個体が幸福になるためには 「幸せ感」につながる行動とは 狩猟採集時代の生活環境に適応した脳の性質を現代の生活環境にうまく合わせる 遺伝子の増殖に都合よくつくられた脳の性質を利用して幸せ感の持続につなげる ほか ----------------
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「生物の形態や生理特性、行動、心理といった形質は、その生物がもつ遺伝子のコピーが世代をとおして増えやすいような性質につくり上げられている」というリチャード・ドーキンスの利己的遺伝子説に関して、最新の研究結果(2012年3月時点)を交えてその正当性を示唆している。 文章自体読みやす...
「生物の形態や生理特性、行動、心理といった形質は、その生物がもつ遺伝子のコピーが世代をとおして増えやすいような性質につくり上げられている」というリチャード・ドーキンスの利己的遺伝子説に関して、最新の研究結果(2012年3月時点)を交えてその正当性を示唆している。 文章自体読みやすく、人間や動物の行動における具体例も面白い。 科学に対する非常に魅力的な考え方が記載されていたため、以下に長々と抜粋。 科学の研究を進めるためには、仮説が必要であり、仮説は研究を通して捨てられたり、修正されたり支持されたり、発展させられたりする。そしていずれにせよ、仮説は、完全に正しいものになることは永久にありえない。科学に可能なことは、仮説を検証することを通して、より真実に近い仮説を提示していくことだけである。”現在”において、それまでの研究の結果をより合理的に説明でき、また、今後の研究を進展させることができる仮説を提示することが科学の本質なのである。
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