殺人の歴史 の商品レビュー
殺人そのものの歴史というより、殺人と法廷、殺人と文学、殺人と映画、といったような殺人から派生する様々な事象を解説(?)した本。
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ここ数日、ニュースで尼崎事件の報道を見ない日はない。これだけの残酷極まりない事件、怖い怖いと言いながらも、詳細が気になってしまう。 テレビでの殺人報道に激怒しながらも、横には読みかけの推理小説が置かれている、なんてことはよくあることだ。やはりアクション映画を見ればスカっとした...
ここ数日、ニュースで尼崎事件の報道を見ない日はない。これだけの残酷極まりない事件、怖い怖いと言いながらも、詳細が気になってしまう。 テレビでの殺人報道に激怒しながらも、横には読みかけの推理小説が置かれている、なんてことはよくあることだ。やはりアクション映画を見ればスカっとした気分になるし、戦闘の無いRPGでは味もそっけもない。殺人は、私達にとっておぞましいものであると同時に、好奇心の対象でもあるのだ。 この本には殺人鬼(殆ど西欧人)の名前がたくさん出てくる。殺人に纏わる絵画や写真も豊富である。しかし、単に数々の殺人事件を羅列しているだけではない。殺人事件に対し、その報道のされかたや、文学、映画などに与えた影響など、様々な角度から焦点を当てている。 なぜ我々は殺人にある種の魅力を感じてしまうのか。イギリスの哲学者であるエドマンド・バークはこんなことを言ったそうだ。 「他人の不幸と悲しみは、われわれに喜びをもたらす。しかも、その喜びは強烈である」
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