運命の日(下) の商品レビュー
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(上巻より) 殺人を犯してしまい逃げてきた黒人男性を 脅した悪徳警官が事故に見せかけて殺されたのが、 事件らしいといえば、そうなのかもしれない。 妻子のもとに戻れて良かった。 スペイン風邪と思しき疫病がボストンの町を襲うが、 マスクをすることは男らしさを損なうことと 考えられていたことがわかる場面が面白かった。
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実際にあった事がベースにあると考えると胸が詰まるような迫力があった。 三部作らしい。次作も読まなくちゃ。
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1919年のボストン市警ストライキを描いた作品。 この事件は知らなかったが、その後の状況を考えるとかなり重要な事件だったことがよく分かる。 歴史小説だが、やはりアメリカらしく、家族のあり方がメインテーマだ。白人のダニー、黒人のルーサ、各々が家族とは何か?について考え、過酷な状況を...
1919年のボストン市警ストライキを描いた作品。 この事件は知らなかったが、その後の状況を考えるとかなり重要な事件だったことがよく分かる。 歴史小説だが、やはりアメリカらしく、家族のあり方がメインテーマだ。白人のダニー、黒人のルーサ、各々が家族とは何か?について考え、過酷な状況を克服していく。 また、同時代にボストン・レッドソックスで活躍したベーブ・ルースがニューヨーク・ヤンキースに移籍するまでの姿が、主人公の状況と重ね合わせる様に描かれる。 初め、どう絡むのかと思ったら、最後まで話の筋には関係なく、ボストンに強い思い入れもない自分には、余計な感じがした。
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1900年代のアメリカボストンストライキの背景がよく分かり、勉強になる。どの国も資本主義と共産主義の狭間を揺れていた。
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ちょっと長いなーと思ったりもしたけれど、読みごたえは十分でおもしろかった。 1920、30年代くらいのアメリカが舞台で、人種問題、労働組合、ストライキ、暴動などが描かれていて、わたしはそのあたりの知識にまったくうといんだけれど、そういう歴史を背景に、家族や恋愛が描かれていたのでお...
ちょっと長いなーと思ったりもしたけれど、読みごたえは十分でおもしろかった。 1920、30年代くらいのアメリカが舞台で、人種問題、労働組合、ストライキ、暴動などが描かれていて、わたしはそのあたりの知識にまったくうといんだけれど、そういう歴史を背景に、家族や恋愛が描かれていたのでおもしろく読めた。家族や恋愛の部分にとくにぐっと引き込まれて。デニス・ルヘインってすごくロマンティックだなーと思う。
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ベーブ・ルースやボストン警察のストライキなど、史実や実在の登場人物も絡めながら、あの時代の空気、音、匂いそして哲学や世間を想像しながら楽しむ大河ドラマ。 個性豊かな人物がたくさん登場するけれど、その多くはわりとありがちな、だいたい途中から理解できてしまうようなタイプが多くて、ひねりの効いたクセのある人物が出てくる本が好きな私としては、ちょっと大味に感じた。なので☆一つマイナス。 でも、わかりやすいし、いろいろ考えさせられた。
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デニス・ルヘインのノンシリーズ。上下巻のかなりな長編だ。 お話はボストンに済むアイルランドからの移民であるコグリン一家を軸に、黒人ルーサーの話と時折ベーブ・ルースのエピソードをはさみながら進んでいく。 ルヘインのノンシリーズ長編となると、どうしても『ミスティック・リバー』の...
デニス・ルヘインのノンシリーズ。上下巻のかなりな長編だ。 お話はボストンに済むアイルランドからの移民であるコグリン一家を軸に、黒人ルーサーの話と時折ベーブ・ルースのエピソードをはさみながら進んでいく。 ルヘインのノンシリーズ長編となると、どうしても『ミスティック・リバー』のようなストーリーを期待してしまう。ただ、本作品は少し違うようだ。もちろん、『ミスティック・リバー』で見せたような家族・友情の物語もそこかしこに見られるのだけれど、本作品はどちらかというと「歴史」に焦点をおいた作品のように思える。時代は20世紀初頭、第一次世界大戦から世界恐慌の手前頃のアメリカが舞台になっている。女性や黒人にはまだ権利が与えられていないこの時代、アメリカに起きる様々な事件が描かれている。 あまりその時代のアメリカに詳しくないのだけれど、知っていればもっと楽しめたのかもしれない。ただ、物語として描かれる社会の様子などはとても臨場感があり、興味深く読める。登場する人物の造形もさすがに見事。
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