1,800円以上の注文で送料無料

あれから の商品レビュー

4.1

13件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/05/22

俵万智さんの歌集ですね。  東日本大震災のから避難をした沖縄での思いを短歌に詠まれています。  幼い子供を抱えて、住むことが出来なくなって、支えてくれる友人のもとに、避難を余儀無くされた想いが込められています。  何色にもなれる未来を願う朝    白いガーベラ君に手渡す  空...

俵万智さんの歌集ですね。  東日本大震災のから避難をした沖縄での思いを短歌に詠まれています。  幼い子供を抱えて、住むことが出来なくなって、支えてくれる友人のもとに、避難を余儀無くされた想いが込められています。  何色にもなれる未来を願う朝    白いガーベラ君に手渡す  空腹を 訴える子と 手をつなぐ    百円あれど おにぎりあらず  ゆきずりの 人に貰いし ゆでたまご    子よ忘れるな そのゆでたまご  ありふれた心が後ろめたくなる    花をきれいと思うことさえ  震災の映像見れば指しゃぶり    いよよ激しき七つの心  子を連れて西へ西へと逃げてゆく    愚かな母と言うならば言え  世話になる人に頭を深々と    下げる七歳板につきたり  島に来てひと月たてば男の子    アカショウビンの声聞きわける  子は眠るカンムリワシを見たことを    今日一日の勲章として  子を守る 小さき虫の 親あれば    今の私は これだと思う  旅人の 目のあるうちに 見ておかん    朝ごと変わる 海の青あお  今のおまえを とっておきたい    海からの風を 卵のように丸めて  ダンボールから衣装ケースに移すとき    「定住」という言葉を思う  沖縄のヒーロー 琉神マブヤーは    敵を倒さず 「許す」と言えり  この短歌集には心の康まる絵が添えられています。 作者は山中桃子さんです。俵万智さんの短歌を包み込むようにやさしく彩りを添えられています。  俵万智さんは、この歌集で気持ちの整理を願われています。母としての心情が痛いばかりに感じられますね。子供さんが元気になっていく姿もみられ、未来に向かって進まれる思いがしました。     

Posted byブクログ

2015/09/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

まだ恋も知らぬ我が子と思うとき「直ちには」とは意味なき言葉 子を連れて西へ西へと逃げてゆく愚かな母と言うならば言え 子どもと過ごした東日本大震災後の10か月を詠んだ短歌集。 どれが正しいとは言えない。 どれがいけないとも言えない。 せつないです。

Posted byブクログ

2013/11/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

友達が貸してくれた。『架空列車』に続き、震災を思いだす、詩集。 こどもの明るい様子に助けられたことが伝わってくる。

Posted byブクログ

2013/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

震災1年後に出版され、ネット上でも話題になっていた歌を含む短歌集 3.11当時仙台在住だった彼女は一人息子を連れて結局石垣に移住した 震災後家族と仙台に引っ越してきた私とは真逆の決断 「今」「ここで」「私は」子供たちのために何ができるだろう??? 色々考えると★いくつとは言えなくて…敢えて…「評価しない」

Posted byブクログ

2012/07/22

宮城に住んでいた俵さんが震災後、沖縄に行き、住む中で思った短歌をつづった一冊。 昨日の授業で、放射線について言っていた。60歳を超える先生は問題ないけれど、まだこれから子どもを産む世代、もちろんその子どもも、放射線がDNAを傷つけるんだそうです。 それが自分の産む子供に伝わってい...

宮城に住んでいた俵さんが震災後、沖縄に行き、住む中で思った短歌をつづった一冊。 昨日の授業で、放射線について言っていた。60歳を超える先生は問題ないけれど、まだこれから子どもを産む世代、もちろんその子どもも、放射線がDNAを傷つけるんだそうです。 それが自分の産む子供に伝わっていく。震災によって守らなければいけないものがあった人たちは決断をしなければいけないことがたくさんあって、より強くなっていったのではないかなと思った。

Posted byブクログ

2012/07/08

「俵万智3・11短歌集」という本が目に入ったので、 早速借りて読むことに。「3.11」、この数字が目についたら、 私はもう見過ごすことが出来ない。 あの日から1年と4カ月が過ぎようとしている。 たったそれだけしか、もしくは、もうそんなに、 と、人の思いは様々だろう。 「風化」...

「俵万智3・11短歌集」という本が目に入ったので、 早速借りて読むことに。「3.11」、この数字が目についたら、 私はもう見過ごすことが出来ない。 あの日から1年と4カ月が過ぎようとしている。 たったそれだけしか、もしくは、もうそんなに、 と、人の思いは様々だろう。 「風化」、これが人の世界の自然なありようだけれど、 けれど、そんなありように、やっぱり逆らいながら、 思いをずっと一緒に・・、と思う自分がある。 印象に残った短歌。 「電信柱抜けそうなほど揺れていた」  震度7とはそういうことか  ゆきずりの  人に貰いし   ゆでたまご  子よ忘れるな   そのゆでたまご  仙台に電話をすればそこにある風呂なし食料なしの生活     

Posted byブクログ

2012/07/01

【まだ恋も知らぬ我が子と思うとき「直ちには」とは意味なき言葉】 俵万智といえば、『サラダ記念日』と『チョコレート革命』がむかし実家にあって(おそらく母が買った本)、読んだ記憶がかすかにある。20代の前半でベストセラーをたたきだした万智ちゃんも、もう50だ。そして、シングルで子ど...

【まだ恋も知らぬ我が子と思うとき「直ちには」とは意味なき言葉】 俵万智といえば、『サラダ記念日』と『チョコレート革命』がむかし実家にあって(おそらく母が買った本)、読んだ記憶がかすかにある。20代の前半でベストセラーをたたきだした万智ちゃんも、もう50だ。そして、シングルで子どもを育てる母になっていた。 日経夕刊のコラム「プロムナード」で、今年の上半期には週に一度、石垣島で暮らす日々のことを書いていた。それを読んで初めて、仙台で暮らしていた俵万智が、地震と原発がおさまるまでと小学生の子どもをつれて西へ向かい、いろいろな縁もあって石垣島に暮らすことになったと知った。 そのコラムでも引かれていた歌をふくめ、震災から数ヶ月のあいだの歌がまとめられ、一年目の3月11日に出された。 【係員の入力ミスか「日本は終了しました」とある掲示板】 (6/24了)

Posted byブクログ

2012/07/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

俵さんのように、どこででも出来る仕事で、お金にも余裕があるのなら 子どもを少しでも不安のない場所で育てることもできるのだ。 その嫉妬から、3.11の後バッシングがあったのだろうが、 それは俵さんにしたところでまったく意味がないことだと歌集を読んでおもう。 子を守る 小さき虫の親あれば 今の私は これだと思う 汚染米を 「おせんべい」と誤読して 子は駆けゆけり 秋の陽のなか ありふれた心が後ろめたくなる花をきれいと思うことさえ 汚染米の歌が印象に強く残る。 3・11後と前で使用頻度が高くなり、生まれた言葉がある。 汚染米、ベント、直ちに… それらの言葉と現実にいまもまだ上手く向き合えない。

Posted byブクログ

2012/06/01

自分が、マリオになっているんだね! 「かーかん、はあい!」は、エッセイだったけど やっぱり、短歌がいいな。

Posted byブクログ

2012/04/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

しっかりとした、母でした。 万智ちゃんがぁ~。 の歌詠んでたよね。 物語のように。 あの日(3.11)からの時の流れ。 想いが母目線で綴られていて。 一貫しております! 仙台在住だったコト。 息子さんとの離島暮らしを選んだこと。 知りましたぁ。  旅人の  目のあるうちに  見ておかん  朝ごと変わる  海の青あお

Posted byブクログ