翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 新装版 の商品レビュー
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メルカトル鮎シリーズ 探偵・木更津とともに今鏡家にやってきた香月実朝。脅迫状を送られた伊都。依頼人である伊都の首無しの遺体。足を切り取られ甲冑の足をつけられた遺体。密室で見つかった有馬の遺体も首がなくオレンジの種がふりまかれていた。翌日殺害された畝傍の遺体も首を切られていたが発見された首は白粉で白く化粧されていた。目撃された多侍摩。木更津の推理で事件の発端となった多侍摩の遺体の調査。1月前に棺に納められたはずが切られた首。推理に失敗した木更津の山籠り。メルカトル鮎の登場。殺害された双子の加奈絵、万里絵。使用人ひさの遺体はレコードに首を載せられていた。メルカトルの首の発見。シルクハットをかぶった遺体。木更津の登場と推理。発見された首を切られ十字架にかけられた菅彦の死体。見立て殺人の謎。犯人に隠された秘密。『日本樫鳥の謎』に隠された秘密と事件の真相。ロシア革命で日本にやってきたメドヴェージェフという作曲家の唯一の作曲。
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初麻耶作品。これが例の「メルカトル」か、と思いながら読んだ。いやメルカトルメルカトル聞くと、航海図かそれを作った人か、国土地理院採用の国際横メルカトルもしくは平山さんの「独白するユニバーサル横メルカトル」しか思い浮かばなくて、メルカトルが探偵ってどういうことだ、と思っていたのだが...
初麻耶作品。これが例の「メルカトル」か、と思いながら読んだ。いやメルカトルメルカトル聞くと、航海図かそれを作った人か、国土地理院採用の国際横メルカトルもしくは平山さんの「独白するユニバーサル横メルカトル」しか思い浮かばなくて、メルカトルが探偵ってどういうことだ、と思っていたのだが、積年の謎が解明されてすっきり。 大富豪・今鏡一族の住居、曰くつきの「蒼鴉城」に招かれた名探偵木更津と「私」はそこで早々に首切り殺人事件に出くわす。そしてそれは序章に過ぎなかった。 連続する首切り殺人に木更津は立ち向かうが――。そして更なる探偵、メルカトル鮎が披露した驚愕の推理。事件の真相は――? 始めは申し訳ないけれど退屈でページが進まなかったのよ。 でもメルカトル鮎の推理あたりから、徐々に楽しくなり、そして真相に迫るともう…! いややりすぎだろうとかリアリティがないっていう批判はあるだろうけど、いいじゃないエンターテイメントなんだから。あそこまで大きく出てくれるともう楽しくて楽しくて…!! 何気に叙述トリックだし。面白かった。 それとあまりにも前半が頭に入らなかったせいで読み逃してるかもしれないけれど、これ本格としては怪しいよね。でも真相を知ったら伏線がが本当にあるのかチェックしたくなる。思うだけはタダ!
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旧版は以前所有していたのでこれまでも巻末の自作解説だけ立ち読みしていたが、古本屋にて250円で売っていたので購入。ただ、未だノベルス版を持っている『奏鳴曲』や、一度は手放したものの文庫になって新たに買い直した『鴉』と異なり、今日まで買い直さずにいた意味合いを考えると、麻耶作品の中...
旧版は以前所有していたのでこれまでも巻末の自作解説だけ立ち読みしていたが、古本屋にて250円で売っていたので購入。ただ、未だノベルス版を持っている『奏鳴曲』や、一度は手放したものの文庫になって新たに買い直した『鴉』と異なり、今日まで買い直さずにいた意味合いを考えると、麻耶作品の中であまり重要性は感じられない。しかし笠井潔が論じたように、ミステリを外部から(形式的な観点から)揺るがそうとした本書と、内部からの破壊を目論見た次作『奏鳴曲』は、やはり内容に隔たりはあってもセットで考えたほうがいいのかもしれない。 「愛あるかぎり戦いましょう。命、燃えつきるまで」
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もったいない!っていうのが第一印象です← 着眼点や設定は非常に独創的で他に類を見ないのに、それを文章で表現するまでには(少なくとも執筆当時の)作家の技量が追いついていないのでは、というのがストーリーを通して感じたことでした。わー、何と言う生意気な感想か…←← 時々キャラクタ達...
もったいない!っていうのが第一印象です← 着眼点や設定は非常に独創的で他に類を見ないのに、それを文章で表現するまでには(少なくとも執筆当時の)作家の技量が追いついていないのでは、というのがストーリーを通して感じたことでした。わー、何と言う生意気な感想か…←← 時々キャラクタ達の行動が一貫していない描写があったりしたのも閉口しました…。「一行前の立ち位置からその行動を取るのは不自然では?」みたいな部分が何点か目について、それすらミスリードなのかと思ったよ、最初(笑)。…繰り返しになりますが、なんか、すっっごく惜しいな~。 何だか、ものすごい物を読んだ気がするのに、上記で述べたような気持ちばかりが先行して印象強く留まってしまった感じですU・x・U しょぼん 悪いところ(気になったところ)にばっかり注意がいくの、悪い癖だわ…( ; ; ) キャラクタ達の浮ついたペダンチックな会話は、嫌いな人は嫌いかもしれません。その手のキャラに拒否反応がある方は、冒頭の探偵と助手・警部との会話をパラパラ見てから読むかどうか決めてもいいかもしれませんね。 哲学とか宗教とかクラシックにサラーっとこれ見よがしに触れる点や、ラノベのキャラみたいなフワフワした前半の会話を何とか乗り切れば、目くるめく血みどろの連続殺人が待っておりますU・x・U あと、途中で探偵が披露した「謎解き」、いくらなんでもイロモノ過ぎる(笑)。でも、本格派に対する挑発とも思えるくらいの突飛な推理、嫌いじゃないわ!(笑) デビュー作にしてシリーズ最初の話に「最後の事件」と銘打つのも非常に挑戦的だし、うん、嫌いじゃない!好き!笑 とにかく、最初の鮮烈な殺人が探偵の到着を待たずに行われる点や、探偵が途中で××したり、第二の探偵が××される点など、とにかくミステリを読み込んでる人達ほど意表を突かれる展開がてんこ盛り!なサービス精神には脱帽です。 なので、やっぱりミステリはある程度読んでて、熟れてるような捻くれてるような物が好きな好事家向けです( ^ ^ ) 好きな人は、きっと好きな世界だな~。 ミステリスキーとしては、多分避けて通らないほうが良い作品・作家さんだと思います。 私は、もう一冊読んで判断しよ~っとU・x・U あと、ビギナーがいきなりここから入るのは、あまりにリスキー、というか今後のミステリを読む方向性が変な視点で固定されそうなのでオススメしません( ^ ^ ) ミステリの部分だけを考えると星四つは付けたいところですが、上で述べた理由で一つ下げさせていただきました。 探偵・木更津が事件の舞台となる蒼鴉城に一歩足を踏み入れた瞬間から、恐ろしい事件は目の前に展開していた! 首なし死体、密室、死者の蘇生、散りばめられた意匠のような見立て。唯一無二の真相と思われた謎解きを狡猾な犯人によって崩壊させられた探偵が匙を投げ出しかけた時、満を持して登場した銘探偵メルカトル鮎が指摘した犯人は、意外すぎる人物だった。ところがその後、メルカトル自身に犯人の凶手が及び・・・。
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「メルカトルかく語りき」が2012このミスランクインなので、その初登場作とのことで読んでみた。結果から言うとかなり残念。だれが探偵?そんなこと実際に無理だろうなど、かなり読みにくかった。デビュー作だから仕方ないか。「メルカトルかく語りき」は少し違うかな。しかし現状では読んでみようという気がおきない。
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おそらく、初・麻耶雄嵩。 デビュー作で探偵を殺すとか、二転三転四転五転、七転八倒のどんでん返しとか、ミステリ界に一石どころか手当たり次第に石を投げ入れているかのようだ。 よくぞこの才能を発掘した、講談社。
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どうしようかなーと悩んだものの、買わないという選択肢はなかった。懐かしい。最初から、最後の事件だもんなぁ。いやはや。参る。当時の私には最後の章も衝撃的だったなぁ。何ゆえに、今のタイミングでの新装版なのかわかんないけど。うれしい。
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悪徳銘探偵(メルカトル)の伝説はここから始まる!! ミステリー界に物議を醸した鮮烈のデビュー作!!! 京都近郊に建つヨーロッパの古城のような館・蒼鴉城を、 城の主からの依頼で、名探偵・木更津悠也ともに「私」(香月実朝)が訪れた時、既に惨劇は始まっていた。 第一部では冒頭からお約束の首なし死体の登場、しかも2対。首と身体が異なる組み合わせで。さらにそこには密室の謎が― 翌日、さらなる殺人事件が発生、ここでも首が切断されている―。 さらに次の日には、これまた同様に首なし死体が。背後には蘇る死者の存在が―。 4日目、ついに名探偵は答えを導く! ―が、失敗に終わりなんと彼は山籠りをするのだ! 第二部、今度は新たな“銘”探偵・メルカトル鮎が颯爽と登場! 彼がやってきても連続殺人は止まらない。双子がこれまでと同様に殺されていたのだ。 来た時にすでに死んでいたと嘯く銘探偵。 彼が出した答えは―のちのちになってその真価が問われなくなってしまったものであった。 そして復活した名探偵、死んでしまった銘探偵。 全てに解明がなされるとき、十億分の一の可能性が生じていた。 本書はその個所で「そんな馬鹿な!」と思いつつも語られなければならないのだ。 エラリィ・クイーンの〈国名〉シリーズを見たてていた連続殺人。 そして、城の一族は絶えてしまっていた。 最後はミステリのお約束をぶっ壊していく! ちょ、お前、もっとはやく出てこいよ! 傑作です。 新装版になっても読みにくいのは相変わらず。 その理由は最後の「自作解説」を読んでみるとよくわかります。 麻耶さんは最近ここまではっちゃけた作品は書いていないので少し期待。 なんせ「メルカトル三兄弟合体」「宇宙人と素手で戦う」なんてのがあったそうですよ。
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